電子書籍
本好きなら読んで損はなし
2018/06/24 15:43
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tento - この投稿者のレビュー一覧を見る
中堅印刷会社を舞台にしたお仕事小説です。一冊の本が出来上がるまでの過程や苦労が良く分かり、紙の本を見る目が変わりました。電子書籍の普及など出版業界を巡る時事ネタも盛り込みつつ、登場人物それぞれが仕事に誇りを持っていて物語としてもとても楽しかったです。
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なるほど
2018/12/30 09:38
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
本のエンドロールとはエピローグのことをいっているのではなく、本が完成する工程の最後をいっているのかもしれない。まさか製本の話だとは思っていなかったが、読書好きなので、本が出来るまでは興味深い!
こうやって本が出来るのか…と思うと、最近減ってきている紙の本も大事にしなきゃと思う!
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この本を読むと無性に働きたくなる。これはきっと印刷会社と結託して「猛烈勤労媚薬インク」か何かを使っているからに違いない。
というのは嘘だけど、安藤小説には読んだ後、自分の中の可能性とか、自分の力とか、そういうものを信じてがむしゃらに働きたくなるんだよね。今回は出版業界の話だったから特に!
この業界にいてもあまりよくはわかっていない「印刷会社」で「本を作っている」人たちの奮闘。作家が書き、編集者の手を経て印刷会社に届けられ、そして一冊の本となり私たちの手へとやってくる。長い長い道のりのその全ての場所で、本を愛する人の熱い思いが加味されていく。その完成形である一冊の本、大切に次へと手渡さなきゃ、とそう思った。
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校閲が主人公の漫画があったが、今度は印刷会社が舞台の小説。もちろん印刷工場のことは全く知らないので「お仕事小説」としても楽しめる。
印刷工場は単なる印刷の場というだけでなく、職人の職場でもある。どんな紙を選び、どんな表紙にするか。表紙は本の顔だ。それがどう生まれていくのかの話は本好きにとって面白い。
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出版社が舞台の本はたくさん読んだけど、印刷会社が舞台の小説は初めて読んだ。
本好きには是非読んでもらいたい。
「印刷会社が本を造る」確かになー。
作者だけじゃなく、紙自体も本を造るのだということがとても感じられた
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新聞のおすすめで知った本
ブクログ通信でも紹介されていましたね
印刷会社の営業、浦本学を中心に
現代の本を取り巻く右肩下がりの現状に
理想主義的な者(浦本、野末の妻の弟)に振り回される現実主義的な者(仲井戸、野末)とのぶつかり合いの中で
ひとつひとつのお話しを読み進めるうちに
(一冊ずつ本が出来上がるごとに)
浦本の成長や野末の気持ちの変化などが
それぞれの、それでも、よりよい本を作っていくんだ、本を作っているんだという
同じ気持ちなんだと気付いていく
登場人物が本で繋がって本を作るために同じ方向を向いている感じが
ひしひしと伝わってきて
本作りに対する熱い気持ちをとても感じられました
そして、やっぱり
本好きとしては
本作りの裏側もいっぱい知ることができて
とても面白かったです!
エンドロールもありました^^*
【覚書】
作家、編集、印刷会社の営業、DTPオペレーター、イラストレーター、印刷機の稼働率、製本
印刷会社の営業 各工程の進捗管理や連絡調整
浦本学
野末正義
ジロさん
トップセールスマン 仲井戸光二
編集者 奥平翔(オウヘイくん)
作家 曾我部瞬
福原笑美(DTPオペレーター ゲラの組版)
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書店員として働く自分にとって書籍を内容でしか見ていなかったか、書籍を作るベクトルを知ることができてとても参考になったし、小説として読めるのでとても理解しやすかった。
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本を作る側の話は、小説家目線で出版されるまでの作家の苦労を書いた「先生とそのお布団」(石川博品/ガガガ文庫)や出版社サイドで作家とのやりとりや出版界の現状を“大泉洋”で書いた「騙し絵の牙」(塩田武士/角川書店)があるが、本作は中小の印刷会社の営業マン視点での作品である。
印刷会社は「ただ印刷するだけ」の存在なのか、作家や編集とともに本を作っていく「メーカー」であるのか、主人公の浦本は苦しみながら無理難題を同僚とともに乗り越えていく。関係者が一丸となって作ってきた本というイメージが終盤に固定してしまっただけに、一条早智子のあの一言は辛いものがあった。
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本が好きな人なら読んで欲しい。
本ができるまでの詰め込めれたエネルギー。印刷する会社と一口にいってもその中にも営業だったり、工場だったりその場所での役割がある。
何のために働くのか。
自分のためなのかな。
そんな風に流れていく過程がとてもわかりやすく、夢中になって読めます。
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タイプは違えど、それぞれに仕事に邁進する人達。
時に衝突するも、通底する思いは同じ。
斜陽と言われる業界で、小さな光を求めてもがき、抗い、闘う姿は静かな感動を呼ぶ。
嬉しくない事が多いけど、また頑張ってみるかと励まされた。
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印刷会社が舞台のお仕事小説。
ちょっと池井戸さんぽい気もしないではないが、本を作る人々の心意気が読み取れる。
巻末のエンドロールが憎い。。
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「届け。本を愛するすべての人に。」この帯を見て、本好きなら読まずにいられようか。本を“作る”人、“造る”人。本が私たち読者の手に届くまでに、たくさんの人たちが関わっている。知っているようで知らなかったことばかり。それぞれの立場からそれぞれの矜持をもって本の誕生に立ち会う人たちの物語。この本には巻末にエンドロールが付いている。いつもは奥付の向こうにいる人たちの名前を見て、じんわり胸が熱くなる。本を愛するすべての人にお勧めです。
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ドキュメンタリーとしてなら面白いが、小説としてはどうだろう。取材力が光る力作ではあるが、退屈。書店や図書館、編集や作家の側から本を語ることは多いが、珍しく印刷会社の側から語る。
印刷会社は本をつくってはいない、作家や編集に言われたとおりの文字を組むだけの仕事。
理想で仕事を語ってはいけない。生活のために働く。
安請け合いの受注をしてくる営業に、憤懣やるかたなしの製造現場という、あるある場面。
野末の境遇に同情せざるをえないが、奥さん、さっさと働けばいいのにとしか思えない。売れない作家の本がご都合主義で売れるという願望入り混じった展開に鼻白む。
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出版を描いたものは多いけど、印刷のことについて書いた本はそうはないから珍しいと言えば珍しいんだけど、ストーリーに目新しさはなかった。
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この世に本というものがあって、よかった。
そして、自分自身が本を楽しめる人間で、ホントによかった。
幼い頃から家に普通に本があり、自然に本を読める(読ませてもらえる)環境で育ててもらったおかげだろう。今さらながら、両親に感謝。
※ファミコンなんかは買ってもらえなかったが。
世の中の、本に関わるすべての人たちに感謝。
ちなみに、映画館ではエンドロールが終わるまで席を立たない派、です。
早々に席を立つヒトたちよ、平気で前を横切るな!