紙の本
古事記の入門として
2018/12/25 23:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:coco - この投稿者のレビュー一覧を見る
山村浩二さんの挿画に惹かれて手に取りましたが、挿画がすばらしかったのはもちろん、富安陽子さんの文章も童話風の平易な文体で読みやすかったです。
断片的に知られた古事記上巻の話をつながりとして読めるのも良かったです。
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古事記、一度ちゃんと読んでみたいと思いつつ、
難しそう、そして、面白くなさそう(笑)なので、
なかなか挑戦できませんでした。
漫画もいまいちなーと。
が、これはなんか読みやすそう!と思い、
図書館で借りました。
すぐ読めました。
だいぶ、簡略化されてますが、その分読みやすかったです。
やっと、今まで部分的に知っていたお話がつながった感じです。
もうちょっと、天皇までの繋がりも読みたかったです。
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挿絵が入っていてとても読みやすい古事記。小学生でも読めると思うので、こういう本から触れるのもありだと思いました。
今回は上巻でしたが、中巻や下巻もこのテイストで出してみてもいいと思いました。
(以上、ブログ全文です。)
ブログはこちら
http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/5337806.html
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「なになに、この国のはじまりのことを知りたいというのかな?よしよし、話してあげよう。でも、少々長い話になるぞ。なにしろその物語は、むかしむかし、大むかし、まだこの世の形が定まらず、なんにもなかったところから、はじまるのだからな」(P6)
古事記上巻を語りかけるような文章と、動きを感じる挿絵とで表現した一冊。
古事記を知るための第一歩というところで、説明も丁寧だし文章と絵とがつながっていて非常にわかりやすいです。私は最初にこちらの「日本文学全集」で古事記全訳を読んだのですが、まずはこの絵物語で概要と視覚的イメージを掴んでからが良かったかも。
https://booklog.jp/item/1/4309728715
例えば挿絵は、「イザナギが体を洗ったら次々に神々が産まれた」という文章に合わせて、イザナギの体から沸き立つように神々が産まれてゆく絵が描かれていて、文章だけで「体を洗って神様が」といわれるよりも、視覚的に表現されるととてもわかりやすいです。
古事記では多くの神様が出てきて、一柱ずつの判別が難しいのですが、こちらの「絵物語」では再登場時には「アマテラスは使いに出す神としてアマノウズメを遣わすことにした。アマノウズメとは、アマテラスが天の岩屋に隠れたときに岩屋の前で踊りを踊った女神だ」などと説明が入ります。
そして最後は「天からくだったホノニニギ(※アマテラスの孫)が、山の神の娘コノハナサクヤビメと結婚して、ホオリが生まれ、そのホオリが今度は海の神の娘トヨタマビメと結婚して、ウガヤフキアエズが産まれた。これからさき、中つ国は、天の神と、山の神と、海の神の血を引くものが治めてゆくことになったのだ」と結びます。
古事記フルバージョンで神様の名前を読んで行ったときにはこの事実にすぐに思い至らなかった…!
このまま古事記中巻、下巻も出してほしいなあ。このあと神様がどんどん人間に近づきそして人間の世になり、騒乱や戦争の話になるので、お話としてはあまり面白くなかったり子供向けではないから描くのは難しいのかな。
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数年ごとに読み返す『古事記』。今回は”絵物語”で。
日本を代表する童話作家富安陽子さんと国際的なアニメーション作家山村浩二さんの挿画で送る、古事記の中でも神話の要素の濃いぃ上巻部分。
出版社のコメントに、”ゆたかなイマジネーションにあふれた物語を一気に読み通していただけるように”とあるように、確かに一気に読める。お話を適度に簡略化し、端折って読みやすくしてある。
「高天原」の読み方には諸説あるけど、本書では「たかまのはら」。一般的に「たかまがはら」が多いと言われる。助詞「の」が入る時は、「たかのあまはら」が個人的には好み。「たかまのはら」はどうものっぺりした感じがして読みにくかった。
どうでもいいちゃぁいいんだけど(個人の好みだし)、でも読むときのリズム感は大事だと思う。なにしろ口伝の物語だからね。
あと、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の挿画が、どうにもカマタくん@「シン・ゴジラ」っぽかったのが平成29年の作品という気がしないでもなかったけど、穿ち過ぎ?(笑)
絵の迫力は、水木しげるの『古代出雲』(角川書店)のほうが圧倒的に上。神話のオドロオドロシさは出ていない。子ども向けだからね、止む無しか。
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日本のそもそもを知りたくて、古事記を読みたくなる。
マンガもあるけど、いまいち気に入らない。
本格的なのは難しすぎる。
そんなとき、書店でこの本を発見。
優しい色合いと絵のテイストが人間味あふれていて気にいる。
児童向けの本らしく、とてもわかりやすい。
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いやもうほんとに、古事記って摩訶不思議で楽しいって思わせてくれる、読みやすい本でした。
大人の私だって楽しめたんだから、子どもたちもなんじゃこりゃ、へぇ、きいたことある。なんて思いながら楽しんでくれるんじゃないかしら。
イザナキとイザナギ、アマテラス、スサノオ…日本人なら知っておいてほしい神様たちの姿、富安陽子さんが書いてくれたなんて本当に嬉しい限りです。
山村浩二さんのイラストも味があって嫌味がないし、人間くさいけども飄々とした神様たちの姿が、愛おしくなってしまう。
名前が面倒くさくってすぐに途中で投げ出していた古事記、やっと全て読めました。児童書だけど、しばらくはこれでいいや私。
日本の神様っていっぱいいるからいいですねー。平和です。
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6年生の女の子が夢中になって読んでいたのをみて、手に取りました。
児童書としての古事記。いろいろはしょられてはいますが、挿し絵もあって、さすがに分かりやすかったです。
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[墨田区図書館]
「絵物語」という冠名からもう少し絵本チックで読み聞かせにも使えて、精神年齢の低い息子が一人で読みたくなるような本を期待していたんだけれど、、、、、まぁこれはこれでアリ、かな。
何しろ「天照大神の岩戸こもり」や「因幡の白うさぎ」など、随所に昔話や民話となっているお話が(当たり前だけど)しっかり入っていて、読む気になってみれば挿絵もある種味があって小学校中学年くらいなら一人読みも出来る感じ。そして何より、個別の神(民)話集ではなく、「古事記」としてこのように出してくれている類書がない!!!
