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投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
思いもかけないことから老後の生活が成り立たなくなることがある。番組で取り上げた事実がさらに深く掘り下げられた本書は必読だろう。どのように社会問題に取り組むか考えさせられる。
紙の本
老後破産
2018/03/23 18:18
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投稿者:カピバラさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
長寿大国日本の中で、定年退職後も医療費が払えない・薬が増える・認知症など様々な問題がある。40代の若者に読んでおくべき1冊。
紙の本
身につまされるけど、必読書。
2022/04/07 19:54
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投稿者:小野妹子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
実母を介護するようになって、手に取ったこちら。
非常に読みやすく、番組を視聴してはいなかったけれど、登場される高齢者の方々の生活っぷりが手に取る様に分かる。
ただし、分かってしまう分、救いようのない悲しみ、苦しみが伝わってきて、読んでいて苦しくなる。
それでも読み進められるのは、内容が素通りできない未来の現実だからだろう。
この作品は、20代、30代には響かないかもしれない。
けれど、社会の構造を知っておくのに、早すぎる、ということはない。
自らの行く末を気にしつつ、周囲の高齢者に手を差し伸べたくなる自分も発見できる。
出会えてよかった作品。
紙の本
いずれ老後を迎える我々の必読書!?
2020/01/19 18:57
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投稿者:まっしゅ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「老後老後」と言うけれどどれだけ真剣に老後の姿が見えているか正直なところ誰もわからない。ならば今現在において老後を迎えている人たちのケースを知ることで未来のために備えることも可能なのではないかと思う。幸福なケースよりも幸福でないケースを目の当たりにすること、そこに潜んでいる社会構造を知ること、それが大切なのだと思い知らされる一冊である。
紙の本
NHKらしい本
2019/07/15 18:02
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
老後破産に至った、あるいは寸前の方を取材し、厳しい老後の生活実態をリポート。1.国民年金(基礎年金)の給付額が低いこと、2.医療・介護費の自己負担や家賃負担が重いこと、3.生活保護制度が利用しにくいこと、4.相談窓口が乏しいこと、といった問題点を指摘しています。
一方で、解決策の提示は一切ありません。莫大な受信料で儲け、老後の心配など微塵もなく、私用で会社のハイヤーを使うような人達(知人のNHK記者がそうでした)なので、真摯な解決策は期待していませんでしたが、まさか提示さえないとは・・・。NHKらしい本でした。
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こんなにも高齢者の中に、少ない年金で医療をきちんと受けることも出来ずに生活している人がいるとは…
私が定年になるのはまだもう少し先だけれど、今より良くはならないでしょう。
どちらかというと悪くなるでしょう。
お金って持ってる方がいいのか、悪いのか良くわからなくなってきました。
老後に向けて貯めていても、それではきっと足りないでしょう。
その後にはどんな生活が待っているのか…今後ますます老後破産は増えていくでしょうし、介護の問題も大きくなるでしょう。
不安が募ります…
2019.11.3
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2018.03.06読了
一気読み。独り暮らしの高齢者が急増していて、その人達が年金だけで凌いでいる現実を纏めたもの。
人1人が単身で生きていくのに、年金だけでは到底まともな生活は出来ない。彼らが医療費の出費を抑えてでも耐え忍んでいる時に、生活保護を受けるだけで医療費が無料になる。昔の人は強く、気概があるのだろう。生活保護だけは避けたいと言う思いが、厳しい生活を益々追い詰めていく結果になっている。
怖い本だった。若いうちにこそ読んでおくべき一冊。
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生活保護受給者以下の年金生活者の実態を描いており、未婚化・独身化が進んだ日本では、このノンフィクションが他人事と言い切れる人は少ないはずであり、全世帯が読むべきと言っても言い過ぎでない。
このノンフィクションが、過去の話にならなければ日本に未来はない。
この論点へスポットを当てた、NHK、本当に素晴らしい。
生活保護保護以下の必要最低限の年金で、食費も事欠く貧困に落ちてしまった人達の、迷惑をかけたくないなどの自責の本音は、心に刺さり、そして、自己防衛を真剣に考えるきっかけとなった。
運用しましょう!貯金しましょう!保険入りましょう!というオチの巷に溢れたファイナンシャルプランナー兼、評論家の著作よりも役に立ちます、この作品は。
投機ではない貯金や生活拠点たる自宅所有は認めない生活保護の申請要件は、即刻見直しをすべきです。
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これはちょっと、老後を安穏と構えている場合じゃないっていう、焦燥感につまされる内容です。その場凌ぎの享楽主義で過ごしてきた人じゃなく、いわゆる真面目に生きてきた人たちに起きている問題だから、怖い。家族の在り方まで含めて、一度真剣に向き合わざるを得ない気持ちにさせてくれる一冊です。
