紙の本
これを感動作としていいのか
2020/08/31 08:32
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yu_ki - この投稿者のレビュー一覧を見る
帯に「血の繋がらない親の間をリレーされ…(中略)だが、彼女はいつも愛されていた」とありますが、読み終わって、めっちゃ違和感。バトンたる優子は最後の最後でやっと帯でいう「家族よりも大切な家族」に繋げられたのであって、その過程は大人の都合で振り回されていただけ。ブラジルに行った実父、自分のペースで再婚を繰り返し、実父の手紙を隠す梨花(実父の再婚相手)。森宮さんと優子の関係は本当にすばらしいのです。ただ、「感動作」の一言でまとめられるような作品なのかしら。帯と内容、そのギャップがひっかかりました。
紙の本
不満が残った。。。
2019/09/15 17:47
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Masetto - この投稿者のレビュー一覧を見る
” あと少し、もう少し ” がとても良かったし、本屋大賞をとったというのでとても期待したいのだが がっかり。 死別離婚いろいろあって父親が三人、母親がふたりいるという優子が主人公で だいたいは高校生の頃の話。 女子高生の彼女の心理とかはよく書かれていていいなと思ったけど 大人になって早瀬君の結婚問題が出てきてから 変になった。 親がたくさんいても皆に愛され大事にされてきたのはわかるけど、 何か変。 生物学上の父親の水戸さんと音信普通になるのはおかしい。 その祖父母とも。 水戸さんは普通の人間みたいだし。 優子が森宮さんを大事にするのはわかるけど水戸さんと会わない決心するというのがわからない。 愛情を一杯注いでくれた。。。ということになっているけど 結局は梨花は非常識な毒親だった!と思う。
何か瀬尾まいこの作品を読むのは最後かなあ?とも思った。 ”あと少し。。。”は本当に良かったのに。残念。
電子書籍
それなりに
2019/07/10 19:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ジジ&ミイ - この投稿者のレビュー一覧を見る
良いエンディングだなぁと思いましたが、特に高校生以降の家庭情況の設定は異常といえば言い過ぎかもしれませんがあり得ないと思ったのが事実。自分も二人の子供を社会人にまで育てた親としての実感です。小説だからいいじゃないという家内の感想も並記しておきます。
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気持ち悪い。
子供はものじゃない。
彼女の言葉も距離があって、冷めてる。というか、そういう風になるよね。
この空々しい感じが違和感の原因かな。
わたしは好きじゃないな。
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【私には五人の父と母がいる。その全員を大好きだ。】森宮優子、十七歳。継父継母が変われば名字も変わる。だけどいつでも両親を愛し、愛されていた。この著者にしか描けない優しい物語。
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森宮さんに共感できる部分もあり、温かく明るい気持ちになれる一作だとは思うけれど、設定が私には少し突飛に感じられて、どっぷりはまり込みながら読むには至らなかった。それでも、家族のカタチは普通とはちょっと違うかもしれないけれど、子供を大切に育てる大人の姿や(例え血が繋がってなくても)、お互いを思いやる「親子」の姿に、清々しい気持ちになった。
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厚めの本だが、会話が楽しく、過去が明かされる展開と行く末が気になり、一気読み。
主人公の高校生、森宮優子は幼い頃母を亡くし、父が再婚。それから父が2回も変わり、様々な人と暮らしを共にしてきた。でも、全く不幸はなく、周りから見ると飄々と過ごしている。優子自身にも悩みや不幸の自覚はなく、どこかズレた今の父、35歳の森宮さんと軽口を叩きながら暮らしていた。
物語は優子の高校生活と森宮さんとの暮らしが描かれながら、優子のこれまでの過去が織り込まれていく。
バトンを渡すように優子は親から親へ手渡される。
一見、深刻で辛そうな設定だけど、登場人物たちの明るさと少しズレた感じが物語に穏やかな空気を漂わせている。読んでいて辛くなく、静かに楽しかったり、主人公や親たちに寄り添える。
終盤、親たちの気持ちと優子の気持ちが通い、読んでいて胸がじんわり温まり、こんな風に家族を大切に思いたいと心から思った。
出て来る人たちみんなが弱くて強くて、奥ゆかしくてとびきり優しい。辛さの向こうにある当たり前の幸せ。
様々な愛情の注ぎ方があることを知った。
最後の数ページ、
親として感慨深かった。
森宮さんのような未来を私も見たい。
そして、ご飯のシーンが印象的。
一緒に美味しいものを食べること。が大切にされている。
読み終えて、最初のページを開くと…ああそうか!
とまたジーンとした。
瀬尾さんの本の中で1位2位を争う。
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初めて読む作家さんでしたが、私はきっと瀬尾まいこさんの小説が好きだと思います。
実の親以外に二人の義父と一人の義母に育てられた優子。
みんなに大切に育てられた優子とちょっぴり変わった森宮さんの温かくそして笑えるそんなお話でした。
どの人たちも精一杯優子を大切に育ててくれている、現実にそういうのはどうなんだ?とは思うけど、とても心が温かくなりました。
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瀬尾まいこさんの本が本屋大賞ノミネート!
