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中国、中東、ヨーロッパ、アフリカ、北南米まで世界中のお酒の歴史を成分分析を元に詳細に解説。さらには動物が完熟したフルーツから原始的なアルコールを入手していたのではないかという仮説も展開。読むのは大変だが分厚い500Pでこれだけの歴史を展開されると、酒の歴史は人類の歴史であり、今飲んでいる自分も歴史の一部と感じられ、壮大な気分で酒飲みを正当化出来る点で、素晴らしい一冊。酒飲みでないと、眠くなるだろう一冊
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穀物を発酵させたものがなんでもビールで混合はぐろっぐというのはどうもなじまないけれど、ともかく世界各地の起源が出てる。
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酒主に中東と中国のミードと葡萄酒の話が中心。古代の遺跡の発掘とつぼ、付着する花粉、酒石酸などの分析により起源を遡る。
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出土した土器の残渣から、その土器に入れられていたモノを科学的に検出するという手法を用いて、世界中の酒の歴史を辿った本。
そこにある様々な原料から、その地域の酒の起源を辿るという内容そのものも面白かったし、その一方で何故酒がこれほど世界中で飲まれたのか、酒を飲むために多くの植物を改良していったのかという過程がとても興味深い。酔っ払う猿、ショウジョウバエもアルコールの影響からは逃れられず、ヒトとして、矜恃をもって飲んで行きたいと思う。
ただ考古学的に、科学的に酒を分析するだけではなく、何故酒を飲むのか、酒を飲むことでどういう効果を得ていたのかのも同時に思考しているのも、筆者の面白さでもある。シャーマンの神秘体験の手段の一つとして酒が使われていることを、幻覚作用のある原料が酒に使われていることから解き明かしていくのも面白く、また北アメリカでそういった酒の痕跡がないことは、同様の効果をもたらすタバコの存在があるからという説明、またシベリアに糖度の高い植物がないため、酒が造られなかったという説明も面白い。
私も先人のように、発酵させるという大人の自由研究をしたい。
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古代の陶器など遺物に残った有機物を研究する生体分子考古学の専門家による世界中で飲まれているアルコール飲料、その起源と研究についてまとめたもの。話をすべての大陸だけではなく人類が誕生する以前、自然に発酵するアルコールや、原初の海にまで遡る。8000年前のワインがジョージアで発見されたその論文の著者でもあり、米国のブルワリーと共同して古代の飲料を復活されてぉいる。世界中の古代史そして科学だけではなく栽培文化面等、非常に幅広く長い歴史を扱う。改めて落ち着いて読みたい。
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【酒の起源―最古のワイン、ビール、アルコール飲料を探す旅】
旅行のとき、旅先で飲むその土地のお酒が好き。そこに来た気になるから。どのお酒もそれなりの歴史があって、それなりにその土地に根付いているアイデンティティがあるから。
この本はそんな次元のお話ではなく、邦訳タイトルどおり、お酒の起源を探るもの。
想像していたよりも科学的な分析がなされてた。壺に残った残渣や壺そのものに対して、MS, GC, IR, C14やDNA分析、壁画に残った抽象画なんかを組み合わせて原料だけでなく、その産地まで特定しちゃう。
面白いのは、特定した原料で当時のお酒を再現しちゃうこと。研究の出口として、これ以上ないように思っちゃう。いくつかは市販されてるようなので、もし機会があれば試したい。
原題はUncorking the Pastだけど、まさにそのとおりのことを科学的な根拠に基づいてやってた。いいな。
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酒から始まる考古学
石器時代にたまたま発酵飲料を飲み始め、多くの文明や文化が発酵飲料を嗜み、現代に至るまで沢山の種類の発酵飲料を産み出してきたのは言うまでもない。
人類史の中でも、コミュニケーションをとること、儀式に使うことなどで酒はずっと飲まれてきたのだなぁと、この飲み物の得体の知れない魅力に感銘を受ける。
かつての酒を再現した、シャトージアフー、ミダス・ダッチは是非飲んでみたい
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なぜ人類は、アルコール飲料に魅了されるのか…。生体分子考古学の専門家である著者は、古代の土器に付着した残留物を化学分析・DNA分析しながら、その謎に迫っていきます。アルコールは、酵母・植物・多様な動物が互いの利益や繁殖のために築き上げた、複雑な相互関係の一部分。お酒を飲みながら味わう一冊です。
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図書館で借りた。
酒好きの考古学者が酒の起源について、語り・旅する本だ。果ては古代の酒を再現するという話まである。
世界史が好きな人であれば、張騫が西から葡萄のを持ち帰り中国にもたらした…など、「そこにそんなエピソードがあったのか!」といった教科書には出てこないような発見が続くので楽しいと思う。