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メディアリテラシー。
長く現場記者をされていた経験から、ファクトの重視を主張。
なるほどだな。
なんとなく読んでいると、何気に誘導されて行くのを防ぐ、いくつかのポイントを実例を挙げて論じてくれる。
こう言う読み方だけが常に必要というわけではないだろうが、重要な観点であることに間違いはない。
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・タイトルは「フェイクニュースの見分け方」だが、どちらかといえば既存マスメディアのニュースの信用度をはかる話ばかりで、フェイクニュースの話題は出てこない。これは「ニュースリテラシーの身につけ方」である
・ここに書いてること全部守りつつ、完全に嘘っぱちなフェイクニュース作られれば対処は難しそう
・ニュースリテラシーに関する本としては誠実だし良い感じだが、看板には偽りがある
・お、6章で発信者の話題になった。ここからはいよいよフェイクニュース特有の話題になるか?
・…が、結局、マスメディア上などで発言する人の信用性の話題にシフトしていった…うーん
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<目次>
はじめに
第1章 インテリジェンスが必要だ
第2章 オピニオンは捨てよ
第3章 発信者が不明の情報は捨てよ
第4章 ビッグ・ピクチャーをあてはめよ
第5章 フェアネスチャックの視点を持つ
第6章 発信者を疑うための作法
第7章 情報を健全に疑うためのヒント集
<内容>
元朝日新聞記者(「AERA」記者)の情報の見分け方の本。インターネット、SNSが広がった結果、誰でも情報を出すことができるようになった。しかし「誰でも」が曲者で、本人の単なる感想、意見、意図的な虚偽情報などが入り混じり、「フェイクニュース」がどんどん広がっている状況。著者は、3.11の原発事故情報などを中心に具体例を挙げながら、この状況の中で、「正しい」情報を見分けるテクニックを開示している。目次の通りであるが、文章がわかりやすいのですらすら読むことができる。高校生でも問題意識を持っていれば十分理解できるだろう。
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理路整然と書かれてはいるけれど、報道機関なんて所詮はスポンサーありきだし、表に出ない出せないこともあるだろうから。肝心要のフェイクニュースの見分け方なんてのは殆ど言及されていない。もしこの人に輿水氏の本を渡しても読みもしないような気がする。なんというか、この人の考え方は共感出来ない。私が陰謀論者だから、裏を読むくせがあり、表向きのものしか信用しない人とは相容れないだけかも知れないけれど。
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さっと読める本で、且つ
教養としての必要度⭐️⭐️⭐️⭐️なので、
読んでおくべき本。
1.ファクトとオピニオンを分けて書いてあるか。
2.オピニオン部分は捨てる。
3.発信者はだれか。不明なら捨てる。
また発信者のキャリアを確認する。その分野について発言する資格はあるか。
4.大きな絵との矛盾を探す。
5.フェアネスをチェックする。
6.引用は正確か。
7.宣伝ではないか。
8.ロジックの逆、裏、対偶を立ててみる。
9.ないものがある、と仮定してみる。
スラップ訴訟(相手を黙らせるための訴訟)
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ニュース記事のどこに注目すべきかという点を解説している。聞いたことがある話もあれば、新鮮で勉強になった話もある。が、伝えたいことを説明するのにこの文章量が必要だったのかは疑問。前半は、著者が意図せずとも政権を養護したり個人のバッシング(そういう意味ではないという説明の記載があっても)に受け取られやすい印象。後半の方が、より面白い文章に感じられた。5W1Hと誰が何を根拠にした発言かということには今まで以上に注意してニュースに向き合いたいと思いました。
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一見もっともらしいニュースや論評には、フェイク(虚偽の情報)が大量に含まれている。新聞、ネットなどあらゆるフィールドの第一線で記者として活躍してきた著者が、正しい情報を選別するためのノウハウを伝授する。
フェイクニュースの見分け方ということでしたが,あらゆることにその考え方を当てはめるといいのではと思った。
