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とにかく長い。その割に中身はシンプル。特殊なことは書いてない。
自分たちの存在目的を共有した上で、社員(仲間たち)の集団的知性に信頼を置き、社員自らが組織のニーズに基づいて自由に動いていける状態を作ろうよという話。外的要因ではなく内在的欲求(または内発的動機)で動く人に価値を置くべきだと。
そしてリーダーはあれこれ指示命令や管理をするのではなく、組織を複雑なメカニズムで動く生き物と捉え、その生き物は自らの情熱を持ち、自らが何者かを意識し、自らの創造性を発揮し、自らの方向感覚を持った独立したものとして尊重すること。さらには、その存在の声に耳を傾け、連携しそれが私たちをどこに連れて行ってくれるかを悟ればよいと唱えている。
ゆえに、予測や管理(プランニングや予算策定作業)をするのではなく、その組織の一員として状況を感じ取り、適宜対応するのが良いと。結局、予測をしても自分が統制しているという安心感を得るだけで、エネルギーと時間を浪費しているに過ぎないと過激な説明も。
なので、上司となるリーダーは、自分が口出ししたいという欲求を抑え、仲間を信頼し続ければ、結果として、社員は常時に自分で考えて実践し、引いては人間の経験の全領域に触れながら成長していくとのこと。
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人々の可能性をより多く引き出せる組織とはどのような組織か?という問いを探究する著書。
人間の歴史的な発達段階とリンクさせた組織の発達段階を整理し、それらを超越している「進化型(ティール)」組織を見出したうえで、その要素を体現しているパイオニア企業の事例をもとに未来の組織像が描かれている。
過度なトップダウンで社員の意欲を削ぐこともなく、また過度な平等主義によるボトムアップがもたらす「決められない」組織にも陥らないための突破口として、
・自主経営
・全体性
・存在目的
の3点がキーワードとして挙げられ、規模の大小や業態を問わない多様な事例とともに、その実現可能性が強調されていた(ただし難易度は非常に高い)。
個人的には「自主経営」と「存在目的」への共感度が特に高く、最近小さいながらもチームで活動した際に意識・実践していたことと似ている概念だと感じた。
「全体性」については、「自分らしい生き方」と「自分らしい働き方」をイコールで結べる人には受け入れられるだろうが、そうでない人には少し違和感が生じやすい概念かもしれない、と考えた。
日本各地でも議論を生んでいるため、自分一人で消化するのではなく、様々な人と対話してみたくなる著書。
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飲みごたえのある怪しい色のスムージー。飲むまでその味はわかんない。たぶんヨーグルトは入ってる。青いのはブルーベリーか。
日本で成功―この場合の成功はクリエイティブな仕事や働き方をすること―している会社の例が頭に浮かぶ。たしかにこんな組織のありかただったように思う。働き方改革をちまちまするより、一気にこの考え方を採用したほうが、人生楽しくなる気がする。
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自主経営:助言プロセスを用いたフラットな組織。紛争は常に目に見える形にし、解はないものとし、そのときに出せる存在目的にそったものを見つける=全員が権限を握ることで組織としての力が何倍にもなる
全体性:ひとりの人間として自己を扱い、扱われることで肯定感に満ちた関係性を育む=権限の使い方は自分の職務を超えたところでも発揮され、知恵が発揮される
存在目的:あえて言葉にせずに生き生きとした存在目的をかたることで、それが社員の権限・知恵・組織の生命力と一致することでなぜか物事がうまく運ぶ
・ 多元型組織はボトムアップのプロセスを模索する。様々に対立する見解をなるべく多く集めて、最終的にはメンバーの相違に基づく決断を目指す。達成型組織が明確なリーダーシップを褒め称えるのに対し、多元型組織では、リーダーは自分が率いる人たちのために奉仕するべきだと主張する
・ 革新的な企業の中には、マネジャーが上司からではなく部下から指名されるところもある。つまり部下になる人々が候補者にインタビューをしたうえで、自分たちの上司を選ぶ。この方式を採用すると、必然的にマネジャーはサーバント・リーダーとして行動するようになる。
