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紙の本
中国4000年と近現代200年はどう違うのだろうか
2023/10/01 21:00
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投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦後、日本は高度経済成長を経て、GDP世界第二位となったが、中国の経済発展があり、2010年に日本が抜かれ、今や中国のGDPは日本の3倍余りとなった。日本の輸出入額共にトップは中国である。アメリカの影響下にあっても、多くの分野で中国を抜きに考えることはできない。中国の近現代史を知ることは必要となる。新書でシリーズとなっており、定評があるものとなる。シリーズの中で本書が出たのは2017年6月である。本書は世紀単位で構想しているので、前の5冊とは違った視角を提供していると言える。目次を見ると、
まえがき
第1章 「二〇〇年中国」政治のやまなみ縦走
1 グローバル・ヒストリーとしての 「二〇〇年中国」政治
2 「二〇〇年中国」に埋め込まれた近代ネイション・ステイトの論理と現実
3 二〇世紀中国における「ネイション・ステイト」の五段階
第2章 積層する政治文化と社会的中間層の蓄積
1 「伝統層」と「現代層」の複合的一体性
2 一九八〇年代政治文化の新たな埋め込み
3 社会的「中間層」形成の政治的意味
第3章 政治的委任=代表関係の制度化類型
1 政治的代表意識の三類型と中国政治
2 中華民国「総統・議会制」の正統性形成とその矛盾
3 中華民国国民政府「党国・訓政体制」と憲政
第4章 後発的ネイション・ステイトに見る政治と経済の相互依存性
1 国家主導型経済と資本主義の三層構造
2 中華民国国民政府の戦時体制と経済的帰結
3 「社会主義ネイション・ステイト」の政治的・経済的自立への曲折
終 章 二〇〇年をくぐりぬけた中国政治社会
1 「二〇〇年中国」に埋め込まれた政治的重層性と国際システム
2 「党国体制」内の政治的変容
3 より柔軟な日中相互理解のためのプラットフォーム形成に向けて
4 現代中国理解の断代史的視角
あとがき
参考文献 となっている。
以上のように、200年中国のやまなみと言うように、まず、清、中華民国、中華人民共和国となるが、19世紀のありよう、20世紀のありよう、そして、2001年のWTO加盟から始まる21世紀になっていく。200年の政治空間の変動過程で、帝国からネイション・ステイトと表現し、皇帝専制の政治体制から立憲民主体制への二重の政治的移行過程に、ハイブリッドな移行政治体制を生み出したという。難しい類型化を行い、分析を進める。また、ソ連やアメリカ、日本等、どうしても世界との関係が欠かせない。やはり、中国は大国であり、多くの流れが存在し、本書を読み込むのに一筋縄でいかないことを感じる。このシリーズの前に出された5冊と角度の違った切り込み方ではあるが、通して一読してほしい本である。
紙の本
清末から習近平までの200年
2023/08/03 21:43
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「中国の近現代史をどうみるか」について著者は欧米を中心に展開するグローバルな世界史の変容過程を視野に入れることが必要だと語る、そこで清末から習近平までの200年を読み解くのだと語る
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