レモンの図書室 みんなのレビュー

投稿元：

レビューを見る

2人の少女が本を通して仲良くなる話かと思ったらそれだけじゃなかった。
シャッターを開けたときの衝撃がすごい…カリプソと一緒に叫びたい気分で読んだ。

投稿元：

レビューを見る

とても良い本でした。児童書と書かれていたけれど、そんなことないなぁ。
母親を早くに亡くしてしまった父と娘のお話です。
どちらもその淋しさをかかえて過ごしていたのですが・・・
レモンが騒動を起こし、そしてレモネードに変身して最後はホッとできます。
カリプソが素敵な女性に成長しますように。

投稿元：

レビューを見る

現代の児童書。大人として、色々と考えさせられる話だった。「普通」の親子関係とは逆に、幼くして親や弟妹を庇護しなけらばならない環境に置かれた子供の切ない状況に心が痛くなった。主人公にメイという友達ができて本当に良かった。

投稿元：

レビューを見る

カリプソ、お母さんの本を捨てられてかわいそう。カリプソのお父さん、怖い。
カリプソ、メイ、カリプソのお父さんの本が、将来たくさんの人に読まれるといいな。

投稿元：

レビューを見る

可愛いレモンの装丁とは大違いの重い話。父親の面倒をみる10歳の女の子、カリプソの身になって読んで苦しかった。しばらく後を引く…

投稿元：

レビューを見る

ママが亡くなってから、パパは少しおかしくなってしまった。買い物も食事も忘れてしまい、ひたすら「レモンの歴史」を執筆している。一方、本が大好きで、学校でもずっと本を読んでいるカリプソには、友達がいなかったが、転校生のメイが声をかけてきた。メイはカリプソと同じように本と言葉が大好きだったのだ！
親友を得て世界を広げるカリプソだったが、自分の殻に閉じこもったパパを引っ張り出すことができない。パパが自殺してしまうかもしれないという恐怖を抱えているカリプソに手を差し伸べたのは…。
カリプソとメイが夢中になった本のリストがついています。

投稿元：

レビューを見る

母親がガンで急死したことから、感情を表に表さないで暮らすようになったカリプソと父親。カリプソは本の世界に入り込むことで友達との関りを無くしていた。そこへ転校生のメイがやってくる。ともに本が大好きな二人は、まさに意気投合。どんどん仲良くなっていく。でも、カリプソの父親は、レモンの歴史をたどる本を執筆することに没頭し、娘の心情など理解していない。実は、父親もカリプソも母親の死でかなりのダメージを受けているのだが、それをこれからの生き方として相手に関わらない事でやり過ごしていこうとしていた。少しずつほころびていくカリプソと父親。カリプソは、メイ一家と親しくなったことで、自分の家のマイナスな状況を理解し、もがきながらも父親と共に立ち直ろうとする。

たくさんの児童書のタイトルが散りばめられ、カリプソとメイの本好きがわかる。それよりもなによりも、この頼りない父親とカリプソの家族としての再生に涙でした。
…よく考えると、かなり重いよね。

投稿元：

レビューを見る

日本では「さわやか」というイメージが強いレモンだけど、訳者あと書きを読んで、このレモンは苦難の象徴なのだということにあらためて気づく。バージニア・ユウワー・ウルフの『レモネードをつくろう』もそうでしたね。

ママがガンで死んでしまって、気落ちしたパパとふたりぐらしのカリプソ。ずっとからに閉じこもっていたけど、メイという子が転校してきてから、ふたりは「読書」という共通の興味を媒介に親友になる。メイとのつながりは、ほんとうに天の恵みといってもいいほどで、ここからカリプソの生活にもどんどん動きがもたらされるのだった。

適切な、そして必要な「助け」を受けることって、じつはとてもむずかしい。助けてもらうためには、まず自分が弱っているということを認めなくてはならないから。カリプソのパパはずっとそれをせず、自分の「強い心」があれば生きていけると、自分にもむすめにも言い聞かせてきた。あやうく手遅れになりかけるまで。ようやくカウンセラーやソーシャルワーカーとつながり、また友人を得た親子。でもこれはまだ初めの一歩なんだろう。そう思うととても重たいテーマを扱っているということに気づくけど、カリプソのなかに秘められた生命力のおかげか、諸処にはじけるような喜びもつづられていて、さいごにはきっと大丈夫という希望を抱かせてくれる。

