投稿元:
レビューを見る
「まえがき 」に記された3問!
一つでもyesと思うなら
あなたは一国の経済を間違って理解している〜
という強烈な先制パンチが冒頭からやってくる
はい!私は間違っている 該当者、自己認識しながら読み進めたら 、ストンと腹落ちして認識を改めて修正できた
「今は、国債が最強の金融商品」という一節が本質的
それがバレたくない金融村の人々、
セコい動機の財務官僚、
正に当事者だった高橋さんが 憚ること無くズバッと記していて痛快な国債解説でした
投稿元:
レビューを見る
本書は、非常に分かり易く国債について著されています。平易な言葉と例が載っているので、経済のまったくのド素人でも理解出るようになっています。逆の言い方をすると、これで理解できなければ、他のどの本を読んでも理解できないというくらいの内容です。前半から中ごろまでは、国債の説明で、後半には、実際に国債に投資する方法が載っていて、至れり尽くせりの内容となっています。オススメです。
投稿元:
レビューを見る
数年前に住宅ローンを払い終えたのですが、その時、肩の荷が下りた気がしました。借金はできればしたくないものですが、住宅などを購入する場合には避けては通れません。これと同様に、日本政府も必要な予算を組んで足りない資金については国債という形で借金しなければならない状況も分かっているつもりです。
しかし私が社会人になったころから騒がれていた、累積国債の量はとうとう1000兆円を超えたとか言われています。国債の利子も払えなくなり国家破産に至ると言っている人もいれば、この本の著者の高橋氏のように、問題ないという主張をされる方もいます。
国債についてずっと観察していて言えることは、この5年間でそれまで国債を保有していた民間金融機関が放出しているのに対して、日銀が一手に引き受けていると見られる点です。この変化の狙いは何か、銀行が放出する決断をしたのはなぜかを、自分の言葉で言えるように、今後も勉強していきたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・政府が国債を発行するのは、企業が金を借りるのと基本的には同じである(p19)政府が使う金は、国内に出回るお金である(p21)
・国債を発行するとき、財務省が民間金融機関に伝えるのは、1)利率は何%か、2)いくら発行するのか、3)いつ償還される(元本が戻ってくる)のか(p28)
・利子は額面満額に対して付くから、最初にいくらで買おうと、受け取る利子の額は変わらない。(p29)
・今後、金利が下がるだろうと予想すれば、入札額を少し高くする(p30)
・日銀は何かを受け取るのと引き換えにお金を刷る、その「何か」が民間金融機関が政府から買って保有している「国債」である(p35)
・日銀が得る国債の利子収入を「通貨発行益」といい、日銀はそれを丸々国に納める、これを「国庫納付金」=税外収入と呼ぶ(p39、44)
・もともと日銀券は、金本位制だった時代に、金や銀に交換できる「証文」として発行された。なので日銀は、つねに日銀券の発行額に見合う、金や銀を保有しておかなければならなかった。日銀券は、交換を保証する「債務証書」であったが、今はその役割は失われている(p42)
・日銀券には本来利子がつかないが、白川総裁時代に、日銀当座預金に0.1%の利子をつけることが常態化してしまい、完全無利子の状態でなくなっている(p42)
・マイナス金利(0.1%)になったのは、日銀当座預金のごく一部で、大部分についてはまだ0.1%の利子がついている(p44)
・国債は、金融市場において「お金」、あるいはかつての「コメ」のような役割を果たしている。国債と株、国債と社債を交換するという取引が基本である(p59,60)
・政府から日銀へは国債の利子が支払われるが、それは納付金として戻ってくるから、財政上の負担にならない、つまり、日銀への国債の利払いは、最後にはプラスマイナスゼロになる。支払い義務がないのではなく、支払い義務はあるが、財政負担にならない、が正しい(p70)
