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アマゾノミクス データ・サイエンティストはこう考える
2017/08/15 13:44
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投稿者:600 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日経ヴェリタスで紹介されていたのを見て、データ分析者の考えやプライバシーの方向を知りたいと思い、読んでいます。
内容はアマゾンの元チーフサイエンティストの人がデータ分析の企業事例や個人にとってパーソナルデータを企業に提供することについて、書かれたものです。
現状、読んでいるところまでだと、企業のデータ活用による新たな顧客アプローチをする複数の事例を紹介したり、個人には単にプライバシー保護を主張するのではなく、パーソナルデータを提供することで様々なサービスを受けられることと合わせてデータの透明性や主体性を持つことを求めています。
読み終えると違う感想が出てくるかもしれませんが、現状はただプライバシー保護だけを気にして自分のパーソナルデータの提供に拒否感を持つのではなく、本当に知られなくない情報でなければ提供する方がより良いサービスを受けられるので、事例にあったそうな会社に提供する場合は、自分がどれだけデータの仕様を変更できる主体性を持てて、データがどの会社にどんな形で流通するにかという透明性に注意してサービスを利用するか、考えたいと思います。
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【あなたがどこに行き、何を選んだかが、貴重な財産になる】ジェフ・ベゾスとともに、アマゾンのロジスティクスを築いた科学者が解きあかす、フェイスブック、ウーバー他巨大データ企業の秘密。
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『われわれはいま、難しい判断にともなうトレードオフを定量化する能力、自らの価値観を明確に示す能力、結果を測定する能力を手に入れた。
そうなった以上、何が公正か、公正でないか、選択しなければならない。もはや無知を決め込むことはできない。また成り行き任せにする必要もない。
透明性と主体性の権利を行使しながら、この世のありとあらゆるデータを精製していくなかで、われわれの、われわれによるデータは、われわれのためのデータになる。』
面白い。身の回りに無数にあるセンサー情報の中で、情報に支配されるか、情報を支配するか、自分の生き方を問う作品。ただし、これまで支配されて生きてきた人々は、これからも情報に支配されて生きていくしかないんだろうなぁ〜、と思ってしまう作品かな。
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データを活用した新たなビジネスやその使用に係るリスク、可能性を実際のビジネス及びサービス事例に基づき紹介している。最新のTech動向と主に金融サービス事例にキャッチアップするために購入したが、一番驚いたのはSNSの友達リストで融資のための信用性を審査するというFacebookの特許の話とドイツのP2P保険「フレンドシュアランス」の話。後者は自分でも考えたことがあったが、前者はNetflixで見た英ドラマ「Black Mirror」のエピソード「ランク社会」を想起させるものだった。日本ではまだ新興Fintechサービスは決済、資産運用(ロボアド)が先行、世界的には投資額としてパイが大きい融資はアマゾン、ペイパルなど外資が牽引し国内は楽天など一部に限られている。メガバンク、地方銀行等の伝統的金融機関は、個人向けサービスに関してはプラットフォームを提供するアマゾン、グーグル、楽天など非金融サービスにパイをより奪われることを覚悟し、収益構造転換を図らなければ生き残れない。どこがより早く着手するか、それによって金融サービス企業の下克上が起こる可能性は大いにあると思われる。
ソースも詳細に巻末に記載されており、事例も豊富で示唆を得られた。
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元アマゾンのチーフサイエンティストの本。個人の行動が完全に分析される時代は、知らぬ間にコントロールされているかもしれないという話
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Amazonがどうデータを活用しているのかを知れると思って買ったが、ほとんど関係のない話ばっかりだったので流し読み。
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ネット監視社会についての本。こういうのって悪いように書かれることも多いけど、この本についてはいいことも多いと書いた上で、プライバシーは個人個人で制御できるようになるというように書いてあったように思う。
