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「あと少し、もう少し」で走るヤンキー中学生だった大田君。可愛げがあってとても好きなキャラだった。彼が主人公のスピンオフと知り、楽しみに読み出したのだけど、うーん、残念ながらこれはちょっと…。
何作か読んできたので、作風やその良さはわかっているつもり。わあ、どうなるの!というハラハラさせる展開がないことや、「いい人」ばかり登場することも、欠点ではなくて、それどころか、そここそ瀬尾作品のいいところだと思う。でも、本作については、どうも平板な感じがして、先への興味がつなぎにくかった。
それに、やっぱり設定がどうにも不自然じゃないかなあ。子どもがもう少し大きければ、そう思わないのかもしれないけど。奥さんの親への手紙のエピソードの意味が今ひとつ不明なのも気になる。好きな作風だけに、残念。
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読み進めるうちに以前の作品のスピンオフということには気付いたものの、元となる作品がまったく思い出せず。(著者の作品はすべて既読にも関わらず。)
明るく軽やかでかわいらしさもあり真の悪人は出て来ないという変わらぬ作品世界で、好意的に読む方が多いのだろうなとは思う。思うが、正直なところそろそろもっと「成長した著者」を読みたい気持ちが否めない。
ティーンエイジャー(とその周辺)を描くこと、選んで敢えてそこに留まり続けていることはわかるけれど、そうであってもその中での成長、成熟を見せて欲しい。
金髪・目つきが悪い・だらしない恰好と繰り返さなければならないような人物描写ではもったいない。
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ひさびさの瀬尾まいこ作品。
「あと少し、もう少し」の続編で、やんちゃ少年大田のスピンオフ的な作品。
キレイすぎる作風は相変わらずやけど、それでも後味の良いすっきりさわやかな感じて仕上がってるのは、瀬尾まいこさんらしいところやなぁとしみじみ…
大田のさらなる続編にも期待したいし、鈴香の続編というのもいいかもしれない。
シリーズ化を望む1冊でもあることはたしか。
瀬尾まいこさんに期待しています(笑)
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金髪ピアスの高校生が2歳前の女の子を育てる物語。子育てあるあるのお話ですが、駅伝への思いも含め、青春、爽快に書かれていました。大田は料理もうまいし、掃除もきっちりで、自分をちゃんと見つめて、不良ながらしっかりしていてよかったです(先輩はそう感じて頼んだのか? 今なんて、育児放棄、虐待とか問題がありますからね)。本当に厄介なのは何もすることがないことだ、この手で自分を伸ばして、この足で向かわなくてはいけない、なんて、子育てをしながらの成長がよく書けていました。陸上での活躍の続編を望む。
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綺麗なお話だった。
ハッピーエンドじゃなかったらどうしようかと思いながら読み進めたが、とりあえずホッとした。
人がワルくなったり、それをやめたりというのはどういうことなのだろうなと、これまでの知人のことなどを思い出しながら・・・
性善説という仏教の考え方が思い浮かんだ。
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不良少年、幼子を育てる。
自分の甥っ子がまさに1歳11か月。
たまーに逢うと、その成長に驚かされ、
そのパワーに圧倒される!
もう読みながら笑ってしまった。
もし、どこかでこの不良少年が
とんでもないことをしでかしたらどうしようと
ちょっとだけ不安を抱えながら読んでいましたが、
最後まである意味何事もなく頑張った。
良かったー。
この話はこれでオッケー。
下手に事件性求めてないからーー。
あいかわらず瀬尾先生、好きです。
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中学時代には駅伝に協力したこともあったものの高校生ではもとの「不良学生」へ逆戻りした主人公が先輩から引き受けたバイトは、まさかの子守りだった…そうして始まる悪戦苦闘の日々を軽くあたたかく描いた物語。
子ども、子育てにまつわる小説はどうしてもヘビーな色合いのものが多いような気がしますが、この作品では子どもという存在がもつあたたかさ、貴さに力点を置いて、ともに成長する少年の姿もほほえましく描いていて、ほっとできるやさしさをずっと感じることができました。作者らしい軽いタッチの文章がとてもマッチしていました。
与えた善意や好意がすべてそのまま受け取ってもらえるわけではなく、返ってくるわけではない。それでも、相手のためを思って何かをする、してあげたい、という気持ちになれるというのは、人を前に進ませてくれるのだろうな、と思えました。
彼はまた不器用に、けれどきっと確実に、前へ走っていくのだろうと思います。かけがえのないこの夏の日々を胸に残しながら...。
さわやかでほっとできるお話で、とても良かったです。
