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著者のことは、マツコの番組でマツコアンドロイドの製作者として知りました。
具体的な技術的な話はほとんどなく、人間とロボットの関わりと歴史。
そのロボットの進化が、将来どのように人間に影響を及ぼしていくか?
などが中心の哲学書にも似た作品です
アンドロイド製作を追求することで、人間に残る本質的な核を炙り出そうというのが、著者の研究テーマなのだと思います。
人間がロボットに取って変わられると考える必要はない。
能力拡張の手段としてロボットを使えばいい。
と読者を安心させつつも、技術に対する知識の有無で、人間の能力の格差はむしろ広がっていくだろうとも予想しています。
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著者の専門であるロボットやテクノロジーについて語りつつも人間の本質を鋭く掘り下げその進化を過去から未来へ展望する。人間が無機質の体に進化した場合、個の概念が変わるとの言説は、「地球幼年期の終わり」に登場するオーバーマインドのようなことだろうか。
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人間とロボットの関係。それを技術的というより哲学的に考察した良書。
石黒氏の考えが2ページごとに展開されます。
見開きで右ページが言葉による解説、左ページが図式による解説。
佐藤雅彦『プチ哲学』に好感を覚えたなら、おそらく本書も・・・。
氏の着眼や着想は、まさに帯にある通り、「鬼才」と呼ぶにふさわしいものかもしれません。
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<目次>
第1章 人間とロボット
第2章 人間社会と技術
第3章 人間とは何か、ロボットでどう再現するか
第4章 人間の進化
<内容>
アンドロイド研究の第一人者、大阪大の石黒教授。変人ぽい顔かたちで、なかなかの硬派なのだが、頭は柔らかい。ロボットを研究しているが、本心は人間の研究なのだ。第1章あたりを見ると、うなずくことばかり。心理学だよね…。