本当、最近はどこか店にいくと、Androidのスマホが「ここにいますか?」と今いる場所(あってる)を聞いてくるから驚き。たまに信号待ちしてるだけで隣にある店にいるかって聞かれることもあるけど。
ウィーチャットのアカウントロック解除方法がちょっとおもしろいと思った。数人分の友達リストに連絡をとり、その中から二人が応じればロック解除される仕組みなのだとか。本当に仲がいい人なら電話番号も知ってるだろうし、ロック解除する前に確認もするだろうから安全っちゃあ安全なのかも(そんなこと気にせずに応じる人もいるだろうけど)。
後、アメリカにはヴィジラントという名前の会社がナンバープレートデータベースを運用していて、ナンバープレートを入力したらカメラからの画像認識を用いて、どこに停まったかなんてことがわかるのだとか。主な顧客は警察機関らしいけど、使用量さえ支払えば誰でも利用できるらしい。そういうのって違法じゃないのか。日本でやったらアウトな気がするのだけど、どうなんだろう。
それにしても、5週間偽りのタイ旅行をした人は何がしたかったんだ。SNSでタイ旅行に行ってる風に装った書き込みをして、ずっと家に閉じこもってた人がいたらしい。なかなか大変だったとのことだ。そりゃそうだろうなと思う。
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Data for the people という原題の方が、この本のテーマをよく現している。
「人々のためのデータ」「みんなのためのデータ」とか。
『アマゾノミクス』だと、ナンのことなのかよく分からない。そんなにキャッチーでもないし。題名の付け損ないだ。
グーグルやamazonやアップルやfacebookは、個人情報を狂ったように収集しまくってるけど。
個人情報を次々に吸い取られていった当の本人たちが、自分に関する何の情報を、どこに、どのように保存され、どのように、他の個人情報と関連づけられ、どのように利用されているのか、確認できるようにもっと透明性を高めるべきだし、個人が自分の情報にアクセスできる権利を保障すべきだ。
個々人から、集めまくったデータを、寡占的な企業だけが独占している現状は、卑怯すぎる。
Data for the people
という題名の通り
企業が収集しまくった個人情報は、人々のためにあるべきだ。
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今やデータ会社にとって個人のプライバシーはないも同然。その上で彼らから引換に便益を引き出す為にはユーザーが透明性と主体性を引き出さねばならないことを解く。
やや冗長だが非常に面白く同意するところも多い。
ただ本書の意図を蔑ろにする邦題は残念。いい加減こういう手法は辞めにして欲しい。
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世界は全てデータで回っている。
本書ではいかにうまくまわすか?に重点がおかれているが読めば読むほど怖くなる。
私はこの世界の進化についていけない。まずいとは思うんだけど…。
なら、どうするか?を考えようか。
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それほど新たな発見に出会えたわけでもなく、おもしろいと思えた部分もさほどなかった。
アマゾノミクスというタイトルはどうでしょうか。たしかにアマゾンの重要人物だった人が著者ですが、テーマはデータやプライバシーに係る全般です。
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表情報に基づく意思決定=いまや、すべての情報に目を通せない。ツールに頼らざるを得ない。
カスタマーサービスに、こちらも録音している、と伝える。
情報は21世紀の石油。データは枯渇しない。
買い物のうち、半数がアマゾンの検索から始まる。
データの飛躍的増加は、誤りの飛躍的増加を解決する。
ホテル検索サイトは、自社の手数料が多いホテルを先に提示するより正直に提示したほうが長い目で見ればいい。
当初、民主主義では投票は公開だった。
その後、弁護士がプライバシー権を主張。
フェイスブックが履歴書代わりになる。今は進んで人生を公開するほうが有利。
フェイスブック以前は偽名が当たり前。
アマゾンでは偽名を許すが、一貫性を要求している。
一部の端末は常に情報の収集と分析を続けている。
今は偽の自分を作るのは難しい。
フェイスブックの「レガシーコンタクト」を指名するオプション。死んだ者のアカウントにアクセスできる。
EUはコンピュータによるタグ付けに反対した。
人間よりも企業の寿命のほうが短い=データ会社のデータをただす仕組みが必要。
データ会社の設定用のつまみをユーザーに委ねる必要がある。
ウーバーやリフトは自社で活動するためのインセンティブがある。すぐに返事をしたほうが有利な仕組み。
車のクルーズコントロール同士が会話をする。
