紙の本
小川洋子さんのラジオで
2018/11/18 15:27
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
紹介されていたのを聴いて初めて、この作品を知りました。
移民の話というと「大草原の小さな家」を思い出すのですが、こちらは、もう少し現代のお話かな?
ラジオの解説だけで読みたくなりました。
いろんなことが詰まって楽しめそうなお話。
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少女の一人称で描かれているので、年齢的にはYAなのかもしれないけど、彼女のまなざしは、思春期の悩みとかそういったことだけでなく、人生とか社会そのものを映し出す。それを少しも気取ったところがないのにとても詩的な言葉でつづっていくところがいい。じわーっと心にしみてくる。
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50ページくらいから人物たちが動き出していった感じ。
●「わたしは 海のうえの/波のようになりたい/風のなかの雲のようになりたい/でもわたしはわたし/ある日 このからだから/飛びだしていくの/百のヴァイオリンみたいに/空を震わせて」
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くぼたのぞみさんを人間として信頼している。
自分が本当にいいと思うだけでなく、紹介しなくてはならないという使命感を持って翻訳に取り組んでいると感じる。英語以外の言語も複雑に混じりあった、歴史的・政治的背景も熟知していないと訳せない作品を、すばらしい日本語にされている。
クッツェーのような知的で複雑な男性の作品の訳も良いけれど、アディーチェやこのシスネロスのように、自分を変えたい、ここから抜け出したい、でもここにいる人たちを愛する心を否定できない、というような女の子の思いをイキイキと訳すのも上手い。
解説もすばらしいので、あれこれ書く必要はないけれど、こういう話、普遍的なものだと思う。ちょっとオツムの足りない可愛い女の子が、男たちのいいように扱われてしまうような、何てことない喧嘩や暴走であっさりと命を奪われてしまうようなヤンキー過多の日本の田舎町でもよくある風景だと思う。
でも語り手のエスペランサは泣いてばかりの女の子じゃない。自分で自分の人生を切り開くって信じてる。そこが、物語に明るさと希望を生んでいる。
マンゴー通りを離れても、やっぱり心はときどき帰って来るよね。
BGMはTom Waits の In the neighborhood
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『サンアントニオの青い月』が良かったので購入。
こちらも面白かった。
断片的な文章から浮かび上がる景色が凄い。