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読了⭐︎3.5
「Ank:a mirroring ape」佐藤究著
チンパンジーは猿ではない
パンデミック?新型ウィルス?人工知能と人類の進化?
AIの進化が騒がれる昨今、アンチテーゼなトコが作風としてあるけれども結局繋がっているのかなとサピエンス全史など話題もあるので読んでみようかなぁ…
暴動シーンの迫力は凄過ぎるので、簡単な映像化には反対だなぁ
#ブクログ
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面白かった!
一気読み!
QJKJQの内容はいまいちだったが、文章はとても読みやすかったのと感染爆発を扱っているとあらすじで知り拝読。
いやー、ここ最近で一番にくる面白さでした。
類人猿研修者が書いた一つの論文がある世界的天才であり大金持ちの目にとまり、そこからきっと物語が始まる
いや、オランウータンとのちに人類になるロスト・エイプが自身を映す泉と出会った瞬間からすでに京都暴動は始まることが予測されていたのかもしれない・・・
最後まで読んで、警戒音が出た後に目を潰す描写が印象に残ったのはそういうことか・・・と。
チンパンジーの親が子供の瞳を頻繁に見るのもきっと愛しさよりも瞳の中の自分であって自分でないものが自分を襲ってこないかの確認作業の割合が多いんじゃないかなと
もしリクターが死なずにアンクの研究を続けていたらチンパンジーにも語学能力が宿ったのか
あの警戒音はアンクだから出せたものなのか
同じ知能レベルで密猟者に喉を傷つけられ、恐怖の記憶を植えつけられたチンパンジーなら同じ傷跡が出来たら同じような警告音が出せるのではないか
アンクと共に逝ったとしてもまた別のチンパンジーが警戒音を出せるようになるかもしれない。
と思うと怖い。
深夜に読み終わったせいもあるかもしれないが
鏡を見るのもガラスに映る自分であって自分でないものを見るのもとても怖くなった。
そして影も・・・。
類人猿だった頃の記憶も私のDNAに刻まれているのだなと
影もきっと怖かったと思う
一挙一動自分と同じ動きをする影の存在。
そう考えると今、人間として生きている中で何かができるようになったとしても
今までの進化の記憶が手助けをしていてくれるのではないかと思い、人間一人では生きていけないというのもわかる気がする。
フィクションだとはわかっているが
どこか現実とリンクしているような気がして色々なことを考えるきっかけになった。
研究し、能力を上げた動物も一種のAIだと望がダニエルに告げたところが一番印象に残っている。
あとはバベルの塔の由来の話も!
文庫化したら即買いします。
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鈴木望が執筆した論文に注目したダニエル・キュイが類人猿に関する研究施設を立ち上げる所から話が始まるが、京都を舞台にした不気味な物語だ.キュイは元々AI関連の技術者でカウンセリング用AI ルイを開発.モニターしたケイティ・メレンデスは初老のおじさんと感じた由.そのキュイが望を長として研究施設に資金を出し、チンパンジーの言語能力などを探索し、なぜヒトが言語を習得できたかを模索する.アフリカからジュバ・Cと呼ばれるチンパンジーを獲得し、最終的にはアンクと名付けるが、正二十面体の組み立てをこなす知能を持っている.アンクの訓練中に地震が発生し、施設はパニック状態になり、所員同士が殺しあうことになる.アンクは施設から逃走し、京都市内に逃げ込む.アンクの警戒音を聞いた人間はお互いに殺し合い、京都暴動と名付けられた怪事件が続発する.警戒音に反応しない望とケイティ、シャガが暴動の原因を追究する場面が面白かった."土星通のトラウマ"、StSat反復などテクニカルタームが続出.しかし分かりやすく説明しており楽しめた.
