カラー図解分子レベルで見た体のはたらき いのちを支えるタンパク質を視る みんなのレビュー

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投稿者：ちこ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、「生命とは一体何だろうか？」といった素朴な疑問から出発して、それを科学的な知見から科学的に答えてくれる興味深い一冊です。著者によれば、生命とは、体内にある無数のタンパク質分子による驚くほどの秩序を持った化学反応のことで、生命の営みに必要なすべての化学反応が、実は、20種類のアミノ酸からなるタンパク質によって行われると教えてくれます。では、なぜ、そのような働きをするのでしょうか？ 同書では、タンパク質が行う様々な作用を図解を通して、非常に分かり易く、また興味深く解説してくれます！

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投稿者：銀の皿　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

本書の初版は1998年。科学の分野の進展は速いので、このような改訂新装版は時々必要だ。もちろん、不変の真理もあるが、間違った解釈が長く続いていたものなどもある。読む方も知識を改訂していく必要がある。

本書では１００以上もの分子が立体構造図と共に紹介され、タイトル通り分子から生物の働きを説明していく。α―へリックスやβ―シートなど特徴的な部分を模式的に表現した図は膨大な分子の集まりであるタンパク質などの概要を把握するには大きな助けになる。一つ一つの図も大きいので診やすい。

分子を中心に展開するので、局所的な働きについての説明が多くなる。個々の分子の働き方や機能はとてもよく書かれていると思う。ただ、そのため全体像はこれだけではなかなか見えてこない。生体全体での流れのような部分を基礎知識として持って読んだ方がよいと思う。会社員や工場作業員の個々の職名や役割分担を説明されても全体ではどんな特徴のところなのかはわかりにくい、というようなところだろうか。

しかし最近は食品や化粧品などでやたら「酵素」が出てくるが、「酵素にもいろいろある」ものだ。