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鏑木班シリーズはもちろん好きだけど、それ以上に好きな「デビル・イン・ヘブン」の続編と信じて、楽しみに読んだが、実際には前日譚。前作でとりあげたカジノ法と同時に進んでいた合成ドラッグを巡る話で、今回の舞台は2015年。コメントにも書いたが、前作が発表された2013年の段階で、2025年ぐらいの近未来を描いており、それが少し無理があると感じていたが、その辺の補足も含まれる。
今作のメインは、危険ドラッグを服用したと思われる人間たちによる、複数の人たちが事件に巻き込まれ、亡くなると言う凶悪犯罪が増加。その陰に「スノウ・エンジェル」と呼ばれる危険ドラッグを売りさばいている犯罪組織があると感じ取った麻薬取締官・水月は、9年前、5人の暴力団を殺害し、行方不明だった警官・神西を探し出し、潜入捜査を行う。
潜入捜査が、あまりにもトントン拍子で、ラストまでほとんどスリリングな展開がない。ラストで少しどんでん返しがあるものの、「デビル・イン・ヘブン」を読んだ時ほどの興奮は覚えず、期待し過ぎた分、少し残念。
でも、この作品を読んで、改めて「デビル・イン・ヘブン」を読んだら、面白いかもしれない。
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はじめての作家さん。
出版社勤務ってすごいな…。
本の方は、タイトルから想像してたものとは全く別物で、けっこうハードボイルド。
けっして面白くないわけではないのですが、でも、なんだか読むのにすごく時間がかかってしまいました。
いろいろ謎が残ったままなのですが、他の作品を読めば結末にたどり着けるのでしょうか?
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この作品は、前作の「デビル・イン・ヘブン」とセットになっており、こっちの方が前日談だという。
神西明は元刑事。刑事時代、弁護士夫婦の事故死に疑問を持ち、相棒の松原とともに捜査を続けていた。
だが、敵の罠にはまり相棒を殺され、その場で犯人5人を射殺し逃亡した。
さらに首謀者を探し出し、相棒の仇をとろうと逃亡生活を続けるが、心は折れ、絶望の中で、ただ生きているだけ。
そんなとき、神西の前に、かつての上司が姿をあらわし、厚生労働省の麻取である水月笙子を紹介する。
水月は、新種の合成ドラッグ「スノウ・エンジェル」の撲滅に命をかけていた。
結末のモヤっとしたものは、「デビル・イン・ヘブン」で解決されるのだろうか。
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「スノウ・エンジェル」と呼ばれる合成ドラッグを市場に出回る前に根絶すべく、訳ありの元刑事が元上司から紹介されたマトリに頼まれて奔走するもの。麻薬が暴力団の資金源になっているのは知っていましたが、その額がどれほどのものかなど考えたことがなかったので、全てが明らかになったときなんだか納得してしまいました。正直ラストの展開は予想を超えてはこなかったので淡々と読めてしまいました。続きがあるのかなと思ったらそもそもこちらが前日譚だったのですね。是非前作も読んでどう繋がっていくのか確認してみたいと思います。