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「テスカトリポカ」を読んで、何かこの文章の感じ知ってる。
と思ったら過去に「Ank」読んでました。
★×5付けてて、レビュー書いてないって事は、かなりアレだったんだわ。
あの時の感覚ではもうレビュー書けないんだろな~。
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ちょっと内容が難しかったけど中盤から面白くなってきた。章によって話が前後するのは苦手だがわかりやすい方だった。
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久しぶりの★1つ。サイエンスミステリーというカテゴリーだろうか。結局、最後までなんで人間が発狂するのか、府に落ちなかった。読み終わった瞬間なんでやねん!となる本。時系列をランダムにするのもあまり効果的ではないし、登場人物の死なせ方も、えっ死んだの?みたいになる。設定はええのになんだかな。
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知的好奇心をくすぐるサイエンスクライムノベル。時制を駆使した構成は読み応え満点だ。徐々に明らかにされる謎解きはまさにノンストップの面白さだった。
ただ、残念だったのは、辿り着いた真相に説得力を感じることができなかったこと。
京都暴動というセンセーショナルな事件を軸に、物語は類人猿研究の側面を描いていくが、アンクがなぜ天才だったのかは謎で、その警告音がなぜあんな事態を生み出すのかも謎。仮に攻撃心がそそられたにしても、自らの防衛本能がなぜ失われてしまうのかも謎で、DNA反復についてはこじつけにしか感じられなかった。
とはいうものの、面白かったのは事実。進化論や鏡像認識のくだりは説得力あったし。
そういえば、昔の三面鏡とか、確かに布で覆われていたよね。
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私の本友達が「今年一番おもしろかった!」
と、オススメしてくれた本。
なんだけど…最初はおもしろかったんだけど後半からのれなくなってきてしまった。
Iさんすみません。
2016年10月28日 突如、京都で大暴動が起こり観光客、市民など多数の死傷者が出る。その原因は不明。「ほとんどゾンビ」状態となった人々はこの「京都暴動」でお互いに殺しあうという恐ろしいことに…。実はその原因は…1匹の猿。そして、人類の進化に潜む闇が関わっており…
なんだろ…のれない原因はDNAの塩基配列の変化は訓練によっては変化しないんじゃないの?って中途半端な知識が頭をよぎってしまって…。いや、まあ塩基配列に変化が起こったとしても…ってもうやめとこ…
猿人、原人、類人猿、人類…
新進化論のミステリー&パニック小説
ということで。
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霊長類研究、暴動発生。先が読めない展開にひきこまれました。
面白かったけど専門的な部分が難しく理解が追いつかなかったのが残念です。
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小説の題名でAnkとは、主人公鈴木望が、激しい戦闘地帯南スーザンの首都ジュバで保護されたチンパンジーにつけた名前です。
古代エジプトから発掘された王だけが使うことが出来る鏡の名前に由来する。
ウガンダの密猟者によって運ばれていた途中―密猟者にとって、チンバンジー・ゴリラは宝石と同じだという。ワシントン条約違反等でドライバーは逮捕された。しかし、紛争地にある南スーザンに高度な知能を持つチンバンジーを保護する場所はなく、受け入れ先を探していたところシンガポールの霊長類研究プロジェクトが飼育用のチンバンジーを探していた、と。
望の研究論文は、科学雑誌に掲載されたものの世界中の誰にも注目されなかったし、問い合わせもなかった。たった一人を除いては。
望は、その論文について考えれば考えるほど落胆していた。欲しいのは評価そのものではなく、研究のできる環境作りであって、そのため結局〈霊長類研究者鈴木望〉への注目と予算だった。
そんなとき、望の衛星携帯電話が鳴った。もう一人の主人公ダニエル・キュイからだった。当時名もない霊長類研究者であった鈴木望の論文を読み、望と直接面接してからのことだった。AIのシステムを開発し巨万の富を得た。しかし、ある理由からAIに抱いていた不満があり、開発の母体である組織を撤退し売却してしまったのだ。
なぜ手放したのか?
