紙の本
グアタルーペの
2017/11/02 14:22
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投稿者:igashy - この投稿者のレビュー一覧を見る
聖母とイエズス会の聖母マリアが融合して妹がマリアと和解するのかな? 成長するごとに次々と周囲の人たちが死んでいく。鼓動も呼吸も感じられないセクシー母娘はベッドに現れたり消えたり。彼を「衝突コースの達人」と称する教え子の一人で鬱陶しいカトリック作家が接待役でウロウロ。ストーリーは正直よく理解できず、「衝突コースの達人」の周囲で次々に起きる衝突、そしてもちろん最後は……
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アーヴィングを読み終えるといつも、あー物語を読んだなーという満足感がある。こちらはアーヴィングの中で一番好きな作品というわけではないが、どっしりとした満足感はいつも通りだ。
ちょっと、フェリーニの8 1/2を思い出したりしながら読んだ。
はい、「人生は長い障害物コース」です。。。
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ジョンアーヴィング「神秘大通り」http://www.shinchosha.co.jp/book/519117/ 読んだ。この人は毎回同じモチーフで、こんなにも別の物語を作り出せるんだなあ。父の不在、母の機能不全、マイノリティ、不具、虐待、動物、セックス、孤独、死。過去と現在が交互に、うねり捻れながら進む(つづく
過去作では幻想的なエピソードでもかなり現実感があったのが、今回は明らかな奇跡が描かれてるのが意外だった。ルペの予知能力も新しい。子供時代が現在の出来事に挿入されているんだけど、終盤、ミリアム&ドロシー親子についての仄めかしで、物語全体が全く別の姿を見せるのも同じ。やるなー(おわり
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今回の旅の友はこれだった。アーヴィングの「神秘大通り」 http://www.shinchosha.co.jp/book/519117/ ターコイズと金色の表紙が綺麗
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アーヴィングの現代アメリカ小説。
アーヴィングらしいといえば、作家の主人公の空想や収束に向かうための旅とか盛りだくさんで、そこに宗教的な奇跡や戦争における亡霊などが絡んで、ちょっとスティーヴン・キングチックな感じもあって面白かったです。
過去の周囲の人物たちの死や現在の現実の人物たちのうっとおしさや幻想的な人物たちの淫靡さがミステリアスに絡んで長大なページ数を飽きさせませんでした。
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大好きなアーヴィングですが、この本は、他のアーヴィング作品と比べると読後の満足感が薄かった。というか、ほとんど無かった。新作が読めたことは幸せだけど。
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いつものとおり、アーヴィングらしい寓話です。
決して幸せとは言えない境遇、親しい人たちの予言される死、死後にさまよう幽霊などなど、ストーリーだけ追えば悲劇なはずなのに、なぜかユーモラスで哀しくない物語。
この作家さんは、本当にこういうお話がとても上手です。
あまり現実的じゃないけど、かけ離れすぎていない、この微妙な距離感。
ほっと一息つきたい方は、是非。
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死へ向かって行く現代のマニラへの旅と過去のダンプキッドからアイオワへの旅が,薬の飲み間違いなどのちょっとした状況でとても自然にあるいは唐突に切り替わって行くのが本当に巧みだ.幽霊までも含めた多彩な登場人物と万華鏡のような構成の中で,ルペが言ったように,ファン・ディエゴとルペの兄弟こそが奇跡だというのが,スッと腑に落ちた物語だった.
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これまでのアーヴィングと比べて,少しストーリーが散漫な気がしたのは,固有名詞にラテン系のものが多く,頭に入ってきにくかったせいもあるのかもしれない.
お話しはいつものように,普通ではないアウトサイダー達が入り乱れ,行きつ戻りつしながら,また主役級があっさり死にながら,進んでゆく.終盤でフアンディエゴによってミリアムとドロシーに関してある発見がなされたあたりから,読者は話がどこに向かっていくのか徐々に気付かされ,ラストになだれ込んでゆくところは,やはりいつものアーヴィングである.訳者のあとがきによると,アーヴィングはいつも結末を決めてから本を書くそうだが,そういう目で振返ってみると納得.
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現在と過去が入り混じる物語。
主人公が物書きで孤独の影があるのがいい。
残念ながら『サーカスの息子』みたいな感動はなかった。
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主人公はメキシコ生まれでアメリカ人となった、小説家のフワン・ディエゴ。その現在とこれまでの人々との数奇な出会あいを、同時並行的に語ってゆく。
強烈なカタルシスはない。何となく、村上春樹(この人の作品も感想が書きにくいのだが、とても好きな作家だ)と共通するような、プラス少しの明るさ(brightness)を加えたような作風か。
ジョン・アーヴィングはだいぶ前に『ガープの世界』『サイダーハウス・ルール』を読んで、どちらも映画化されていたものを観たあとだったけれど、とても良かった印象があった。それで、新聞の書評で見かけて、久しぶりに読んでみた次第。
時折こうした、良質の翻訳ものに触れるのもいい。これまでとはまた違った読書の広がりといったものを楽しめた気がする。
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熊とレスリングはないですが、猥談下ネタ+唐突な死+サーカス+無駄に長いあたりまじアーヴィング節。
人生は喜劇で、グアダルーペをよく知らなくて調べたら、ネット広告にグアダルーペ像の広告が出るようになったこと含めて。
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アーヴィングらしい、長い長い小説。ファンとしては読んでるだけで幸せな気持ちで一杯になる。そんな小説。
登場人物もいつもの通り。色々な意味で不具を抱えた愛すべきキャラクターたち。そして全く予想がつかないストーリー展開とトリッキーなのに深みのある描写。アーヴィング以外にはこんな小説は書けない。
正直読みやすいとは言えないので初心者には全くお薦めできませんが、こういうのが好きな人はもうたまらんと思います。
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冗長で退屈だったが、最後に来て、急激にスローモーションになり、死を描ききる手腕に、この作家の精髄を見た。
意識を上下させながら、今と過去、現実と希望を交錯させる、新しい手法。
生に織り交ぜることでしか死は描けない。しかし、生の延長に死があるのではなく、
妹ルペ、ぺぺ修道士、主人公フワン・ディエゴ。養親アイオワン(エドワード・ボンショー)とフロール。忘れられない人たちだ。