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身辺雑記とデザイン行為の本質を言い当てることとの、楽しい往復。デザインを学ぶ学生への指導の言葉からはじまっているので、基本的には作る人に向けられているけれど、デザインに関心のある人なら取り付きやすく読める。
謝辞がのろけで終わるのもすばらしい。
デザイナーのいいところは、なんだかんだ言って、とても楽しそうにしてるってことだ。
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Suicaの読み取り機の角度ばかり言われるが、インダストリアルデザインの先生。言葉で伝えられないものをカタチにして伝える。絵がうまいこともさることながら、設計するものの本質を考える考え方には感心する。
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頁八九〜 引用
「好奇心という言葉はある種、野次馬的な不謹慎さを感じさせるかもしれないが、真摯な好奇心は、興味の対象への尊敬と愛情そのものだと思う。それは人を真実へといざない、何かを成し遂げるためのきっかけとなる。」
(要約)
「ものづくりにおいて研究とデザインは別の分野である。しかしながら、テクノロジーを実態化するためにはデザインやアートとの関係は不可分であるため、互いに理解し関わって行く必要がある。テクノロジーとデザインが一体化し、その共同作業を通じて新しい視点や方向性を得ることができる未来研究を目指す。」
「伝統的な作法や様式を伴う道具において、ある種の神話がユーザー体験に非常に大きな影響を与える。製作者の素性、使われた素材と加工方法、作られた場所、製作裏話などの情報がおごそかに語られ、その家具や車、腕時計、お茶の道具、あるいは包丁や工具などを使う人々は、明らかにストーリー全体を体験として享受している。(中略)そうした総合体験こそが文化でありデザインなのだとするならば、一部の性能のみを切り取って確かめようとすること自体が無粋なのかもしれない。」
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『日経デザイン』の連載の書籍化。ブログやツイッターそのまま。まとめていつでも読み返せるのが価値なので、工業製品をやっているならば読んでおくべき。
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直接的に為になるのは、デザインについて学びたい人。
けれど、それ以外の人にとっても、有益な本。
なぜならデザイナーは、デザインで語る人なのに、著者の山中俊治さんは、それを言葉に翻訳して一般人にも分かりやすく伝えてくれるから。
興味を持ち、追求することの大切さ。
仕事をお金に換えるための方法。
新しいものを生み出すために必要なこと。
など、デザイン以外の仕事にも多いに役立つエッセンスがたくさん含まれている。
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プラスチックの「らしさ」
安っぽさ=射出成形の特徴=樹脂の特徴ではない
時計
車のほぼ百分の一、そのスケールにふさわしいデザイン
精密測定装置の末裔
フクロウの耳
左右で上下にもずれている
音源の座標を道程できる
顔が二つのパラボラアンテナ形状
滑らかさ
立体の滑らかさには敏感だが、位置や長さには鈍感
絶対音階は難しくても、音色や調整の変化には敏感
元旦
冬至/夏至 春分/秋分 を原点とせず
太陽暦の便宜的目盛り
円柱
セザンヌ「自然は円柱、球、円錐として扱え」
生き物の体 管が基本
スケッチ
表現であること以上に「見る」技術
カッコイイという感覚
空気と水と重力の影響を受けている
宇宙機の航行 クラゲのように漂う
決断の練習
1.決断までの時間を決める
2.結果をイメージする
3.気持ちを軽くして、面白そうだと思えるほうへ
製作途中の「そこさえなければもっと良くなる」
徹底的に磨き上げると、最も魅力的なポイントになる
プレゼントと聞き上手
何が欲しいですか?
人は自分が欲しいものを知らない(Stieve Jobs)
本当に必要としているものは発注内容の外にある
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Suica の 13.5°を決めた山中先生の、過去のツィートを元にしたエッセイ+ スケッチの本。生き物の構造色が異性だけでなく異種も引き付けるという最初の話題で、この本の世界に引き込まれてしまう。仕事の考え方やプレゼンの方法など、いろいろ考えさせられた。
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TEDxKeioSFCというイベントで山中氏がスケッチするのをライブで観たことがあるが、それ以来ファンである。とても読みやすいエッセイで、デザインのエッセイというよりは、観察のエッセイという感じがした。
長くフリーランスとしてもキャリアを積まれていて、そういう意味でも先輩のようだ。描けること、それによって自由になることにとても示唆的な本だった。それぞれのエッセイに添えられたスケッチも素敵。