紙の本
すらっと読破
2020/09/17 12:04
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぶたたぬき - この投稿者のレビュー一覧を見る
良い本である。 この内容をふまえて、もう一度ドラマ「北の国から」を見直したくなる。
今、観光や大規模農業が盛んな北海道を違った目線で見ることができる。
実は富良野は農業に適さない荒野であったことなど、この著書で改めて知った。
昭和から平成の北海道の社会の移り変わりを知る者として(純とほぼ同世代)一連のドラマを思い出しながら、その裏話を覗くような気持ちで読み進められ、テレビドラマで見る社会学といった風体。
何なのだろうか? その北海道に郷愁を感じてしまう分というものは・・・。
決して生易しい社会や自然環境ではなかったであろうに。
紙の本
思い出すだけでなく、今を見つめるために
2017/11/20 18:18
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投稿者:あいん - この投稿者のレビュー一覧を見る
1990年代以降の経済の中で、携帯電話やスマートフォンを筆頭に目覚ましく進歩したコミュニケーションツールが、実は人を幸せにしていないことを気付かせてくれる一冊かと。亡くなった親父世代(昭和ひと桁)の黒板五郎と、その次男の自分自身である純と、我が子世代(今の大学生・中学生)、それぞれが目を通して話し合ってみたい一冊です。
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「北の国から」と戦後の社会変化を関連付けることで、とても興味深く読めました。
黒板五郎の生き方、考え方がよくわかりました。
現在ではこのような人はなかなかいないでしょうし、簡単に真似できるものではないです。
戦後の高度経済成長からバブル崩壊までの中で、日陰にいた人たちの存在や様々な価値観があるということも忘れてはいけないと感じました。
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これは出版史上初の「泣ける新書」です。
「北の国から」を観て育った世代には涙無くしては読めない新書です。
脚本家の倉本聡氏が、登場人物の生い立ちや背景をしっかり描いたことと、
その当時の時代背景を巧みに取り入れたことにより、まるで本当の家族が
そこに暮らしているようなライブ感、リアル感をテレビを通して視聴者は
自分の人生と重ね合わせてきた。
だから今こうしてドラマの内容とその当時の日本社会を考察する本なんぞを
読んでしまうと、「ああ、そうだった。あのシーンを観て俺はもっと頑張ろう
と励まされたんだ」というようなノスタルジーが蘇ってくる。
改めて「北の国から」を見直したい。
本気でそう思う一冊です。
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高度成長期から平成にかけての北海道が、さらには日本人の風俗がわかる!
何にも影響されず、自分の生き方を貫いているように見える五郎も実は激動の時代の波に揉まれながらその中で彼らしい選択をしていた、ということがよくわかった。
そしてなにより倉本聰の凄さがよくわかった。
これ読んで作品見直すと、何気なく観てたシーンの1つ1つの裏にある、時代を駆け抜けた登場人物の必死さが見えてくる
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「北の国から」のエピソードや描写が、いかに当時の日本社会の状況を的確に反映していたかを解説してくれる本。
全体的にきちんとした本で、ためになる話もありつつ感動を追体験できて良い。
個人的になるほどお、と思ったのは、富良野は東大の演習林に近いのだけども、演習林の仕事があったため出稼ぎに行かなかったということ、中畑木材はそういう仕事を斡旋しているということで、地域の顔役のような役割を果たしていたというようなところ。
北の国からを観ていないとそんなに面白く無いかも。
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黒板五郎に会いたくなった。不器用だけど、頑なにブレない軸がある。ガキたちが成人したいま、あらためてドラマを観たらそうした五郎を昔とは違う目線で感じることができるかもしれない。いまなら、てらいもなく情けない面をさらけ出す五郎に嫌な感情は出てこないだろう。格好つけるところじゃないことがわかるようになったからだ。生きることに一生懸命なだけだ。それを嘲笑したりするほど、オイラの人生も余裕がない。余裕って、持っていたほうがいいと思う、物質的にも 精神的にも。でも無駄な余裕は、なにかを見過ごしたり感じたりする心や目を鈍くさせるかもしれないな。麓郷で暮らすということは、人を裸にするのかな。ホントに大切なことを、大切にする。それ以外のことはまあまあで。不倫に対する考え方も、寛容というわけじゃなくて、「人間も動物だからね」という視点に感じる。この本を紹介してくれたFM横浜 光邦さんに感謝。