電子書籍
お決まりのパターンの中にも変化があり面白い!
2020/12/21 14:07
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投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る
閻魔の娘、閻魔堂沙羅が活躍するシリーズ二作目ですが、3つの短編どれもよく考えられていました。死んだ人間が、犯人やトリックを推理するパターンは一作目を踏襲しているので、安心して読めます。一方、物語のパターンは色々でバリエーション豊富なので、飽きずに読めます。特に良かったのは、最後の別荘の密室殺人です。犯行方法の解明もなかなか鋭かったですが、その前の主人公の生い立ちや甲子園のこと、また性格的な話などが純粋に人間ドラマとして面白かったです。この短編集は、ただのミステリとしてではなく、重厚なエピソードにも主眼を置いたヒューマンドラマミステリとして秀逸だと思います。
紙の本
大型化《小型化》
2018/08/04 01:06
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
1巻よりページが増えた気がするけれど、
被害者の年齢や性別は似た感じで、
1巻ほどの層の厚みは感じない。
事件についても
『犯人当て』に関しては無きに等しく
推理をするにしてもハウダニットをどこまで詰めるかとかになる。
それでも被害者の罪と与えられる罰のバランスが絶妙で、
読んでいてストレスフリーなので、
次の巻もよっぽど同時期に気になる本がたくさん出ない限りは、
購入する流れになると思われ。
閻魔様スポット参戦。
電子書籍
シリーズ 2作目
2020/12/02 16:03
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投稿者:なつゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作に比べると殺された人間が善人とは言い切れない灰汁の強い人たちなので、生き返った後の展開が気になったが上手く帳尻を合わせた終わり方だった
相変わらず閻魔堂の沙羅ちゃんはキュートだし中編三作で飽きずに読めた
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いいシリーズになってきた。1話のボリュームもちょうどいいし、少し物足りないけど難易度もいい感じ。時折変化球を入れないと飽きるだろうけど、この感じで続けて欲しい。
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2018年61冊目。パターンが固定されてしまう縛りがある中で、アクセントを加えてきたのは良い試みだと思う。トリックに力を入れた作品もあったし、次作で更なる広がりを見せてくれるのかが楽しみ。
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今作も面白かった。前作に比べたら毒っ気があったかな。一度死んで変わるもの変われないもの。全部お見通しなんだろね、閻魔様には。
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『閻魔堂沙羅の推理奇譚』の続編である。前作に登場した4人は、概ね善人であり、こんな死は気の毒だと感じるだろう。「負け犬たちの密室」というサブタイトルがついた本作は、3人とも人間的に問題ありというのが対照的だ。
世の中に完璧な人間などいなければ、誰からも恨まれない人間もいないだろう。3人とも頭は切れて、仕事はできる。人を見る目はそれなりにあると、自身は考えていた点でも共通している。ところが…。
1人目、43歳の叩き上げ刑事。彼曰く、刑事には「毒」が必要。手荒な捜査法も厭わず、家族には逃げられた。当然、多くの逆恨みも買うだろうが…。彼を殺した犯人そのものは、薄々予想できるが、事件の構図には呆れてしまった。あまりにも浅慮すぎる。本作中、この刑事だけは同情の余地があるだろう。
2人目、30歳のゆすり屋。初めての犯罪者である。即刻地獄行きのはずが、沙羅は彼にもチャンスを与える。しかし、見た目は美少女でも、彼女は閻魔大王の娘なのだ。因果応報にして、自業自得。犯罪者としても大成できなかった男の悲哀。このシリーズの中でも、ビターな1編。その刑には、ちょっとだけ同情する。
3人目。34歳の会社社長。元プロ野球選手だった彼は、現役引退後はジム経営で成功を収めていた。勉強と努力を重ねて、ここまで来た自負がある。そんな結果にコミットする男が、かつてのチームメイトに向ける目は、冷ややかだ。
とはいえ、彼は仕事に厳しいだけで犯罪者ではない。富裕層と呼ばれる人たちは、このようにして地位を築いたのだろう。自分には真似できない、ストイックな生き方だ。しかし、人の上に立つことにより、見えなくなるものもあるのか。
3人中文句なしに「負け犬」なのは、ゆすり屋だろう。刑事は家庭生活でしくじったという点では「負け犬」か。社長は野球で「負け犬」になったことをばねにして生きてきた点で、他の2人とは異なる。彼なら再起できるに違いない。
それぞれの人間たちの生き様が訴えかけると同時に、推理の楽しみが味わえるこのシリーズには、さらなる続編を期待したい。次は、全員が犯罪者というパターンを読んでみたい気がする。
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面白かった。中編三つ。
被害者による犯人当てゲーム。
人には色んな人生があって、色んな人がいて、色んな殺され方をする。
面白い。
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第2弾。第1章は予測しやすい内容で少し拍子抜け。全て前作と同じ調子で進むかと思いきや、第2,3章は変化球あり、楽しめた。
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同じようなパターンに陥るかなと思ったけど、2巻目も面白かった。ついに閻魔様が登場したけど、沙羅ちゃんと閻魔様の対決なんかも見られたらまた一興かもしれない。
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第2話は結末が読めず、いつものパターンで終わってしまってよいのか、それ以外ならどんな結末があるのか?と最後まで目が離せない。被害者が犯人の立場に立って推理するというのが斬新。「友達をつくるために野球をやっているんじゃない」とか「結果が出なければ意味がない」とか(上位の者が)「俺の言うとおりやればいいんだ」というスタンスとかはまたもや「はねバド!」とのリンク。
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全部で3篇併録されている。
内容としては、中編小説と云ったところだろうか。
今回は、沙羅自身から推理を解くためのヒントが提示される。ただし、提示された理由は結末を見れば分かるだろう。
運命は、そう簡単には切り返しできない。善行を働けば、悪事を働けば、それに応じた返しがくると感じる。
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閻魔堂沙羅シリーズの第二弾。
被害者が地獄の入り口の閻魔堂で自分が誰に殺されたのかを推理するパターンは、基本的には前作と同じ。ただ、前作の4話収録が3話収録になり、長くなった分で被害者の生前の生き様が深く描かれていて、より小説らしくなっている(前作はクイズみたいな感じがあった)。
シリーズはこれ以降も続き、現在4巻出ているが、デビュー作が売れたから続刊したのだとしても刊行のペースが異様に速すぎないか? そこが一番のミステリーに思える。
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「閻魔堂へようこそ」。閻魔大王の娘・沙羅を名乗る美少女は浦田に語りかける。元甲子園投手の彼は、別荘内で何者かにボトルシップで撲殺され、現場は密室化、犯人はいまだ不明だという。容疑者はかつて甲子園で共に戦ったが、今はうだつのあがらない負け犬たち。誰が俺を殺した? 犯人を指摘できなければ地獄行き!? 浦田は現世への蘇りを賭けた霊界の推理ゲームへ挑む!
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二作目にして難易度アップ! 犯人当てのみならず、死因当てとか密室トリック当てとかにバリエーションも増えています。そして、無事に生き返りを果たした彼らの人生がそのあとどうなるのかも読みどころ。
しかしそれにしても、第2話の恐ろしいこと。まあまったく同情はできないので、ある意味すっきりする話と言えるかもしれませんが。ついに気になるあの人(笑)も登場です。やはりとんでもない存在ですね。
一番難しかったのは第3話。ロジックなら時間はかかっても考えれば解ける気がしますが。トリックはやはり難しいなあ。ヒント貰ってもこれは解けなかった……! 犯人を二択まで絞るのが精一杯でした。生き返れない(苦笑)。