・ 別のステージへの移行は強制はできない。できることは、次の段階への成長に役立つ環境を作り出すことだ。自分よりも複雑な世界観を既に獲得した仲間に囲まれ、安心して自分の心理的葛藤を探求できる環境が与えられると、その人が大きく成長できるチャンスが高い
・ どんな組織もリーダーの発達段階を超えて進化することはできないのだ。共有価値やミッションステートメントにてらした判断は、多元型パラダイムに達していないと意味がない(達成型パラダイムのママでは無意味)
・ 人生とは、自分の中に元々素養がないものにむりをしてなろうとすることではない。私たちはまた、周囲の人々や状況にはなにが足りないか、あるいはなにが間違っているかといったことではなく、そこに存在するもの、美しいもの、可能性に注意を向けるようになる。決めつけよりも思いやりと感謝を優先する。「欠点を見る」のではなく「長所を生かす」をいうパラダイム変化が起きている
・ 進化型パラダイムでは、この対立性を超越し、決めつけないことでより工事の真実にたどり着ける。私たちは自分の信念を点検し、実際にはそれが優れていることを発見するのだが、同時に他の人のことも、基本的に等しい価値の人間として受け入れることができる
・ 進化型パラダイムに従う人々は自分の人生の使命を探すことに忙しいので、明確で崇高な目的を持った組織のみが密接な関係を築きやすい。収益性や成長、市場シェアよりも存在目的が組織の意思決定を導く原則になるだろう。進化型パラダイムとは、全体性とコミュニティを目指して努力し、職場では自分らしさを失うことなく、しかし人と人との関係を大事に育てることに深く関わっていくような人々を支える組織なのだ
・ ビュードゾルフの意思決定:意思決定の基本はコンセンサスではない。信念に基づいて異議を唱える人がいなければ解決案が採用される。「別の解決策の方が良いかもしれないと感じるから」という理由だけでは、ある提案の採用を拒むことはできない。全員が心から賛成する完璧な解決策など存在しないはずだし、それを追求することは徒労に終わる可能性もある。信念に基づく反対がなければ、将来新たな情報が手に入ったときにはいつでも見直すという理解の下で解決策は採用される。
・ 営業部長から与えられるどんな目標よりも、自分のチームに仕事を与えることの方がずっと強いモチベーションとなる(FAVI)
・ 固定されたスタッフではなく、ボランティアによるタスクフォースを使う方が多くの利点があることに気づいた。従業員たちは、自分の本業では必要ないかもしれない才能や天分を表現する方法を見つけられるというのだ。会社を変えていく実質的な権限を自分が持っていることに気づくと、だれもが「この会社は自分のものだ」という意識と責任を強く感じるようになる(AES)
・ 助言プロセスは、情報共有により共同体感覚を強め、この行為自身が「あなたを必要としている」という意思表示になる
・ ダグラスマクレガーが提唱したX理論とY理論
X理論:従業員は本来怠け者で、なるべくなら仕事をさぼりたいものだ
Y理論:労働者は意欲的で、自発的で、自制心を発揮できる
・ 明確な紛争解決メカニズム:同じ職場に働く仲間たちが相互に結んだ約束について互いに説明責任を負うしくみ
・ ホラクラシーの中核的要素のひとつは、人=役職という融合を切り離すことだ。ホラクラシーでは「人々は仕事を持つのではなく、多くのきめ細かな役割を果たそうとする」と表現する
・ トータル・レスポンしビリティ:自分が気づいた問題については、それが自分の役割以外のことであっても何かをする責任を負う
・ エゴはフィードバックを警戒するかもしれないが、人は他人からの正直なフィードバックを糧にする「関係的存在」でもあるのだ。
・ RHDの仕事と人間のあり方に関する基本前提
1) 人は皆、平等に尊い存在である
2) 人は明確にそうでないと証明されない限り、本質的に善良だ
3) 組織の問題にうまく対処する単一の方法はない
・ 意思決定をするにあたっては、私たちがたどれる「正しい」方法や筋道は複数あって、「真の」あるいは「絶対的な」ただひとつの真実はない、という前提である。どのような状況にいる人も、一人ひとりが自分なりの真実やもっとも効果的に物事を進める方法についての自分なりの見方を持っている
・ 自分が常に正しいはずだという思い込みをやめ、他の人々の現実や考え方に耳を傾け、それらを尊重せよ
・ 思考(頭の中で起こっていること)と行動(いったりしたりすること)を区別せよ
・ 全体性を認識するための「グッド・オア・ニュー」
