紙の本
宮部みゆきファンにはたまらない
2018/05/07 18:07
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投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
意外なほど西洋医学が浸透していた江戸時代。重興の主治医・白田登は、魂と身体を切り離し、現代精神医学のような論理的思考で、患者の心を解明しようとする。一方、繰屋という一族の秘事・御霊繰は、死者の霊をおろすというスピリチュアルな行為。合理主義と非合理世界が混在するのは現代でも同じこと。両方ともに真実であるが、重興の真実は、どちらにあるのだろうか。
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伝記的不気味さに鳥肌!!
2017/11/29 11:52
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投稿者:まもり - この投稿者のレビュー一覧を見る
一体どう終わるのかずっと気になって一気読み!スッキリしましたーーーー!!
とても陰惨な内容を含んだ物語ではあったものの、宮部さんらしい真摯な救いが綴られているので読後感はいいです。
一番印象に残っているのが、途中の命を削った攻防の迫力が凄まじく、本気で背筋が泡立ちました。スゴイ!!宮部流伝奇が猛烈に読みたくなりました!今までの宮部時代劇の枠をドオーンと越え、自由に妖しく陰謀妖術飛び交う世界は一体どんなものなんだろう!!いつか描いていただけたらこんなに嬉しいことはないなあ~と読み終えてからずっと夢想してしまっています。
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悪事は誰かがみてるもの・・・
2017/10/27 14:29
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投稿者:maki - この投稿者のレビュー一覧を見る
一松君が別人格を作ってまでふたをした事実だったけど
悪事は誰かがみてるもの。。。
きよにはじまり一之進、美福院、そして由衣。
そんな告白をよそに結局最後は一人で琴音と別離した重興。
この世の春 か。。。なるほどね。
春を謳歌する五香苑の物語も、またよみたいな~♪
にしても、陰謀策略がうずまく昔の時代。
平和な今に生まれてよかった^^
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肩透かしをくらいました
2018/02/07 07:32
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
期待し過ぎたなあというのが第一印象。
呪いなどは持ち込まずにあくまでも人間の心の闇が起こした事件を描いて欲しかった。後半は色々と中途半端。
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さすが宮部さん。分厚い上下巻なのに、先が気になってぐんぐん読み進めていた。
多紀がけなげで聡明で素敵。
重興の過去が痛ましい。でも、真相は少しは救いになるのかな。
あの人があっけなく退場したのにはびっくり。最後まで粘る人だと思ったのだけど。
可愛い初恋があるのは悲惨な事件に大きな救いとなる。あの坊や、好きだわ。
悲しい別れがあっても、あのラストはとても明るい。
だから宮部さんが好きなのだ。
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トラウマにより多重人格になり、主君押込となった元主君を救うため、そのトラウマの引き金となった謎を解き明かしてゆく物語。
上巻には勢いが感じられたが、下巻はトーンダウンした感じ。
宮部さんだからこその期待感がそう感じさせるのか。
この著者なら人間の業をもっと深く描けるだろうという思いがあるので、若い人向けに軽くしたのかという印象だった。
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面白かった、確かに面白かったし、時代小説でこの題材って珍しいのでは。
とは思いつつも、御霊繰とかちょっと風呂敷を広げすぎというかうーんという気もする。
狭間の九蛇や桐葉の部分は、読んでるこちらも背筋が寒くなるほどで、
どうやって防げばのか途方に暮れてしまうところ。
でも、結局は当の本人はあれなわけで、ちょっとここぞ!という流れでトーンダウンのような。
由依の方は素敵だったし、美福院さまも重興さまの事を考え抜いた結果の対応も、なるほどという感じでほどよくご都合主義な部分がないところが良かった。
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北見藩の若き美貌の殿様重興は、多重人格症を発症し、乱心となり重臣らにより座敷牢に幽閉される。
重興の世話を任されることとなった多紀は死者の魂を呼び出せる御霊繰の血筋を引いており、前家老の石野や医師の白田らと共に、重興の病の原因を探り、その回復方法を探求していく。
そして多重人格の原因は、重興が幼少の頃に父の大殿から受けた、虐待にあることが明らかとなる。民から慕われていた名君でもある大殿が、なぜその様な忌まわしい行為を行ったのか。城下で起こった連続男児神隠し事件との繋がりはあるのか。殿の側近らに見え隠れする狭間(隠密)の陰謀が徐々に明らかとなっていく…という時代物ミステリとして読んでいたのだが。
著者の作家30周年記念作品の長編であり、相当の期待感を持って読むも、少し残念な感じ。重興の病の原因を探るにあたり、多紀の霊的な血筋は何ら活躍することなく、最後にその片鱗が現れるだけ。重興に特に重用された成り上がりの側近新九郎が結局何の役割も果たしておらず、無意味な存在であった。そもそも上巻で盛り上げた病の原因自体が、特に驚きも無く淡々と解決する印象である。ラストは多紀に感情移入できていた人(女性?)には良いのだろうが私はできないまま。結局多紀と重興の恋愛話に終結し、ミステリ感はかなり少ない。
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時代物なのにそうきたか、って感じ。
ムダと感じられる登場人物もいないし、上巻での布石をうまく下巻でまとめている。
個人的には装丁の2人(多紀と重興?)といい、中の人物相関図も必要ない。なんかライトノベルっぽい。
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いろいろな謎が解けていきましたが、まだ解き明かされないままの謎も残り、それが残念。
最後は良いことずくめなのもちょっと物足りなかった。
なんかうまいこと行き過ぎ?
そういうひどいことは言うたらあかんのかなぁ。
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言葉に出来ない。心が満たされました。最高の読書時間。それぞれの立場で一生懸命生きていく姿に満たされる。最後はハッピーエンド、、かな?きっとこれから先は何かが有ったとしても大丈夫。人は、弱いけど、やっぱり強い。
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下巻読了。
重興の父、北見成興を怨む“狭間”父娘の執念に戦慄しつつ、重興を支える五香苑の皆の姿に癒されながら、読みました。
ラストは幸せな感じで、温かな読後感でした。
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ひさしぶりに読み応えのある本を読みました。
既定路線をつじつまの合うように説明していった感が強く、安心して読めた半面、感動は少なかったです。
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上下巻なのに余り長さを感じる事なく引き込まれた。
最近は心の病は普通だが、この時代だと物の怪に
憑かれたという事になるんだろうな。
最後は多紀の思いが報われて良かった。
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重興の辛い過去が明らかになっていく。市井の男子を巻き込んだ呪いに怒りが湧き哀しみをおぼえる。呪うという事に踏み出した者たちの怨みのもとは理解しきれなかったけれど、心を縛る呪いを解きつつある彼にほっとする。