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「あと少し、もう少し」の大田くんが主人公。あの本を読んだのはもう2年前。忘れてたけど読み進めて行く内になんとなく思い出した。前作を読んでた方が良いかもしれない。あの夏の駅伝の事が要所要所出て来るので。
あの「やれば出来る」「達成感」を味わった経験は大田くんに大きな影響を及ぼしていた。だけど環境が環境の為なんとなく流されてた日々。
そこに登場したのが鈴香ちゃん。1歳と十ヶ月の元気な女の子。
最初3日は悪戦苦闘。しかし馴染む2人。
大田くんと鈴香ちゃんの平和でのんびりした日々。
その中で大田くんは自分の新しいフィールドを目指す一歩を踏み出す。
鈴香ちゃんは大田くんとのたった1ヶ月の日々なんてすっかり忘れてしまうかもしれない。
でも鈴香ちゃんの成長の上で何かを残してると思う。
子供はいろんな事を知らない内に吸収してる。
2人が過ごした日々は大事な大事な出来事。
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ぶんぶーって可愛い言葉。鈴香ちゃんは特別可愛い。
そういえば友人の子供が鈴香ちゃんくらいのころ、もっかい!もっかい!って同じことを何十回もさせらたことを思い出しました。
可愛い、けど、育てるって本当に大変なこと。
大田くん、ひょっとして??と思って色々調べましたら、
あと少しもう少しの大田くんだったんですね。
瀬尾さんらしい温かい小説でした。
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なんかどこかで会ったことがあるなぁ、という大田くん。最後に帯を見て思い出しました。
子ども×子ども、良いヒントをいただけました。
2017/11/22読了
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ヤンキー高校生が数週間1歳10か月の女の子のベビーシッターを引き受けることになる。
普段ならあり得ない取り合わせながら、心が通い合う?ようになる。
ほのぼのと、思わず笑みが込み上げてくるようなstory。
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突然ベビーシッターを1ヶ月頼まれて、悪戦苦闘しつつ何だかんだでこなしてしまう男子高校生。彼の成長物語としては素晴らしく、一気読みできた。が、料理が苦手な母親がレトルト食品に頼るのに対し、美味しくないから手料理を保存したり、頼まれてもいない掃除をするのはやりすぎか。自分だったらストレスかも。まあ、ストレスに思うような人は彼に頼まないだろうからいいのかな。手紙の結果がわからないまま終わるのも気になる。
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2018.3.17.読了久しぶりに読む瀬尾まいこさんの新作。この作品の前作であるあと少し、もう少しを読んだのにいつものことだが内容を忘れてしまっている。前作の登場人物太田が高校生になり、昔悪仲間だった先輩からとんでもないアルバイトを頼まれるところから始まる作品。そのアルバイトとは、先輩と先輩に似つかわしくない真面目な奥さんとの間に生まれた鈴香の世話を日中、一か月見てほしいというものだった。
小学生の頃からワルだった太田が中学駅伝で走る喜びを覚えたにもかかわらず、高校ではその意欲を全く活かすことが出来ず、ワルにも真面目にもなれない自分を持て余していたところに持ちかけられたアルバイト。鈴香に振り回されるうちに前向きな何かを掴み取ろうとする太田の姿が清々しくよかった。
太田が鈴香に買ってやった積み木を鈴香は積まず、太田が作って何度教えてやっても自分で積もうとせず壊してははしゃぎ、また、時がたち、今度は横に全部並べだし、喜ぶすがたに昔自分の子供もそうだったなあ、その時はプラスチックの積み木だったが上に高く積むのが凄く好きだったなあと懐かしく思い出した。
また、あまり料理が得意ではなさそうな奥さんが買ったベビーフードを食べない、また、先輩とのご飯でもカップヌードルやインスタント物がおおく心配した太田は、シングルマザーである母親との生活で培った料理の力を発揮し、鈴香に色々な料理を作ってやる。ジュージューといいながら鈴香が興味を持ち喜んで食べる姿が何ともいえず可愛く、私もこうやって育てたらよかったなあと後悔した。
鈴香によって心を取り戻していく太田の内面の成長したがが感動的で小説の中だけでもこんなポジティブな話を読みたいと思ったが、やはりちょっと大人が書いた現実離れした作品と思わざるをえない。あまりにもよく出来た母親目線の作品としか思えない。でも、それが小説の良さだろうと肯定的に受け止めたい作品だった。
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瀬尾さんの作品はやっぱりさわやかで、良い。
最後奥さんの両親とは…とか、あの後また本当に走ることをするのかとか、先の気になるところも書き切らないで想像できるところが更に良かった。
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久しぶりの瀬尾まいこさん。
安定の面白さ。
でもなんかもっとクラスメイトの子と進展?があるのかなと思ってたらなかった。
お料理上手な男の子っていいなあー。