長年ファンなのでとってもうれしい!
瀬尾さんの描く家族の形は、普通とはちょっと違うのかもしれない。
でもそれがいい。
いつ読んでも、何度読んでもほっこりします。
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なんだろう、なんだろう、なんでこんなに胸がいっぱいなんだろう。
優子ちゃんも松宮さんも、梨花さんも泉ケ原さんも、そして水戸さんも、みんなみんなみんな大好きだ。どうしてこんなにみんないい人なんだ。こんなにも誰かのために自分を差し出せる人ばかりなんだ。全日本いい人選手権大会を開いたら、このメンバーば絶対に入賞するよ。それくらいいい人ばかり。でもそのいい人加減がそれぞれに違っててそれがまた心地よくて。
あぁ、そうか。4人の大人たちがみんないい人なのは、そのいい人さを使いたくなるのが優子ちゃんだからなんだな。
実の両親の手から離れ、他人と家族として生きていかなきゃならなくなった彼女が身に付けたもの。それが大人にとっては無条件で彼女のために何かをしてあげたいって思わせるんだろうな。誰かと暮らしてもまた自分は一人になってしまうかもしれない。だから誰かに過剰に依存しない、クールにある程度の距離を保って親しくしていく。そんな彼女はそりゃ、放っておけないわね、オトナとして。
いや、でも誰もが彼女と暮らすことを楽しんでいるんだよね。義理と義務とか、そういうのじゃない。とにかく彼女と一緒に暮らしたいという思い。そこがすごく心に染みる。特に森宮さん!森宮さんの「父親」っぷりが楽しくて楽しくて。真面目で傲慢で一生懸命で真摯で優しくて温かくて。いやもうサイコーじゃないですか。こんな人がいたら即結婚しますわ、私。とにかく森宮さんと優子ちゃんのやりとりをにやにやしながら読んでいるのがすごくすごく楽しかった。
家族っていいなぁ、と心から思う。血の繋がりなんてどうでもよくなる。そもそも家族ってのは赤の他人が2人で作り出すものなんだから。一緒にいること。一緒にいたいと思う事。それが家族の基本。家族の在り方としてはとてもレアな形だけれど、だけれど、この「家族」はサイコーだ。家族との関係に悩む人がいたら、これを読むといい。悩むってことはなんとかしたいと思っているからだから。家族であるために、彼女たちがなにをどうしていたか。あぁ、いやいやいやいや、そんなこと考えながら読むことない。ただただ優子ちゃんと森宮さんのまじめでおかしなやりとりをにやにやしながら読めばいい。読み終わったときにきっと胸の奥に小さくて温かい何かがあるはず。それが家族のタネだね、きっと。
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2020.11.1
遅ればせながら読了。よかったなあ。
テンポよくすらすら読み進められて一気読み。
いわゆる一般的じゃない家庭環境に人は不幸や憂いがあると思いがちだけど、優子は全然困っていないことに困っていることが始まりで。最初から面白い。
森宮さん最高やなあ。
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瀬尾さんの本は大好きで、この本もすごくよかった。
本当の親ではない森宮さんと暮らす優子。
現在から過去に戻りつつ、優子の普通ではない生い立ちを辿る。
本当の親でも子に愛情を注げない人がいるなかで、沢山の、深い←大事!愛情を受け、でも多分、普通でないことに戸惑い、気を使い、受け入れて生きる姿が淡々と、飄々と綴られていく。
辛いことはないのにどこかがちょっとひりひりして、切なくて、ラストはじーーんときた。
食べるシーンが多いのも=生きる、て感じで、あったかい。
梨花さんが一番はちゃめちゃなのでは…。
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瀬尾さんの作品で上位に入るくらい好き
読んでるだけで心地よくて何度も読んでしまう
大きな事件とかはないけど、飽きなくてさすが
ずっとずっと読んでたい
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父親がコロコロ変わり、血の繋がっている本当の父親とは音信不通。本当の母親もいない。そんな、一風変わった、というか、まあ普通では考えられない境遇の主人公に、共感できるのだろうか?と半信半疑で読み進めた。
血の繋がっている家族と、自分を育ててくれた家族、どっちが本当の家族なのか?というテーマのお話は、本でも映画でもありふれていて、湿っぽくて、正直苦手だったけど。
どこかコミカルで、少しも湿っぽくならず、最後のバージンロードのシーンではあたたかな涙が流れました。
主人公の女の子が、いい意味ですごくサバサバしていて、良いお父さんお母さんに育てられたんだなーと感じてしまうような雰囲気が端々に現れていて。
その辺りの繊細な描写も、さすがだなぁと思いました。
これは、親としてもだし、子としてもだし、いろんな立場で強く感じるものがある本だと思います。
題名のように、代々家族で受け継がれていく、そんな一冊にしたいなあ。
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森宮さんはなんていい人なんでしょう。物語に悪人が出てこなすぎて、設定もありえなくて、現実味がなく、これが本屋大賞かぁと思わなくもなかったけれど、ラストの森宮さんの気持ちにはとっても共感しました。娘の結婚式の言葉にできなかった想いを文章にしてもらったような。