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僕を含め一般の人は、報道されるニュースについて、違和感を持ったとしても、深く調べようとはしません。『そんな出来事があったんだー』くらいにしか思わないので、フェイクニュースをそうだとは思わずに、報道通りに受け取ってしまいます。
だからこそ報道陣には公平性や正確性を求めます。信じられる情報をしてくれないと、『このニュースは怪しい。自分で調べなくてはならない』となれば、もう報道の意味が無くなるし、二度手間です。
その意味で、前読した『統計数字を疑う』もそうですが、統計の定義と実体が離れていては無意味です。平均貯蓄額が一般感覚とズレているのと同じで、これって結局鵜呑みにはできなくて、参考になりません。
で、信頼できるニュースとは一体何なのかというのを紹介しているのが本書ですが、総じてその通りだと思いますし、大事なことだとは思いますけど、逆に言えば、ニュースに対してここまで敏感に反応しながら見るなり聞くなりしないといけない、ってのは大変な作業だなぁと……。
本書には無かったのですが、『お金の動き』と『利益を受ける人物』を考えると事実が見えてくる、という考え方があって、これは鋭い指摘だと思います。企業にしても個人にしても、基本的には利益になる行動しか取りませんから(自分が不利になることはしない)、その点に注目してニュースを見るのも、著者の言う『真実に近付く』ことになると思います。
僕の評価はA-にします。
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借りたもの。
「フェイクニュース」を“見分ける”ノウハウを伝授する。
◆証拠となる事実の提示がない「オピニオン」(意見)は全部捨ててかまわない
◆「主語が不明」ということは「根拠が不明」ということ
◆ステレオタイプに沿ったストーリーは要警戒
書き手の独断的な価値判断が言葉の端々に織り込まれ、印象操作が蔓延している現代の「報道」に対し、受け手が気をつけねばならないことを指摘。
記者でもないのに取材をすることはできないし、個人の力で裏付けするのはどうしても至難の業。
だからこそ、引用元、出典などが不明のものは切り捨てるべきなのだろう。
私が読んでいて思ったことは、著者は報道に携わる現場でこうした印象操作を避ける努力が成されなくなっていることを懸念しているのではないか、ということ。
既存のメディアの“よかったところ”を著者は今一度見直すべきであると強調しているように感じた。
話題になった本――既存の著書における偏向した事例を紹介し、その問題点を指摘している点で具体性があってわかりやすい。
小保方晴子『あの日』( http://booklog.jp/item/1/4062200120 )に関して、結局STAP細胞の存在の証明を書いてないことを指摘してくれたのは「ほんとそれな」と思う。STAP細胞の有無がわからない、書かれていない。関係ない自身の追いつめられ方に重点を置いていて、あれでは結局、STAP細胞は存在しないとしか思えない……
あと、妄想性障害による陰謀論――ちょっとした事実に大量の妄想が盛られている――点に着目している点が興味深かった。
この本に書かれていることを、他の本で補完するものはいくつかあった。
安田浩一『ネット私刑(リンチ)』( http://booklog.jp/item/1/4594072925 )にも通じるものがある。真偽も定かでないもの――つまりはデマ――に、義憤や面白半分で、無関係な人間が巻き込まれる炎上もまた、ベースにこうしたものがある。
東日本大震災で、海外メディアが日本の美徳として、被災地で略奪が無かった(少なかった?)ことを取り上げるニュース……しかし、佐々涼子『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』( http://booklog.jp/item/1/4152094605 )にあるように、コンビニや自動販売機などは略奪にあっているなど。
ブロンズィーノ《愛のアレゴリー》( http://www.salvastyle.com/menu_mannierism/bronzino_amore.html )にあるように「時が真実を暴く」――検証する時間を経て書かれた書物――の方が、ネットの速報性よりもはるかに信憑性があることは、変わらないのかも知れない。
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★SIST読書マラソン2017推薦図書★
【所在・貸出状況を見る】