・国債の外国人保有比率���高いと国がデフォルトになる確率は、世界各国の200年以上のデータ分析によれば、けして高くなるわけではない(p79)
・経済成長でも予算は増えるが、増税であれば増加分は財務省のおかげとなって、財務省はその分の予算配分をするとき各省庁に恩を着せられる(p84)
・金利が上がったときの価格下落率は、国債の償還年限に依存する。金利が1%から5%に上がった場合、償還年限が5年なら20%、10年なら40%、20年なら60%である(p91)
・10年以内に日本は財政破綻するなら、10年契約の日本国債のCDSを買えばよい。しかしCDSの保証料率は年0.3%と低い、10年満期まで払っても3%。保証料を払うのを投資とすれば、10年で3万円払って100万円かえってくる33倍という投資効率になる(p100)
・政府の連結バランスシート(日銀除く)では、負債が450兆円多いが、日銀を入れた統合政府バランスシートでは、償還不要の日銀券を債務と考えなければ、50兆円の債務超過であり、ほぼイーブンである。徴税権(750兆円)を加えると資産超過となる(p109、114)
・日本政府の資産の大半は、金融資産である。しかし、実は天下り先への出資金、貸付金が非常に多いので売りたくないという事情もある(p122)
・投資で重要なのは、どちらかというと元本よりも、利子である(p131)
・国内で金融緩和が行われなければ、国内金利が高くなることが予想され、日本に資金が集中・結果として円高となった(p138)
・今のような低金利では、政府需要の押し上げ効果が足りないので、国が国債を増発し、政府需要を高めるという財政政策と、日銀が民間金融機関から国債を買うという金融政策の「合わせ技」が必要である(p146)
・減債基金に毎年繰り入れるのは、国債残高の1.6%と決められている、60分の1、つまり60年で償還するという、60年ルールがあるから。日本だけが例外的にある。理由は国産償還というよりも、予算のカサ増しのため(p178)
・利払い費として、国債発行額の1~1.5%で計算しているが、実際には0.1%程度で足りる。日銀からの国庫納付金と政府資産の利子収入でまかなえるので。従って国債費(債務償還費+利払い費)の、23.6兆円のうち、10兆円程度は計上する必要がない(p180)
2017年10月9日作成
投稿元:
レビューを見る
おそらく、結論としては正しいことを言っているのだと思うのですが、前提が今ひとつしっくりこず、しかも、結論ありきで書かれているせいかロジックが雑なので、どうも信用できない印象を受けました。
また、人をバカにしたような言い回し、財務省を一方的に批判する姿勢は、読んでいて気持ちのいいものではありませんでした。
この著者、本を書くのは向いてないんじゃないでしょうか。
きっと、頭はよい方だと思いますので、そのよさを引き出しつつ本を書く方法を、編集者と検討した方がいいと思います。
投稿元:
レビューを見る
初心者向けに平易な文章でわかりやすく書かれていると思う。一方で、図の説明があまりなく、なにを示したいのかよくわからなかった。もったいないと思う。
現状は問題ないとのことだが、毎年赤字国債を発行していったときにどうなるかの説明がなかったと思う。
「日本の国債は問題ない」という人は現在を見ていて、「問題ある」という人は将来を見ているように思う。そこが食い違いの元なのかと。
投稿元:
レビューを見る
2018/03/02:読了
一度、国債の勉強をしようと思っていたので、読んだけど、良い本だった。
この人の本は、対談でなくて、何かのテーマについて書き下ろしたのが良いのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
国債は借金じゃなくて、未来には大きくなって戻ってくる投資です
財務省は、日本の資産には天下り先などの権益につながる部分が多いため、国民には資産を見せないようにします
結果、借金ばかりというバランスシートを無視したいいようでだますのです
権益が小さくなったら困るもんね