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一握りの準備万端の層を除き誰にも起こり得る老後破産という現実。社会の移り変わりに追いついていない社会保障制度の設計の不備・綻びという問題はあるが、本質はもっと根深いところにある。それはゆとりがなくなりつつある日本の公助、共助の限界。若い頃放蕩を尽くしたような人には責任を問うて見捨てる?コツコツ働いてきたのに介護や体調不良で貧困に陥った責任のない人は助ける? 選別はできないしそもそも選別しても増え続ける高齢貧困者を助ける体力が日本に残っているのかという問題が…
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超高齢化社会を迎えた日本で、急増する「老後破産」の過酷な現実を克明に描いた衝撃のノンフィクション。
食費は1日100円、病院に行く金もなく、話し相手はカラスだけ。懸命に生きてきた人生の終盤の現実が、虚しすぎて言葉にならない。自己責任なのか国家の制度に問題があるのか。現在の現役世代が備えるべきことは何なのか。その辺をもっと突っ込んでほしかった。
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超高齢化社会での「老後破産」が急増しているという。高齢者の多くが一気に破産状態に陥るわけではない。病気やケガなど高齢になれば誰でも起こり得るが、一人暮らしで国民年金が唯一の収入となると、医療費や介護費用は重い負担となる。やがて生活が困窮し、家を売却したり預金を使い果たしたりすることで「老後破産」に直面する。生活費を切り詰めた節約には限界があり、命の危険を伴う。〝健康で文化的な最低限度の生活を営む権利〟(憲法25条)と対照的な過酷な高齢化社会の現実を見せつけられる衝撃のルポルタージュである。
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押しとどめる事は難しい超高齢化社会。僕自体があと20年もすると高齢者の仲間入りなのですからそりゃそうだ。順送りで年齢を重ねて行くのだから当たり前の事であります。
年金を納めていればとりあえず暮らしていけるという安心が有った時代というのはいつの事だったのでしょうか。そもそも働き始めた頃には年金はいつか破綻するからあてにならないなんて事を片耳で聞いていた記憶があります。
この本は今この時、わずかな年金、または無年金の状態で辛うじて生存している老人たちのリアルな今を取材した本です。
一日一食しか食べられない、一日100円で生活しなければならない、介護サービスを十分に受けられず不自由な体で過酷か毎日を送っている。
取材班の人達も自分たちの手で助けてあげたかったんだろうと、文章からにじみ出ています。一生懸命生きて納税してきたのに地獄のような老後を送っている人々。これからもっと老人が増えて非正規で働いている人が山盛りいる中で、この本に取り上げられた人々は特殊な人ではなく、ありふれた老人の姿になっていくのだと思います。
これ読んだら、急に自分の足元に大きな穴が開いているような気分になりました。今はまだまだ若いし何をしても生きては行けると思うけれど、夫婦で高齢化して日々の生活を豊かに営めるほど潤沢な資金が有るわけではありません。
この本の人々も今の自分のような老後を送るなんて夢にも思っていなかった人々ばかりです。老後の生活が破綻してこの本で描かれる「老後破産」は誰の身にも起きる事です。
お金を使い果たし持家を売らないと生活保護を受けられないという事は、現実に即して無茶な人達が沢山います。そうは言っても最低限の貯蓄は必要だし、持ち家を処分するという事は家賃が今後発生する訳で余計な出費が増える事にもなります。この本の中に、どうしても思い出の家を売る事が出来ず困窮して、病院に行けず体の状態が悪化する人もいました。
他人事どころか自分の親の事が心配になりました。うちの親はまだ若いのですがあっという間に後期高齢者になってしまいますからね・・・。
僕は団塊ジュニアなのでこれから世の中に負担をかける世代であります。僕が後期高齢者になった時には世の中どうなっているのでしょうか。何とか家族を守っていきたいですがそれにはまず健康ですね。健康第一です。めざせピンピンコロリ!
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老後破産のケーススタディ。ノンフィクションなだけ深刻に訴えるものが強い。日本の終身雇用が見直され、欧米の実力主義の時代となった。健康面で満足に動けなくなった、介護のため退職を余儀なくされた、等のバックアップがない。男女平等で結婚する人が減った。都市集中で実家を離れる若者が後をたたない。貧富差拡大はますます激しくなる。表面上欧米化しても社会保障の面では貧困。貧しくても幸せなんて言ってもいられなくなってきた。現実を直視し、今後この方面の多くの提言が必要だ。2020.3.16
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老後社会に絶望感を抱かざるを得ない。それくらい精神にくるノンフィクション。
取材を受けた高齢者の大半は現役時代誠実に働き金遣いも荒くなかった人々。だがそれでも病気など偶発的なきっかけで老後破産またはその寸前に追い込まれた。老後生活に向け準備や対策をしていても、破産する可能性がある。結構こわい。お金がないと快適な生活は保証できないから早く準備しておくに越したことはないと改めて感じた。お金に対する意識は高めるべき。
自分で稼ぎ収入範囲内でやりくりする能力身につける
周りとの関係大切にして、ひとりでかかえこまない
この2点をこれからより重視していきたい。あと孤独になるのを避けるため結婚したいなとも思った。つらいとき寂しいときに話せる人がいるのはかなり大きいと思うから。