QRコードで、産地や市場を表示できる。
航空券のフライト変更の権利を売る。
金融取引がほとんどない個人の評価に、フェイスブックやツイッターの活動を利用できる。
リンクトインの調査チームは、リーマンブラザーズの破綻をいち早く知った=社員たちの行動履歴から。
「洞穴の比喩」
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この数十年で、私たちを取り巻く環境は大きく変わりました。
スマホを誰でも持つようになって~、GPSで位置が補足されて~、そのくらいかと思っていたら、世界ではもっと大きな革命が起きていました。
Googleに、Facebookに、Amazonに、Fitbitに。私たちの行動が記録されています。
スピーカーも常にONになり、監視カメラもどこにでもある時代になりました。
そうしたデータを分析/精製して活用するデータ会社があります。活用して初めて意味がでてきます。活用することで自分の生活パターンを変えることもできるでしょう。
データを集められている、という後ろ向きな意味でデータを提供するのではなく、データを提供し、それをお互い活用していく、Win-Winの関係もあるのではないか、ということですね。
どのように使われているのかわかったうえで個人の行動データを提供するのか、わからずに提供するのか。わかっているのとわかっていないのでは大きく違ってくることでしょう。
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SNSに登録した個人データや日々更新するつぶやきやいいね等、全てのデータはSNS会社によって収集されビックデータとして利用されている。
公開していない個人情報は、SNS会社も含めてプライバシー権によって保護されていると思っていたが、とんでもない勘違いであった。
また他人のデータからも友達情報やたまたま写ってしまった写真などによって、自分のデータが吸い上げられていく。
もはやインターネット上でプライバシーはないものと考えて行動する必要がある。
その際に重要なことは、個人情報を提供することと、それによって得られるメリットは比例するということだ(お勧め情報がより志向に合ったものになる等)。
・訳者あとがきより
本書の内容は工部構成になっている。まず前半では、今日われわれについてどのようなデータが収集・分析されくいるのか、つまり「ゾーシャルデータ」とは何か、データ会社はそれをどのように精活用しているかを解説する。それを理解することが、ビッグデータの時代を生きる者の必須能Yある「情報リテラシー」を身に着ける第一歩だと著者は説く。
データ会社が収集するソーシャルデータは、「クリック」「つながり」「コンテクスト(背景)」の三種類に大別され、それぞれがわれわれの人格を赤裸々に伝えている。
何気なく使っているネットサービスや身の回りのセンサーからどれほどの個人情報が明らかになっているかがわかったところで、後半はそうしたデータによってデータ会社だけではなく、われわれ自身が恩恵を享受するための条件を考察する。著者はそこでカギとなるのが「透明性」と「主体性」という二つの原則だと主張し、データ会社の透明性を高めるための権利、ユーザーの主体性を高めるための権利の実現を訴える。
たとえば金融機関には、フェイスブックなどから明らかになる交友関係を通じて、個人の信用度を推し量るうとする動きがある。
金融機関などデータ会社が、あなたについてどのようなデータを作成し、判断材料としているのか、そうしたデータの管理方法が適切であるかを確認できるようにするには、透明性を高める権利が必要だ。そうした知識に基づいて、特定の相手を友達リストから削除するなど、自らの意思に基づいてデータを管理するには、主体性を高めるための権利が必要だ。
二〇世紀のもっとも重要な資源が石油だとすれば、二十一世紀にそれに代わるのはデータであるという認識は広がっている。データの世界においては先行者に大きな優位性があり、すでに膨大なソーシャルデータを蓄積している大手企業の影響力は今後ますます高まる。
いまはデータを作成する個人と、データから製品やサービスを生み出す組織との関係がまさに決まろうとしている重大な時期にあたる、と著者は指摘する。そしてソーシャルデータにかかわりのない個人は一人もいないとして、透明性と主体性の高いデータ企業を積極的に選ぶなど「ソーシャルデー夕革命」への参画を促す。
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元amazonのチーフデータサイエンティストがビックデータについて語る。
修辞的な文章で、非常に饒舌。
端的にいうともっと短く語れそうな内容が多い。
個人的には、能書きはそこそこに、要点をズバズバ述べて欲しいと思った。
本当に大事なことは、ご本人の心の奥にまだ収めたままなんだろうな。という感じの、公開しても大丈夫な情報だけ庶民に教えてくれているような感触です。
まあ、そう言われれば、そうだね。という。