ダニエルは、シンガポール人・北米ビジネス誌が選ぶ〈世界で最も影響力のある百人〉に名を連ねるAIの研究者・開発者だった。彼は、京都市中央区の〈スターバックス〉にやってきた。
『突然呼び出してすまなかった、どうしても君に会ってみたくてね』、店内に顔を覚えている客はいなかった。数百億ドルの資産をコントロールできる彼が、注文の珈琲二杯は、彼がポケットに手を入れ小銭を出して奢ったのだ。
後日譚、ダニエルは、その当日〈スターバックス〉を借上げていたのだ。しかも、プライベートジェットで伊丹空港に着陸し来日したのだ。以後KMWPセンターをダニエルが十億ドルを出資し設立した。
小説の章ごとに日付があり、過去から未来へ、未来から過去へと繰り返す。そして未来に暴動が起こることを示唆する。
その暴動については原因も何もわからない。
いくつもの章の冒頭でカウントダウンされ、暴動が迫ってくるドキドキ感は読みどころだと思う。
小説の本質は、数千万年前から現在そして未来へと繋ぐメッセージだと思う。
読書は楽しい。
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京都にある民間施設「KMWPセンター」で総責任者を務める霊長類研究者の鈴木望は、南スーダンから〈ジュバC〉のコードネームを持つチンパンジーの保護を受け入れる。
センターにはすでにたくさんのチンパンジーが飼育され、知能を観察する実験をおこなっている。
保護したジュバCは、研究者の真似をして、今まで他のチンパンジーができなかった正二十面体の立体パズルを組み立てたのだ。
鏡像行為「ミラリング」という高度な同調行為を難なくこなす彼に、望は「アンク」と名づける。
冒頭、京都暴動のインタビューから始まったので、どう話が展開していくのか、夢中になって読みました。
チンパンジーは猿ではないというのもお恥ずかしながら初めて知りました。
この研究所の投資者はカウンセリング用AI研究をするダニエル・キュイ。
彼はAIに心を求め、霊長類研究にそのヒントがあるのではと出資した。
望は人間にはなくて類人猿にあるDNAの塩基配列についてダニエル・キュイに説明する。
ただのパニック系の話で終わらず、内容にも出てくるが「2001年宇宙の旅」や、「猿の惑星」を彷彿とさせる、生物の本能や法則、自然の摂理を感じられる小説でした。
面白かったです。
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'21年10月3日、読了。図書館本です。佐藤究さんの作品、初です。
なんとも壮大な、物語…で、とても面白かった、のですが…なんだか、僕にとっては、とても読みにくい小説でした。読み終わるのに、一週間以上、かかってしまいました┐(´д`)┌別に、難しい小説ではないと思いますが。
文が細切れのようになっていて…どうも集中力が持続しない。これだけ面白い小説なのに。何度も挫けそうになりました。
でも、とても立派な出来、と思います。参考文献、いったい何冊読んで書いたんだろうか?(巻末に参考文献のリストは、ちゃんとあります。)
ミラリングの話とか、科学的に事実なのかな?強烈に好奇心を刺激する、凄い小説でした!
佐藤究さん、直木賞受賞だそうで…ややこしい(失礼!)題名の受賞作も、読んでみようか?でも、僕の持つ微細な集中力では…トホホ┐( ˘_˘)┌
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面白かった。中盤に中弛みはあったけど一気に読めた。
どうやって人類は言語を手に入れたか、という壮大なテーマをかなりきれいにまとめている。
「元々無いと有ったけど無くなったでは意味が違う」は、見落としがちな視点だな〜と思う。忘れないようにしたい。
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2026年京都が舞台のお話。一匹の類人猿が引き起こす暴動。暴力的な描写が多くて、途中で読むのが辛くなったけど、ラストは圧巻。コレはすごい。伏線回収が気持ちいい。なんとも切ないお話だな……仕方ないんだけどさ。
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佐藤究作品を連続して読んでるけど、またもや斬新極まる物語!
このリアリティとスピード感が魅力だな。文章が過去形じゃないからか、ノンストップパニック映画を観てるかのよう。
類人猿とヒトの進化の違いなどの学術的要素が強いので、意外と恐怖は感じない。大丈夫、怖くないよ。