投稿元：

レビューを見る

本が大好きな10才の女の子カリプソの独白体でこの本は書かれている。
カリプソはもちろん彼女の父親よりもはるかに年長の私が、カリプソの悩みや喜びに寄り添う形で読み進めるのもある意味こっぱずかしいが、読み終えてさわやかな思いに包まれている。
なぜならこれは10才の少女とか大人とか、世代を限定するものでなく、誰もが共有する、生きていくうえでの大切なものについて書こうとしているように思われるから。

カリプソは母を病気で失ってから、父親から「強い心を持て」と教えられてきた。
そして母同様に本好きのカリプソは、いつの間にか教室では１人で本を読んで過ごすようになっていた。そうすることがすなわち、自分に強くあることなのだ、と信じて。

そこにメイが転校してきて、メイも本好きだと知る。
今まで本を１人で読むのが日常のカリプソは、メイを知るにつけて本のことを話し合い、そして２人で物語をつくりはじめる。
私はこの作品の核は、物語が書かれた本、というキーワードから、人生を「物語づくり」（本づくり）に例えていることだと考えている。

カリプソとその父親は、それぞれ、自分自身に「強い心」という“鎧”をまとい、読書や執筆に専念していた。
自分の世界に没頭し、それで自分の「物語」（＝人生）を完結させていくというのも１つの方法だろう。
ましてや愛する家族の一員であった母親（父親にとっては妻）を不慮に失っているのであれば、自分の「物語」の構築の方法に大きく影響し、自分１人による作業による“純化”に一直線化するのは理解できる。

しかしこの本では、彼女の物語の構築方法を「１人による」ものから、メイ、または父親、または自分を見てくれる大人といった他人との構築へと変化していく様子を、10才のカリプソの精神的成長とともに細やかに描かれている。

さらに、この本の進行はあくまでカリプソ視点によるが、彼女と同じく彼女の父親の「物語」（＝人生）の構築方法が、彼女や周りの人たちの影響で少しずつ変化していくさまも描かれている。
冒頭に書いたが、年齢ではカリプソより父親の方が私に近いので、父親の精神性の描写のほうにシンパシーを感じるべきなのだろうが、彼の内面の特殊性もあって、カリプソの成長には爽やかな読後感を得られたものの、父親のほうからはあまりそういったものを得られなかった。
私はカリプソの成長物語と捉えてこの作品を高評価するが、父親が抱える「喪失」や「見栄」や「生活と仕事と趣味とのバランス」や「娘との距離感」といった現代的なテーマのほうに目が向く読者にとっては、違う評価となるかもしれない。

投稿元：

レビューを見る

もう少し公的機関に頑張ってほしかった
これでは自分でなんとかするのが大切、となってしまわないだろうか

投稿元：

レビューを見る

本が大好カリプソ。ママは病気で亡くなり、本の校正をしているパパと暮らしています。
転校生のメイと出会ったことで、メイの家族と自分の家族は「違う」と気付き、パパの秘密が分かります。
大人が子どもを守るもの。それが普通ではなく、大人・子ども関係なく一人の人間として心が弱い強いの違いなんだと思いました。しかし、親子であったら親からの愛情は欲しいのが当然で、親子に関わらず「私のことを考えてくれて、心配してくれる相手」がいたらとても幸せだと感じました。

投稿元：

レビューを見る

一人一人が違うことの意味、親子の在り方について、深く考えさせられた。
私は、両手を広げて子供の過ちを許しているか？泣いてもいいと、抱きしめているか？子供のありのままを抱きしめてやれるような親でありたいと思う。
子供逹に、たくさんの素晴らしい出会いがありますように。

投稿元：

レビューを見る

これが児童文学なのか、という驚きがあった。

心を強くしたって、
想う人がいなければその使い道はない、
そのとおり。

交友のタスクの根本って、
子どもの頃の方がずっと理解していた。

大人になればなるほど
利害でしか人とつながれなくなる。
反省要。