http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=11700442
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ある情報が信頼に足るかどうかを見分けるために、どのような視点が必要かを豊富な実例と共に紹介している。東日本大震災や少年Aの話など最新のトピックが多く扱われており、解説もわかりやすい。
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SNSで流されているフェイクを判断する基準が示されている。一番いい方法は匿名の情報は信用しない。定義がはっきりしているか確かめる。言葉の定義を疑う。主語のない文書は疑だ。例文もたくさん載っている。なるほど詐欺師とはこんな風に騙すのかと参考になった。
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サイトで集った男たちの無計画な犯行で犠牲となった利恵さん。あまりにも短絡的な犯行で、怒りや悲しみといったありきたりでは表現できないような強い感情に襲われる。 あとがきの「書かれたくないであろう人の人生を書いてしまったことにひきつるような後悔の念がなくはない」という一文がこの一冊が世に出ることの大きな意味がある。 さらに著者は弁護士を「職人」と呼ぶ。裁判は長い時間をかけどんどん当事者の手を離れ、裁判官や弁護士はカネをもらって頼まれたことをするだけの「プロ」の仕事になっていく。死刑廃止論者にも問題提起。
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現代社会は、情報の洪水というよりも、もっと複雑なカオスの状態になっています。
何かを判断する上やより良い生活をしていく上で、
これほど、多くの判断材料(情報一般)やどうでもいいニュース・情報が、
日々垂れ流されている時代もありません。
幸か不幸かわかりませんが、情報は、これからも、爆発的に増えていきます。
そこから、自分にとって、有益な情報を拾い上げるのは、ますます難しくなるでしょう。
よって、必然的に情報のリテラシーが必要ですが、
それを教えてくれる人は、あまりいません。
それを教えると、不都合な人が出てくるからです。
本書は、情報カオス社会(ニュースや新聞、書籍、雑誌から発信される情報)で、
個人がよりよい人生を気づく上で、
また、ひどく騙されないために必要な情報リテラシーを私たちにレクチャーしてくれます。
自分にとって良い情報とは何か?
それは、一人ひとり違います。
自分が接する情報が事実かどうかという判断は、
どれくらい自身にとって、重要なものなのか、
正直な所わかりません。
ただ、何を自分が知りたいのかという「明確な目的」と、
その価値は、やはり、事実による情報の方が、
価値を高いかもしれません。
事実でない情報であっても、それを、どう解釈するかで、
受け取り方が違います。騙されたふりをして、話を聞くのか、
ほんとに騙さているのか、わからないまま話しを聞くのかでは、
その後の反応が全然違います。
残念ながら、現在は、騙されたふりをして聞く機会の方が、
圧倒的に多いかもしれません。
情報が何も姿形を変えず、自分に有益な情報を与えてくれると思うのは、
あまりに無知です。
ただし、権力者や既得権益を所持している集団は、
無知な人が増えれば増えると、喜びます。今の日本がそうでしょう。
権力の監視を目的としているマスメディアの腐敗は尋常ではありません。権力者とすれば、最高の環境です。
そのため、自ら接している情報は、
一体どういう特性のものなのか、
見極める必要があります。
また、どういう特性のものでないのかという判断も大事です。
一番恐ろしいのは、その情報の特性を、しっかりと判断することなく、
素直に受け取ってしまうことだと思います。
それが、国、社会、組織、個人に対して、
致命的な結果を生む可能性もあるからです。
311における一連の報道と過去そして現在まで続く、
「情報合戦」は、発する側と受け取る側が、
共に思考停止になった、最悪の例だと思います。
ヤフーニュースを開くと、ニュースが頻繁に更新されています。
自分の興味の湧く記事を見ると、そのコメントも見たくなります。
時間の無駄だとは、重々承知していますが、ついつい見てしまいます。
キンドルを開くと、数秒で書籍を読むことができます。
また、読み終われば、その著者の作品群が紹介され、
ついついまた、読んで��まいます。
定期的アマゾンからはレコメンドする書籍がメールやサイト内で紹介され、「興味ある」と思える本は、減ることなく、爆発的に増えています。アマゾンからすれば、良い顧客でしょう。
