紙の本
ファンタジー大河は御免蒙ります
2017/11/08 20:54
8人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史に学び、歴史に遊び、歴史で稼ぐ、そして歴史で交友関係が広がる(堺雅人さんとは親友とのこと)という磯田氏の日常を垣間見ることができるエッセイ集で、1項目3ページ程度と気軽に読めます。期待を裏切らない面白さでした。
内容は、古文書を丹念に読み、歴史のいろいろを解明していきます。内容は、軽重を問わず多岐にわたっていますが、古墳や埋蔵金、江戸時代の旅行の様子、三方ヶ原の戦いの真相、真田信繁の首実検時の家康の言葉、龍馬や西郷の書状、昭和初年の美容整形、皇居の空襲被害等々、どれも興味深い歴史の断片でした。
ところで、磯田氏は来年の大河「西郷どん」の時代考証をするとのことですが、磯田氏の主張する「大河の朝ドラ」には絶対反対です。「大河」の看板を下ろすのであれば話は別ですが、コアな大河ファンは韓流時代劇のようなファンタジー大河は望んでいません。
また磯田氏は大河のネタが尽きたと言っていますが、戦国時代や明治維新に拘泥する必要な全くなく、蘇我三代と聖徳太子、天智・天武の時代、平安時代の陰謀の数々、空海と最澄等々、面白そうなネタは限りなくあります。NHKならではの骨太大河の復活を私は期待します。
紙の本
古文書の翻訳みたいな魅力
2017/12/11 23:24
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみしょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
改めて 歴史は面白い、と 思いました。
古文書を読めたらなぁな 気持ちを助けて頂いた気分。
学校で学んだ歴史の 百万倍くらい楽しかった。
紙の本
日本史ってこんなに面白いんだ!
2019/03/31 23:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
織田信長と同時刻に生まれた男の話や、宝くじ発祥の地の話などなど、古文書を読んだからこそ分かった事実の数々が実に面白く書かれていた。
特に神戸事件の話が偶然にしてはすごいなと印象に残った。
こんな本にもっと早く出会えていたら日本史の勉強にも身が入っただろうなと思った。
紙の本
日本史の内幕
2018/11/02 15:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kon - この投稿者のレビュー一覧を見る
楽しく読ませてもらいました。TVでおなじみですが、どのようにして古文書を読み分析するかの過程が興味深く読みました。古文書を熟読できる能力があれば人生楽しそうですね。歴史が変わって見えますね。探求の努力は尊敬します。今後とも情報発信をいろいろなメディアでお願いします。
紙の本
資料読み
2018/10/06 06:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
古文書読みの著者の独特な人物解説。オリジナルよりも雑文を集めてきた感があるが、それぞれの人物が浮かび上がってくる。
投稿元:
レビューを見る
<目次>
まえがき
第1章 古文書発掘、遺跡も発掘
第2章 家康の出世街道
第3章 戦国女性の素顔
第4章 この国を支える文化の話
第5章 幕末維新の裏側
第6章 ルーツをたどる
第7章 災害から立ち上がる日本人
<内容>
現在は京都の国際文化センター教授の磯田さんの本。「読売新聞」連載の「古今をちこち」をベースに他の雑誌の記事を合わせたもの。新聞連載なので一篇一篇は短い。また、古文書読みのプロなので、古本屋から手に入れた古文書の話が多い。読んでいると「ほんとかな?」というぐらい面白いネタがゴロゴロある。いくつかを組み合わせれば、いっぱしの論文ができそうな感じである。それが惜しげもなく書かれているので、かえって疑ってしまうのだ。また、テレビに出ているせいか、顔が広い。本人の性格なのかどこでも話がトントンと進む。この歴史のはざまの面白さ。これが歴史だと思う。
投稿元:
レビューを見る
良い。
磯田さんはいい人。手間を惜しまない。現代的な歴史学者。
日本史の内幕というほど突っ込んだ内容ではない。エッセイ集みたいな印象。