・ 人類は物事を速く進められるようになったが、その結果自分自身を孤立させた。豊かさをもたらした機械のおかげで、もっとほしがるようになった。知識によって人は懐疑的になり、智恵によってかたくなで不親切になった。考えすぎる一方で、感情的になることは少ない。機会よりも、人間性が必要なのだ。智��よりも、親切さと優しさが欲しい。でなければ、人生には暴力だけが残ってしまう(チャップリン)
・ フィードバックは客観的な評価ではなく、相手と自分が共同で行う探索である。自分自身の内的世界を見せることで、相手が自分の行動の影響をよく理解できる手伝いをする。自分を解放してみせれば見せるほど、フィードバックの相手にも同じことをするように促すことになる
・ 進化型組織の観点からすると、職が人為的に維持されるというのは全く意味がない。人は身分の安定を重視しがちだが、突き詰めて考えると、それは恐れに発した概念でありとあらゆるものが変わっていくという基本的な真実を無視している
・ ビューとゾルフはミッション・ステートメントという形で会社の存在目的を表現したことがない。常に口に出して表現することで存在目的は生き生きとするし、書かないからこそ、それが拘束力にならずに済んでいる。書かないことで目的は進化する。
・ 人々は変化に抵抗しない。変えられることに抵抗するのだ(ピーター・センゲ)
・ 組織のトップにいるただひとりに頼るのではなく、社内の至る所にヒーローがいることの方が、はるかにすばらしい
・ 職場は活動、人間関係、文脈という三種類のエネルギー場に分かれている。
活動:私たちがなにをどのようにするかという行動に注がれるエネルギー
人間関係:私たちがなにをどのように良い、お互いどう関わっていくかのやりとりに注がれるエネルギー
文脈:組織全体に社員がつながることの意味や目的に宿るエネルギー
・ 進化型社会では、どのような製品が残っているだろう
・ 人間の活動を体系化する簡単な方法は、世界は本質的に秩序だっていると信じることだ。世界は組織を求めている。われわれ人類がそれを組織化する必要はない
・ 問題は個人にあるのではなく構造にある
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組織論という一般受けしづらいテーマと、あっさりした表紙で、正直手に取るのを躊躇してしまう第一印象だった。
しかしその実は、組織運営関係なく万人にお勧めできる良書である。
ティールの価値観は最近共通して語られている概念、価値観に近い印象を受けた。
例えば信用を稼ぐ、メタ認知、副業解禁、ストーリーテリング、コーチング、マインドフルネス、WorkAsLifeなどだ。
それらと最も親和性の高い組織形態は何か、と考えた時にティールという形に帰結するのは、非常に納得感がある。
単なる組織論ではなく根底の考え方に繋がる話であり、これからの時代は主流になっていくものだろうと感じられる内容だった。
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フォトリーディング2回目
トリガー:発達段階、達成型、多元型、進化型、自主経営、助言プロセス、紛争解決プロセス、ホラクラシー、全体性、存在目的
・ティール組織とはどのような組織か
・ティール組織は何を達成する上で有効な組織か
・ティール組織が持つ構造とプロセス、慣行、文化はどのようなものか
・ティール組織に移行するにはどうすればよいか
・リーダーシップとティールは相反するのか
・人の問題ではなく組織の構造の問題なのか
・人が集まる上で必ず発生する雑務はティール組織においてどのように実施するのか
・自らの組織は世界で何を実現したいか
・世界は自らの組織に何を求めているか
・世界に自らの組織がなければ世界は何を失うか
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会社の存在意義が問われてきてるけどティール組織の考えはものすごくしっくりくる。
会社上位ではなく、自主組織であり、社員が自分をさらけ出せる。上層部の会議はいらないってさ。
具体例も豊富で読みやすい。
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マネジメントを読んだ後にこの本を読みました。マネジメントでは結果が第一にもとめられていて、オレンジ的な思考が成功の鍵なんだなと思っていましたが、この本をそのあと読むと、ティール的思考の方が自分の経験からもかなりしっくりくると感じました。
