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テーマはM&A後の企業統治いわゆるPost Merger Integration(PMI)、但しPMIの詳述は少なく、M&Aと経営戦略論、業務改革等々の入門書を重ね合わせたような内容。精神論と定性的事柄が多く個別具体的過ぎてミドルレイヤー以上の方にはあまり有益にはならなそう。
著者の田中大貴氏はベイカレント社でM&Aを専門分野にしている方とのことだが、コンサルタントであるなら著者略歴を記し、PMI事例を抽象化し汎用性ある形にして書籍化して欲しかった。
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M&Aが終わった後に成果をなんとか出すための考え方。方針が決まってしまってからチームに加わったときには再度読んでみようと思う。
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PMIって経営や業務改善のノウハウが集中している気がして、少し勉強してみようと思い、数冊手にしてみました。1冊目は、「トップコンサルタントが明かす」と副題のついたこの本。
感想。個別具体的に、PMIに直面した人は、何に苦労して、どう突破していくのか、ってこういうことなのかなぁと疑問に思っていなのだが、それに応えてくれた本でした。
備忘録
・M&Aの失敗は買収後のPMIにあると言われることが多いが、そもそもの経営戦略やM&Aの目的は間違っていなかったか?。M&Aの失敗を減らすには、先ずはM&Aの目的を誤らないこと。ど基礎ではあるが、ミッション&ビジョンを決め、3C分析で市場→顧客→自社を整理し、アンゾフのマトリックスでどの市場にどうやって入っていくかを決める。その実現策がM&Aであることがロジカルに整理されていたかどうか。
・「割高だった!」と言われることも多いが、そもそもシナジーの期待=プレミアムの乗せ方は適切だったか。期待するシナジーはメインシナジーとサブシナジーに分けるのが良い(過度にサブシナジーを積み上げない)。シナジー毎の期待値に合わせて掛け目もかけよう。
・とはいえ、買収後に割高を嘆いてもしょうがないので、PMI時点でも再度シナジーを考え直そう。買収後の方が情報量が多い筈。その際には、事業間や機能間でマトリックスを作り(可視化して)、たすき掛けを繰り返してみよう。
・PMIで上手くいかないことシリーズ①会議。出自が異なる者が集まると議論が上手く行かない。共通言語が足りなかったり、「言わなくてもわかること」が減ったりで。ファシリテーターが非常に重要。
・②新経営陣の冒頭スピーチ。自分の言いたい事、相手にとってどう聞こえるか、第三者が聞いたらどう思うか、の3方向からしっかり検証。一発で合意形成を狙わず、理解→納得→合意のステップを一つ一つ登ろう。
・③指示がうまく通じない。指示で何かの成果物を求める場合、先ずはコンセプトをしっかり伝える。そもそも文化が違うのだ。合わせてアウトプットイメージも伝えておくのが効果的。
・④業務プロセスがなかなか改善しない。先ずは皆が建設的に議論できるように、業務プロセスを見える化しよう。ここの言い分を言い合うのではなく、皆で同じ全体像を見て議論。
・⑤適正在庫水準が分からない。双方やり方が違うのだから当然。こういうものは、一般論を指標にしよう。一般論に合わせるのではなく、一般論に対して双方の考え方がどうか、というプロセスで検証。
・⑥SKUの再編。A社に1000個・B社に1500個あった商品が、合併後に2500個に。どうやって減らしましょうか、、、。こういう時にバサッとやらない。選抜の網を複数使って、少しずつしぼっていくのが良い。
・⑦⑧物流拠点や工場の統廃合。先ずは言葉の定義を揃える。例えば物流費とは具体的には何かとか。その上で定量的に判断へ。
・PMI時のマネジメントの仕方は、⑴従来の経営陣に任せて報告のみ受ける、⑵人を派遣して内部から関与、の2パターン。内部からマネジメントする人に求められるのは、「(任される分野での)圧倒��スキル」「熟練した傾聴力」。傾聴力に関して補足すると、初めて中に入る会社のことは知らないことばかりだから、とにかく聞く。知らずに間違ったことは素直に謝る。その繰り返しで信頼も得られる。
・KPTでの振返りは、PMIに限らず使えそう。Keep、Problem、Tryの順でFB。
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はじめに
本書は自身の経験から、買った会社と買われた会社で、M&A後に上手くやれるノウハウをまとめた。
特に、M&Aから3年以上経過した、セカンドPMI=人の感情が絡む統合時期についてがターゲット。
1.M&Aの基本原則
→M&Aさえ実施すれば上手くという神話に踊らされてる経営者。それ自体が目的となっている。
→ミッション・ビジョンから戦略が決まる
→3c分析の順番大切
→現状の姿とビジョンのギャップが経営課題
→M&Aは結婚と似ている
2.M&A後の組織融合の鉄則
3.M&A後の人材管理の鉄則
4.M&A後の経営管理の鉄則
5.M&A後の戦略実行の鉄則
6.M&A後の再編の鉄則