国債が潤沢に国を潤す時、経済が活発になり意欲あふれる世界が来るのだ
投稿元:
レビューを見る
●とてもわかりやすく国債のことを学べた。筆者は、どんどん国債を発行すればよいという主張を展開しているが、その論に説得力を感じた。
投稿元:
レビューを見る
国債ってなんだろうから出発し、勉強中。国債発行賛成側の意見がよくまとまっている。
一方的に発行しないほうがいいとか、借金はよくないとか、そういう決めつけしかできないのは嫌だったから、この本を読めてよかった。
立場的にも心情的にも、個人投資は国債がいいってのは賛成できないけど。
投稿元:
レビューを見る
財務省出身の著者が財務省に牙を剥いていた。財務省は増税したい(天下り先確保のため)思惑があるため国債=悪と国民に刷り込みをしていると。国債発行が減り一番困るのは金融機関で景気に良くないとのこと。
天下りがまだ行われているのか調べてみる必要があると思った。
投稿元:
レビューを見る
エビデンスは少なく、独善的な論調だけど、それを前提としていればいわゆる「財政破綻論」に対する反証として読む価値は十分にある。
投稿元:
レビューを見る
わかるんだけど、本当にそうなのか?とどうしても思ってしまう。国債の仕組み、日銀と税外収入の関係など、知らないことがたくさんあるなぁと感じた。
ただ、書き振りがなー。思いっきり上から目線で、断定的で、きっとこの人は組織で(大蔵省で)うまくやれなかった人なんだろうなーと感じてしまった。組織人として自戒を込めて。
投稿元:
レビューを見る
民間の当座預金が無利子なのは、終戦後に制定された臨時金利調整法に基づく告示によるもの。
政府の金融資産は、天下り先への出資金、貸付金が多い。資産の処分をするには、これらを解体・廃止することになる。
災害復興には、長期の国債発行が効果的。増税ではさらに消費が冷え込む。
教育国債で、教育水準を高めて、将来の所得税を多くする。
今の財政法では、有形資産に対してしか国債発行を認めていない。
国債は金融商品の「プレーンバニラ」=基本的な商品ということ。
投稿元:
レビューを見る
日本人なら誰しも見聞きしたことがあるかもしれない、国民一人当たりの借金が○○だから日本はもうだめだ、、的な話がいかに根拠のないものか、また、これも仕方ないと多くの人が感じる増税の話が財務省のご都合主義?によるものでデフレ下の日本で行うなど言語道断といったことが書かれている本。印象に残ったのは、1. 経済を道徳で考えると大きく見誤る(経済政策は無責任にやるものだ)、2. 民間金融機関はまだまだ国債を欲しがっている(現在の金利に納得している)、3. 国債は将来世代への投資(震災後の増税はやっぱおかしい)という考え方。国家を企業に置き換えるとあったように、借金そのものは適度にする分には健全であるが、しっかり利益(経済成長)に結びつくようなお金の使い方をしないといけない。借金ができるだけ、まだまだ捨てたものじゃないなという発想が、日常生活にも通じるところがあるかもしれない。ただ、やはり多額の債権者には気を使うと思うので、どんな人が日本国債を持っているか、筆者に言わせると外国人だろうがいくら保有してても関係ないということだが、個人としては気になる。世の中FIREを目指す方もいれば派手に浪費する景気の良い方もいる。消費が少ない自分からすると後者の人間はありがたい限りだが、もう少し景気がよくなって金利が上がってきたら自分も日本国債を購入して将来の日本を微力ながらサポートしたいものだ。
投稿元:
レビューを見る
日本は国債を発行しまくって借金が1000兆円を超えているから、破綻する。とか日銀は政府と同じだから返さなくてもいい。という噂を聞いてどっちが本当なのかよくわからなかったけれど、この本を読んでそんな単純な問題ではなく、今の現状で破綻することはないが、借金を返さなくていいわけでもない。
個人としては借金を作らないことが正解でも国としたら借金をしないことが正解ではない。マクロ視点とミクロ視点では正解が変わるのだと初めて知った。
まだまだ経済のことはわからないので、これの新しいVerも読んでみたい。