自分は、何をしたいのかと、なんで、たくさんの
情報に接するのかわからないことがあります。
いったい自分は、何に興味があって、その書籍やニュースを元に、何をしたいのか?と考えてしまいます。学業に活かせるのか?仕事に活かせるのか?はたまた、そういう活字媒体を見ると、人生が豊かになるのか?単なる娯楽なのか?ただ、思考停止になっているだけなのか。
もちろん誰も、その一番重要な「自分がしていることの意味付け」をしてくれません。
また、現在はありがたいことに(ある見方では、不幸かもしれませんが)、
個人が自身の考えや感想を表現する媒体がたくさんあります。ブログからツイッター、YOUTUBEにいたるまで、
他人と共有するのが簡単になりました。
また、他人からの反応もダイレクトに返ってきて、はまる人は、はまります(いい意味でも、悪い意味でも)。
こういった状況の中で、自分が接する情報は事実なのか、また、事実ならその根拠となるものは何なのかという視点は、とても重要だと思います。
それは、私みたいに、ネットニュースやキンドル、発信媒体をよく使う者にとっては、かなり重要なリテラシーだと思います。
著者が言うように、匿名の情報や、発信者が定かでない情報は、「重要でない情報」です。はっきりと、「発信者が誰かわからない情報は捨ててかまわない」と書かれています。発信側には、責任が全くともなっていないからです。
その意味で、こういったレビュー投稿も、完全なる自己満足で、重要でない情報です。
ただ、不思議と、レビューにまとめてみると、
どういう本が、自分にとって、どれぐらい重要かは、わかってきます。完全なる本人都合です。ただ、こういういった能力も、情報をリテラシーをつける上で大切なことかもしれません。
著者流の情報リテラシーの上げ方も非常に参考になりますが、やはり、著者のやり方を、参考程度にして、自分なりの方法論を構築するのが良いのかもしれません。
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◆タイトルに関連する部分は興味深い。が、自分の主張がブーメランの如く本著に跳ね返ってくる部分もあって、功罪6対4といった趣きの情報分析指南書である◆
2017年刊。
著者は元朝日新聞記者、元AERA編集部記者のフリーライター。
タイトルどおりの書で、所々自著に引っ張り込もう(つまり宣伝)とする意図は窺えるものの、他者著作を誉める場合もあって許容範囲な上、テーマに関する内容はなかなか興味深い。
他の方とは違う結論かもしれないが、
① 匿名情報は✕(ただし、他の信用できる情報とのクロスリファレンスや裏取りで、匿名発信情報の信用性が高まれば別儀)。つまりネットの情報は殆ど駄目。
➁ 記事や入手情報を手掛かりに、同じ問題点で空間軸・時間軸を拡張する視座。
➂ 正確な引用・定義の利用者は〇。
➃ 単純な構図、物語性を感じる情報は✕
(ここで例に挙げるのは、K田T将氏の著書。原発事故時、献身的に働いたとされる吉田所長は、かつて東電の幹部として津波の危険性報告を握りつぶした張本人でもある。この点を落とし「プロジェクトX」風の物語に仕立てた著作のレベルが窺い知れる主旨の叙述。個人的には同感だし、まあK氏ですから…)。
➄ 判らないことを、頬っ被りせず、「判らない」と明示するもの
といったあたりが目に留まった。
もっとも、陰謀論が駄目とか、一方当事者の代弁でしかないものは(警察・検察発の報道を例に挙げる)駄目とか、今更のような叙述もある。
また、報道機関の政治部の問題点や官邸発情報における記者クラブの問題は全く触れないなど、想像し難い「抜け」も否定できない。
他方「苦情や批判を先読みして『権力からの苦情が来そうな報道はやめておこう』」という「姿勢は『自己検閲』という報道機関の病理」だと、一見真っ当な批判を展開してはいる。
ところが某新聞のやり方、つまり裏(例、酒席や直接の電話連絡)で政権から非公知情報を直接貰い、得々と喜々として報道する姿勢に全く批判の目が向かないなど、片手落ちに見える(わざと?)点も。
さらに、著者の主張がブーメランの如く返ってきそうな件も。
オピニオン(意見)は捨て去るべきと言うのがそれだが、著者のT元総務大臣への評は頂けない。報道の自由に最大限配慮し、総務省の電波停止権限の行使の謙抑的運用を明示的に答弁してきたK総務大臣との差は、本書に記載ある範囲に限っても、歴然である。
というように、良い本だが、フェイク分析手法の視点とは異質の、報道機関の実態説明には疑問符が付く。そんな読後感である。
なお、本書にあるような新聞の記事の問題点は今更。いくらなんでもここにある程度は織り込み済みで読んでいる読者が殆どのはず。