経験上、上司の承認が細かく必要な仕事よりも、自分が責任を持って設計できる仕事の方が活き活きといろいろなことにチャレンジできて、それが成長にも繋がった気がしています。
ホールネスに関しては、アドラー心理学が想起されました。組織がアドラー心理学的に一体感を持つというのが自分のティールから受けた印象で、これまで自分では想像もしたことのないことですが、大きなシナジーが得られそうな気がしています。オレンジ思想の会社でミドルマネージャーですらない自分の立場ですが、これからの自分の仕事のやり方に無理のない範囲でどんどん取り入れていきたいと思います。
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各所から勧められて読んではみたものの……まったく腑に落ちないというか、疑問しか湧かないというか。
パラダイムだ進化だと大きく風呂敷を広げてはいるけど、そもそもの発想が単線的で素朴で進歩主義なんだよね、これ。発達段階の階梯を登ってより上位の次元に至るという思想それ自体があまりにも古典的でないですか。いまは19世紀ですか。
また、ティールで成功した事例がいくつか紹介されるけど、どの事例も広げた風呂敷に対して小粒すぎる。パラダイムの転換という大きな変化を説明できるほどの強さはないし、そもそもその成功の説明にティールを持ち出す必然性も明らかでない。それでティールいいぜって言われても、はいそうですね、とはならぬ。ならぬものはならぬのです。
そしてティールを実現する条件は経営者の「精神の発達」です、と言われてもうお手上げ。微笑みながら本を閉じるしかない。
理屈の面でも実証の面でも、ちぐはぐすぎやしませんか。時間的空間的に限定されたある特定の条件下で、ティール的な要素を持った組織運営が有効となる場合がある、という留保をつけまくった話ならまだしも、オレンジ(従来の会社組織)とかと並置されるようなグランドセオリーだとはとても言えないと思う。
それよりなにより、ティールで示される世界観にまったく魅力を感じられないんだよな。聖人君子しかいない世界じゃん、「ユートピア」じゃん、「ハーモニー」じゃん。生きた人間の気配が感じられなくて、相互協調型の自立式業務ロボットが勝手に動いてるだけみたいじゃん。
やっぱり人間とか組織とか社会とかってもっと複雑で御し難くて面倒なもんでそう簡単に理解し得なくてディスミュニケーションのなかで砂を噛み泥水啜りながら生きくもんだと思うし、だからこそにおもしろいと思うんだけど。ティールという麗しい世界を追い求めた帰結が生きた人間のいない世界だなんて、完全にディストピア小説じゃないか。労働者なんて生きた人間やるよりロボットになってくれた方が面倒が少なくていいよねって資本家の夢の話ならわかるけどさ。でもそんなのは願い下げですよ。
そんなわけで、まったく納得いかないし、何がそんなにすごいのかわからない。こんなにフラストレーションの溜まる読書も久々だわ。まあ、ぼくの理解力がないんだろうね。誰かかみくだいて説明してくれないかな。
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セルフマネジメントには凄く共感を覚える。ただし、これを既存の組織にどう実装して自走させるかを考えただけで、気が遠くなり、ティール組織への憧れだけが募っていく。。。
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色々な会社の具体例を提示されながら進んで行くので具体性があって面白かった。
が、第II部 第5章の全体性の章だけは読んでて全然頭に入ってこなくて辛かった。「あれー、いきなり違う本読み始めたかな」くらい違う意識になった。一人一人が組織を形成するために必要な話なんだろうけどだいぶ退屈だった。
前半を読んでいて「それぞれのチームで人事があるという話だが、それでその会社っぽさを担保できるんだろうか?」という疑問が湧いたが、組織がどうなりたいかを感じるという話が出てきて腑に落ちた。そもそも「こうあるべき」みたいなことを考えている時点で話がズレているということだった。
あと、話をスムーズにするための余談の人間に3つの脳がある話を知ることができてよかった。知らなかったことだから面白かったし、この例えが本を読み進めるのに案外役立った。
以下、印象に残った点。
p. 52
でっちあげられたニーズに基づく経済の多くが、金融的にも生態学的にも持続できないことが、次第に明らかとなり、成長のための成長を求めるという段階に来てしまった。これは医学用語では単純に癌と呼ばれる状況である。
p. 138
