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【九年ぶり、人気シリーズ待望の四作目】広大な土地でいきなり始まった大工事。大商人が喜八郎の地元を食い荒らす!深川の人情と利益を守れるか!?人気シリーズ
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内容(「BOOK」データベースより)
不況の嵐が吹き荒れる江戸―同心を辞し、庶民相手に鍋釜や小銭を貸す「損料屋」として暮らす喜八郎。与力や仲間たちと力を合わせ、巨大な敵と渡り合う!二千坪の土地を牛耳る黒幕の目的は?危機感をつのらせる深川の住人たち。
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初出 2015〜17年「オール讀物」
棄捐令後の不況を高利貸の検校と組んで阿漕な商売をしてきた檜問屋妻籠屋の鬼右衛門が、他の土地でもやった利益度外視の安売市場を作って深川の地元商店を潰しにかかって来た。
この危機を察知した喜八郎は深川の人々に呼びかけ、結束して安売市場をボイコットすることで跳ね除けたため、鬼右衛門は意趣返しとして江戸屋に害を成そうと企む。
ここまでの展開は非常にスリリングで一力節も滑らかなのだが、いつもなら相手にギャフンと言わせる喜八郎の活躍はなく、江戸屋の女中頭の行いによって鬼右衛門が改心して終わるという、まことに尻すぼみで終わってしまい、一力ファンは物足りなさを覚えてしまう。
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損料屋喜八郎シリーズの最新作でしたが、今回の作品も良かったですね!
深川の団結力の強さで難局を一丸となって乗り切る姿や鬼右衛門と喜八郎の対峙が良かったです!また喜八郎と江戸屋の秀弥との仲睦まじさもさることながら、対峙していた鬼右衛門が江戸屋の仲居頭であるすずよとのやり取りで改心して故郷である深川に想いを寄せる姿が最高でした!
知恵を絞って難局を乗り越える喜八郎チームの面々の活躍をまた続編で見てみたいと思います!
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山本一力 著「牛天神」、2018.1発行。久しぶりに山本一力さんの作品を読みました。自分たちの地元を大事にする、こんなあたり前のことを、江戸中でたった一ヶ所だけ守り通した「深川」の物語。かつて北町奉行所与力秋山久蔵に一代限り同心として勤務した損料屋喜八郎の始末控えです。処々に珠玉の言葉が散りばめられ、読み応えがありました。ただひとつだけ、欲を言わせていただければ、躍動感が欲しかったです。
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山本一力氏作品3作目かな・・江戸屋の女将登場は、嬉しい限り。深川という土地の仲間たちの繋がりに、読んでいくにつけニコニコと!
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2018.05.22.読了
喜八郎もかっこいいけど、秀弥もかっこいい。
今回は 段々 鬼右衛門もかっこよく見えてくるところが怖い。
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つけのぼせとは、不祥事を犯した奉公人を引き連れて、番頭がそのものの在所まで送り届けることを言う 質屋は人様の品物を預かる時、質草の吟味以上に客の人柄を見極める稼業だ。様々な難儀を背中に抱えていて、客は質草を運んでくる 知らなくてもいいことは、浮世にはいくらでもある
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時代小説に、深川 富岡八幡宮が、毎度登場してくる。
ついこの間東京へ行って来て、深川を歩いてみた。
木場の辺りも、食事処に入ったら、富岡八幡宮の神輿のポスターが、貼られていた。
事件があった富岡八幡宮であるが、どうして、そんなに財力があるのか?不思議だったが、この本を読んで、深川住人の心意気が、覗われた。
又、山本一力氏の描く、損料屋喜八郎もカッコイイ!
棄捐令で、不況の嵐の中、店仕舞いをしなくてはいけないのを見越して、次から次へとを土地を買い漁る黒幕の檜問屋 鬼右衛門。
6つの話に分けてあるのだが、、、
「仲町のおぼろ月」の所で、深川の質屋会所から御輿惣代、年配者から、住人一人ずつに指令が伝達されて行き、お金に目をくれる者が、一人も出ずに、皆の意志が、一つになって行く様が、心に響く。
富岡八幡宮の祭礼で、培った伝達手段というもの凄さと、信心深さ、賛助金400両というお金を惜しむことなく、いざという時に使う心意気。
「にごり酒」では、どのように、鬼右衛門が、反発してくるか・・・ドキドキしながら、一気読んでしまった。
本の題名と同じ、最後の「牛天神」では、江戸屋の秀弥の話で、棄捐令が発令されても、誰一人リストラされずに、店を守って来た正念さ、そして、その恩を大事に覆う中居頭のすずよの話。
鬼右衛門も父親が、簀巻きにされて殺されていなかったら、、、、あくどい商いをしなかっただろう。
すずよの話で、意趣返しも取りやめて、昔の福太郎に返って来た鬼右衛門も、最後にほっとする終わり方であった。
誰もが、悪人にならずにすんで良かった。
深川の良さが、感じられる小説でもあった。
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シリーズで間が空くと設定、人物が分からなくなる(^^;
しっかりした時代物は好きで、山本一力の作品は人物がシンプルなのも読み易い。設定が複雑で込み入っているのもあるが、このシリーズは嫌味がない。質屋の一人息子問題から、深川を敵とする悪役登場になるが・・ラストが物足りない。展開じゃなく、もう少しページというか、エピソードを加えた方が良かったのじゃないかと・・人情物だと、余韻が欲しいものなぁ~
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損料屋喜八郎始末控え・4
深川っ子の心意気が気持ち良い、このシリーズ。前作からけっこう間が空きましたね。
ある日、深川の広大な空き地に、謎の巨大安売り市場が造られるのですが、地元の商店を潰そうという狙いに気づいた喜八郎達が黒幕に対抗すべく動き出します・・。
相変わらず、喜八郎はじめ、損料屋のメンバーがカッコイイです。そして江戸屋の女将・秀弥さんも素敵です。
地元を守ろうという住民の一体感も清々しく、今回も心地よく読み終えました。
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92江戸庶民と商人のスカッとした物語。莫大な借入で地元商店街を潰しまくっているO氏に読んでもらいたいもんです。まあ上方でもこれ以上の人情噺はあると思うけどね。
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今回の敵、鬼右衛門はなかなかの知恵もの。安売り市場から始まる企み。深川の小商人たちを深川住民の固い結束!で守るやりようは、コロナの今とても感じるものがあります
もう一つ、仲居すずよの言葉
自分も身に染みました。望めばとことんが増える現代。自分の悩みも増やしてる?でしょう。これが言いたいがための物語だったかぁ
牛天神のねがい石、行かなくては
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山本一力作品で最も好きな『損料屋喜八郎始末控え』シリーズ。本作は4作目。6編からなる連作。
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喜八郎が表立って活躍するのではなく、扇の要として深川の町をまとめるという筋運びでした。喜八郎ばかりか嘉介や秀弥まで動きは控えめで、脇を固める人たちが指図に従い息を合わせて町を守っていました。シリーズとして、喜八郎の影響力を描く段階に入ったということなのでしょうか。
残念だったのが妻籠屋鬼右衛門。手強さ満点の悪徳商人で、敵役として不足なしの存在感。喜八郎との勝負の行方に期待したのですが、クライマックスを迎えることなくあっさり改心してしまい、期待外れのエンディングとなりました。是非ともギャフンと言わせて欲しかった。
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数年ぶりに「損料屋喜八郎」シリーズの続きを手にした。やはり納得のおもしろさ。
登場人物の人としての生き様が気持ちいい。スマホアプリで江戸の地図を調べながら読むのも楽しい。