それにしても、「古事記」という本の存在と題名は知ってはいたものの、自分の知っていた「日本昔(神)話」の数々がこの本からの抜粋話で、しかも元は一つに続く長いお話だったということに、今更ながらに目からウロコ。
ただそれでも、身近な神(民)話集として語り継がれる新たな中核書としての地位を目指しての刊行だったのであれば、「地図」と共に「地名」などの由来や紐づき、そしてカタカナのみで書かれた神様たちの名前の漢字表記名とか現代での立ち位置とかも、その場注釈でなく巻末ででも並べてほしかった。
因幡とか出雲とか、黄泉とか、漢字でもひらめき、既に知っている他との繋がりが思いつく"大人"でないと、気づきの場と知識の欠如している今の子には、紐づきの存在にすら気づけないかも。そういう意味では本当に惜しい!学術書ではなく、「絵物語」としてのシンプルさを狙ったのかもしれないけれど、、、、もう一歩欲しかったので、★4つでなく、普通の3つ!
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世に「現代語訳古事記」は多い。易しく書かれた絵本もかなり出ている。しかし、原文の形を残したままに、絵本形式の古事記は、ほとんど例がないのではないかと思う。
古事記は、粗筋も大切だが、細部にこそ命がある。もっと言えば、リズムや比喩表現が大切なのだが、この本にそこまで求めるのは無理だ。そのかわり、この本ならではの絵画表現が、大人にも数々の発見を持たらすのではないか?と思う。
私は古事記初心者なので、簡単なことに感心する。例えば長い矛で「コオロコオロとかきまぜ」て生まれたオノゴロ島は、いったい何処なんだろと思ったのと同時に、矛の形は明らかに弥生後期にしか出現しない形態で、古事記作者の視点は作成時の700年ぐらい前にしか遡れないのだな、と独りごちた。本当は皇紀で言えば、1300年以上は遡るはずだ。
涙や雫から次々と生まれ出ずる神々の姿は、原文ではイメージが湧きにくいけど、絵で見ると、あゝなんて簡単に神々が出てくるのか、と思ってしまう。神が神を産んで、綿々と繋がって、天皇に成って行くことを「説明」している。この本の大きな特徴だ。
イザナミは火の神カグツチを産んだ火傷がもとに亡くなるのだが、イザナギは怒りに任せてカグツチの首をちょん切ってしまう。その剣の滴る血から戦さや水の神など、災いと生産の神々が次々と産まれる。小さな事件は、次の来たるべき社会の転換点になったことを示していると思う。絵を見ると、まだ子供のような神なのである。小さく産んで大きく育つ。そうやって、日本人は神々(社会)と向き合ってきたのかもしれない。
何年か前、出雲の国で黄泉比良坂(よもつひらさか)と言われる森の中を訪ねたことがある。死の国の住人になったイザナミを閉じ込めた岩も見た。真偽はどうであれ、1300年近くそういう伝説を伝える人々のエネルギーに圧倒された。絵の中の最後の彼女の姿、子供が見たら夢の中に出てくるかな。
ヤマタノオロチは、ずっとキングギドラみたいな姿を想像していたけど、原文をきちんと読めば「ズルズルと体をひきずり」やってくるのだ。絵を見て初めて知った。巨大な大蛇が8匹同時にズルズルやってくるのは、確かに気持ち悪い。
等々、書き出すとキリがないのでここまで。大人が読んでも、大人が読んでこそ、面白い絵本でした。
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ヤマタノオロチとか因幡の白兎とかは、神話として知っていたけど、それら全て繋がった1つの物語だったということに驚いた。話がどんどん飛ぶので簡略化されてるんだろうなと思うけど、とっても読みやすかったし、一般常識として一読しておいても損はないかなと思う。
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古事記の物語を、ざっと読むにはちょうど良い。
山村浩二の絵の雰囲気が、雑多で大らかな神話世界に合っている。
でも、ちょっと漫画っぽいかも。
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神様も、りふじんな奴ばかりなのだから、現代社会もさもありなん。
古事記の上巻部分にあたる、神様たちの、神話の部分を絵物語として非常に読みやすく、面白くまとめられていた。知ってる話もいくつもあったが、知っているのは初めの方ばかりで、中盤以降は知らない話も多い。
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神様の名前が覚えにくく、カタカナで書かれているので
漢字の当て字っぽいのがあればいいのにって思った。
文章はわかりやすいのでスラスラ読めた。
絵本と言いながらけっこうなページ数があって
面白かった。
漫画の題材などで使われることも多いこの話。大体の概要が分かって良かった
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「なになに、この国のはじまりのことをしりたいというのかな?よしよし、はなしてあげよう。」で始まる語り言葉で書かれた古事記。「国生み」から「海幸彦と山幸彦」まで、全13の物語を収める。全頁に「頭山」等のアニメーションで知られる山村浩二の挿絵入りで、読みにくく覚えにくい名前の神さまたちの物語の理解を助ける。
物語自体は古事記なので、特に新しいストーリーがあるわけではないのだが、親しみやすい語りと動きのある挿絵とで手に取りやすい一冊となっている。