ところが、この作業員は自分のミスを自ら認めたばかりか、自分の責任を痛感し、考えられるあらゆる問題の可能性をつぶそうと顧客の元まで自ら足を運んだのだ。
p. 153
チームリーダーが権力に味を占めたときのために、単純だが協力な安全弁がある。だれでも、いつでもほかのチームに移れるのだ。
p. 198
ホラクラシーを、組織についてのオペレーティング・システム(OS)として考えてください。
p. 327
しかし進化型組織の立場からすると、究極の目的はビュートゾルフの市場シェアでも、ヨス・デ・ブロックの個人的な成功でもない。大事なとこは、多くの患者が健康的で、自立的で、意義深い人生を送ることなのだ。
p. 354
従来型組織では、五年先を見据えたうえで翌年の計画を立てる。FAVIはもっと先について考えている。20年先を見据えたうえで翌日の計画だけを立てるのだ。果物の木を植え、どの穀物かを育てるかを決めるにはかなり遠くを見つめなければならない。しかし、年の初めに正確な収穫日を計画することは何の意味もない。どんなに頑張ったところで、天候や収穫高、土壌を統制できない。
p. 373
創業者または法的なオーナーであったとしても、組織を「運営」しない。
p. 470
進化型の視点からすると、存在目的とは「組織がこうあるべき」だとか「組織はこうすべき」というものではない(これは、私たちが機械的パラダイムで考えるときに陥ってた発想だ。なぜなら機械はすべきことを指示されなければならないからだ) 。存在目的とは要するに、「自分の組織が世界の中で何を実現したいのか」という独自の目的をあなたや同僚が感じ取り、自分の会社は一つの魂と目的を持った生命体であると捉えられるようなものだ。あなたは、自分の組織がどうありたいと願っているかに耳を傾けられるだろうか?ホラクラシーの用語で言うところの、組織の「進��的目的」と共に手を取り合って前進していけるのだろうか?
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一般的な企業に務めている人が、この本を読んで「明日からティール組織を作るぜっ」といったことは期待できない。
というのも、「一人のミドル・マネジャーが、自分の担当部署でティール組織的な慣行を導入するのは可能でしょうか?」との質問に
「無駄な努力はやめたほうがよいですよ」と筆者は答えるようにしているという記述から、現行の組織の枠組みの中でティール組織の考え方を広げるのは難しそうだ。
ただ、読んでいて現状の組織に対して参考にできる箇所は山程出てくるので、読み物として楽しい。
気付かされた部分として、現在の組織の前提が
「労働者は怠け者で信頼できない」(よって、管理職が管理しなくてはならない)
「年長者が全ての答えを知っている」(よって、年齢を考慮した職位が与えられる)
「従業員は難しい問題を取り扱うことが出来ない」(よって、管理職が考えたことを実践すればよい)
という前提のもとに成り立っているというような目線で組織を考えたことはなかったので参考になった。
本文中に、ティール式の面談の質問集や、付録の質問集など充実しているので、管理職の人にはオススメできる。
また、職場を楽しくするにはどうすればよいかということも書いてあるので、参考になるかもしれない。
最後に、
結構スピリチュアルな感じや、自分をさらけ出そうぜ、みたいな感じもあるので、個人的には全面的に賛成できる内容ではなかった。
が、面白い本ではあった。
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とても良い本だった。組織の進化の話は最初いらないと思っていたがそんなことはなく、納得できたし議論に不可欠だった。本当に予算策定とかなんの意味があるのと思ってた。ティール組織の説明は事例が多くてとてもよくわかった。ただ導入するのは簡単ではないだろうなと思う。解説にもあったけど、決めて良いと言われても決めるのは勇気がいるだろうなと思う。
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ここ1年で読んだビジネス書の中では、個人的にベスト5に入る。一言で言うと、管理しないマネージメント。こんな組織で働けたら楽しそう。うちの業種は500年経っても到達出来なそうです
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自分の常識や価値観を揺さぶられた感じ。
今、達成型とティール型の間で揺れ動いている組織、世の中にいっぱいあるんだろうなぁ…。