会津に戊辰戦争で亡くなった自分の遠い親戚の墓を探しに行くお話は感動した。
投稿元:
レビューを見る
日本史関連のエッセイ集。
得意の古文書解読から、それに係わる地への探訪、
著者が係わった映像やTV、近々の話題等の話も楽しい。
連載の関係で、短文ばかりだけど、人名索引があるから、
気になったら読み返しが出来るのも親切。
西郷隆盛や井伊直虎、築山殿・・・んん?と
目が留まる内容が多く、
日本史への興味を大いに掻き立ててくれました。
投稿元:
レビューを見る
なかなか面白い内容だと思いました。
やはり歴史や古文書に対しても
それ以外の学術・研究の調べる・研究するということは
面白くわくわくすることだと思いました。
投稿元:
レビューを見る
古文書オタクとも称する著者の本領発揮ともいえる、古文書から解き明かした「日本史の内幕」エッセイ。
歴史好きの読者なら、見逃せない一冊。
目次だけを見ても、興味津々となる。
「城の便所の天井は高く」「美女処刑と信長の死」「龍馬が導いた西郷書状」「吉田松陰の複雑な側面」「江戸期の婚礼マニュアル」…etc
歴史の実像は、古文書という一次情報からしかわからないと、著者は説く。
歴史を語る一方で、現代の課題にも言及する。
古代の中国人韓信の自制の故事を引いて、かつて日本は大和魂を叫び中国を馬鹿にして韓信の自制を失って失敗したが、いま大国意識を振りかざす中国も、自制を失うと同じ陥穽にはまるのではないかと。
さらに、他のアジアの国々と違い、日本が植民地とならずに独立を保ってこられたのも、江戸時代が世界一の「書物の国」で自らの出版文化を持ち独自の思想と情報の交流が行われたからと説き、粗雑本を濫造する現状の出版界を自戒する。
投稿元:
レビューを見る
注目すべきは、貝原益軒の療養訓である。日々の食事や薬の飲み方、心構え等を解いた健康的な生活への指南書で大ベストセラーとなった。この本がなければ保健衛生意識の高い日本社会も、長寿国家日本もなかった。それほど日本の健康観与えた影響は大きく、元禄期に書かれた本が大きな遺産を残してくれたと言って良い 本を読んだり、著者になったりと言う国民リテラシーの増大が肥沃な土壌になるが、今は土壌自体が流出しかかっている。まずはいかにして土留めするか この点、方谷は西郷より人物が大きいのかもしれない。いや少なくとも謙虚であった。他人を小人よばわりしたらしい弟子の三島中洲には世に小人なし。一切、衆生、みな愛すべしと言って戒めている。世につまらぬ人間などいない、みんな愛そう、と言った
投稿元:
レビューを見る
歴史を研究する鉄則のひとつとして「一次資料をあたる」ことが大切ですが、一次資料である古文書をとことん研究し、私たちにおもしろい話を提示してくれる、私の憧れの歴史学者の一人、磯田道史さんの本です。
出版されてずいぶん経ってしまいましたが、図書館で借りた本を読みこなす合間を縫いながらやっと読了できました。
文章は決して難しくはありません。「古文書から歴史を読み解く」がテーマの本ではありますが、古文書のような文章が並んでいるわけでもありません。
古文書からわかった歴史をわかりやすく解説してくれるだけでなく、その古文書が見つかった背景やエピソードも満載。
磯田さんの楽しげな様子もよくわかり、楽しく読めます。
そしてこの本を読み終わった今、無性にGEOに行きたいんですよね。TSUTAYAでもいいですが。
「殿、利息でござる!」が観たい。今更ですけど。
映画ができる裏話も載っているので、読んだ後はこの映画、観たくなりますよ。
投稿元:
レビューを見る
古文書から事実に辿りつこうとする姿勢が、随所に出てくる。
色んなことを発見されているが、それは平素からの探究心と人脈形成の為せることだと思います。
著者の好奇心の強さが、よく分かるし、それがどんどん伝わってくる。
投稿元:
レビューを見る
常に新しい古文書を探している著者が新しい資料を発見して、新しい歴史の解釈を説明してくれたり、自分の説を確認したり、非常に読みやすく面白い本です。
投稿元:
レビューを見る
さまざまな古文書を読み解き、前後を付き合わせることで日本史の新たな一面を浮き上がらせる。
それは地震の記述から防災を、毒味役の日記から特殊な仕事の様子がわかる。
著者の指摘の通り、日本は文字の国、本の国。誇るべき文化である。