紙の本
経済学のパラダイム・シフトです!
2018/10/30 09:15
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、従来の経済学では、もはや世界を救うことができないという危機感のもとで、新しい経済学を説いた書です。著者はこれを「ドーナツ経済学」と呼んでいますが、これはまさに経済学のパラダイム・シフトとも呼ぶべきものです。では、一体、この「ドーナツ経済学」とはどういったものなのでしょうか。それは、ぜひ、本書をお読みください。同書には、新しい「ドーナツ経済学」について、非常に分かり易く、丁寧に解説されています。
紙の本
糖分と脂肪分控えめに
2018/05/03 09:15
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
人類にとって、社会的・環境的に過不足のない安全で公正な社会の構築を社会的な境界線と地球環境的な境界線という概念を通して、二十一世紀の人類の繁栄のための経済学を模索した試みの書。
紙の本
オルタナティブとして
2020/07/31 15:52
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投稿者:ただの人間 - この投稿者のレビュー一覧を見る
成長モデルの理論面での限界だけでなく、環境、エネルギーといった現実社会との接点も意識した論述になっている。ESG的な観点からみた経済学といった印象。やや図式的な印象も受ける整理だが、これまでの理論との対比はわかりやすかった
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ドーナツとは、外部制約と内部制約(前提)を図示したもの。従来のリニアまたは関数で表現する経済学からの脱皮を狙っている。体系というよりも、思考のフレームワーク。
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ドーナツの内側は、食料・教育・住居・健康・所得・平和・平等・水やエネルギーなど社会的な土台を欠いた状態。外側は、気候変動・海洋酸性化・汚染・オゾン層など環境的上限を超えた状態。人類の目標は、みんながドーナツの中に入ること。
経済学って、現実世界を説明するものじゃないって思ってました。心理学になったとも言われていたし。当たり前とか普通に思っていたことが、そうじゃないって気づかせてくれました。
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普段、意識・無意識的に成長といえば「GDPによる成長」を想定しているが、そのような考えから抜け出して豊かで幸福な社会を構築するための本経済モデルは一見目新しいように感じる。ただ、当モデルの中で主張されること1つ1つは、普段から漠然と感じていたことに近く、この本により整理・言語化された印象が強い。現代社会でも特に若年層には受け入れられやすい考えなのではないか。
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20200329-0426 実はタイトル買い。モーニングで連載している「テロール博士の怪しい授業」で、”ドーナツ”がキーワードの講義があったので。と言ってもお菓子としてのドーナツを取り上げていたのだが、本書で象徴的に取り上げているドーナツの図に置き換えても案外いけるかも、と思った。従来の経済学の枠組みでは21世紀の地球規模での問題を解決できないとして、著者はドーナツの図型の世界観を提示している。提唱していることは環境経済学とニューケインジアン的?な経済観を発展させたような気がする。この本を読んでいる2020年4月現在、地球規模でのコロナウイルスが蔓延し、グローバル経済に急ブレーキがかかり、というか戦争状態のように経済活動が停止してしまっている。そのさなか、世界の機関投資家が企業に配当より雇用維持を求め始めた(20200427日経)。著者の望む状況に少しは近づいたということであろうか。
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TED TALKにある彼女のスピーチを観てからだと、内容が入りやすいかなと思います。
circular economyの事例に触れていると必ずと言っていいほど、ドーナツ経済学の図が出てくるし、留学先の先生にもおススメされていたので読みました。
この経済学のモデルも完璧ではないと思いましたが、大量消費•大量生産の構造に違和感を抱くのなら、読んでみる価値はあると思います。
オランダに行きたい!
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素晴らしい本だった。みんなで協力して解決につながる行動がしたい。企業のあり方は変わる必要がある。どう変わっていくか、その道筋を考えておきたい。
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成長ばかりに目を向けるより、分配という選択もあるという考え方に共感しました。
個人、企業の在り方も考えさせれました。
年齢層に関係なく良書だと思います。
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サステナビリティが注目を集める昨今、そもそもGDPという社会を測る尺度自体、変える必要があるよなぁなんて思う中で行き当たった本。
ドーナツという指標からもわかるが、筆者は例え話がとても上手い。GDPを巣を乗っ取るカッコウに例えたり、新自由主義的な経済学をシェークスピアの「テンペスト」に例えたり。そのおかげで、既存経済学の課題と今後目指すべき経済学について、わかりやすく理解できた。
ただ、ドーナツを指標として実用化するのであれば、ドーナツ自体について、もっと踏み込んだ説明があれば尚良かった。(2重円を構成する要素はなぜこれらなのか、円の内外にはみ出る境界値はどのくらいでそれはなぜか、等々)
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斉藤幸平氏の『人新世の資本論』で紹介されていた事がきっかけで手に取った。
ドーナツ型の分かりやすい図解を使って、経済成長ありきで不均衡に突き進みバランスを失った世界を、今後破滅することなくどのように公平に持続可能な形で分配できるか、その方法論を示した本。
持てるもの持たざる者の不均衡、経済優先による環境破壊による異常気象など、本当にこのままでいいのか疑問を感じる人に新たな視点を提供してくれる優れた本だと思います。
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考え方変わる
成長を続けて革新を待てば環境問題はじめいろんな問題は解決すると楽観的に捉えていた節があるけど、考え直さなきゃ