紙の本
過去を探る学問の作法で現代を眺めたら...。
2021/01/25 14:29
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
伝統的な行事や風習のことを探ったり、お化けや妖怪のことを考察したり...と、おおむね過去の古いことを研究するのが民俗学。...と思っていたが、その研究作法を現代の事象・現象に当てはめたら、なんとまあ、面白い!読み始める際、まずは目次をながめることをおススメ。そこに並ぶ言葉自体もいちいち興味深い。
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日経・産経の2紙の書評に載ったので期待したのだが、、、なんかとても惜しい。「社会の変容そのものを対象とすべきはず」だが「当事者よりも分析者として流動する社会を見ていたにすぎなかった」のが民俗学であり、それを見直そうというもの。その主張にはめちゃ共感で、当事者として「なぜ自分はこう感じたのか」は後付けで振り返ったとしても面白いと思うんですよね。
特に2011年の震災という「リセット」経験を踏まえ、日本人を当事者として生きるという中で、こういうアプローチは今後も続けるべき。現時点でまとまりには欠けるが、継続は必須。
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民俗学が昔の伝統を伝える学問。昔話を掘りおこす学問。という概念を現在起こっている現象を考える。つまり、21世紀に起こっている現象を考察している。
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気の利いたエッセイ、くらいの感覚で読み始めたが、読み終わってみると、マジメで意欲的な民俗学の本(といっても、学術ジャーナルではなくて、一般人への紹介本)
痛絵馬や、聖地巡礼などに代表されるような、ちょっと変わったものを民俗学で捉え直す切り口から、
1970年代に急速に連続性を失い、今は、過去とのつながりを見通せなくなった滅びゆくものの挽歌を歌った民俗学を、21世紀の未來に向けて再構築する実験の書でもあった。
『「いくぶんか珍しくなりかけたも」のを拾い出し、「歴史の過程を明らかにする」ものと、そのための方法。二十一世紀の民俗学が模索しているものも、こうした民俗学にほかならない』ということか
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『君の名は。』とそのサイドストーリーに出てくる宇宙(彗星)、蚕(1803年『繭五郎の大火』)と茨城県の宇宙(1803年の「うつろ舟」、蚕神社に伝わる「金色姫」)、蚕(日本三大蚕神社が全て存在する)に着目した話が興味深かった。
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いま起こっているちょっと変なことを記録しておくためのエッセイという印象。軽い感じでさくっと読めた。
無音盆踊りは周波数別で炭坑節と踊るポンポコリンを同時に流してるとか、ちょっとおもしろかった。
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帯に
ー新しいと思われていることが古いものに依存していて、
古くさいと思われていたことが新しい流行のなかにあるー
との言葉が
なぁるほど ふむふむ
でした
まだ 考察途上という感を強く持ちました
でも ぜひぜひ
とても興味深い論考なので
次の一冊に期待したいものです
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民俗学の連載をまとめた本です。「21世紀」とありますが新しいものばかりを取り上げたわけではありません。面白い項目はありましたが民俗学を深く知りたい人にとっては中途半端に感じるかもしれません。新潟県の猫山宮尾病院と河童の関連が興味深い。いつか調べてみたいと思いました。