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ハリーポッターの鏡をちょっと彷彿させた。怖いしどっぷりはまるだろうな、この鏡があったら。
泣きぼくろの鏡とナルキッソスの鏡が好き
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想いを込めて磨くと願い事が叶う鏡。幸福が訪れ不幸にみまわれる不思議で怖い短編集。鏡が叶えてくれたのか、はたまた思い込みなのか…。最後に訪れる代償が人の欲の恐ろしさを物語る。
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願いをこめて磨けば願いが叶う鏡に、人生を翻弄される人々の姿を描いた連作短編集。
最初の作品だけだと、時代背景が掴みにくいが、明治もしくは大正から戦後までを描いており、現代作品でない分、鏡に惹かれる人々の秘めたる想いも妖艶に描かれている。
そして、願いが叶っても、決して一筋縄でいかない、作者の醍醐味がどの作品でも活かされている。
新作が出れば、必ず読む作家さんじゃないけど、最近は目に止まれば、つい読んでしまう作家さんになっている。
そして、それに外れがない。
鏡より、作家自身が怖いかも…
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連作短編集。磨けば願いが叶うと言われている鏡。それを手にした人の大いなる欲望が、やがてその人生をも狂わせていく・・・。
「イヤミスの秋吉さん」の本領発揮で、救いの無い結末の話ばかり。この暗さが、ゾクゾクするほど面白い。凄く嫌な女が出て来る回では、結末が小気味よく感じる位だった。イヤミスにもいろんなパターンがあるもんだねえ。
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願いを叶えてくれる鏡。良くも悪くも結果がどうあれ、叶えてくれる。そんな鏡の魔力に人生を翻弄させられる人達のお話し。ハッピーエンドとは言えないまでも、願いが叶ったことにより一時の幸福感を味わうことはできたのだろう。
もし、願いを一つ叶えてくれるのなら、貴方は何を願いますか?貴方もその鏡が欲しいですか?
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磨けば願いをかなえてくれるという鏡を巡る連作短編集。さまざまな人たちの間を渡り歩き、その願いをかなえると同時に破滅をもたらす鏡。それは果たして本当に魔力を持った鏡なのか、それとも邪な思いを抱いた人たちの自業自得なのか。どちらにせよ「清々しいまでのバッドエンド」が、こういうの好きな者にとってはたまらなく突き刺さります。
お気に入りは「奇術師の鏡」。これももちろんバッドエンドではあるのだけれど、やや心温まるものも感じさせられる印象が。じんわりとしみいるような一作。そして鏡のある秘密が明かされるという謎解き部分も素敵です。
「双生児の鏡」も好きだなあ。美少女双子姉妹、というだけで惹かれるものが。そしておそらく最大のバッドエンド、かも。鏡の謎も深まる一方です。
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鏡を前に、若く美しい女が髪を梳っていた。看護師の言葉にも、夫の言葉にも耳を貸さず、ただ鏡を見つめていた。女を世話する看護師は、いつしか彼女の夫に恋をしてしまった。ある時、夫から鏡の逸話を聞く。曰く、願いを込めて一生懸命磨き続ければ、いつか願いを叶えてくれる鏡だという。しかし鏡であるがゆえ、思いもかけないところに反射して人生を狂わせてしまうのだと。それから看護師は、ある願いをこめて鏡を磨くようになった。(『泣きぼくろの鏡』)
曰く付きの鏡をとりまく人々の連作短編集。全5編。妖しく哀しいホラー。なかなか雰囲気たっぷりで後味悪しで良かった。こんな鏡、恐ろしいけど、見て見たいような気がする。
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持ち主に不幸をもたらす鏡の話。
繚乱〜はオペラ座の怪人の別バージョンみたいで良いね。でも好きなのはナルキッソス。
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ヴェネツィア製の美しく装飾の施された大鏡。持ち主の願いをかなえるといういわくを持つその鏡は、確かにそのいわれを無慈悲に叶えてゆくが…
バッドエンドも辞さない姿勢の作者だと知っているからか、銘打たれているほど胸の悪い読み心地だとは思わなかったですし、ただ後味悪いというわけではなく、意外性もそれぞれの短編に施されていて小気味よくまとまっていると思いました。
どのお話でも人の欲や矮小さ、薄汚さが鏡を通して照らし出されていて厭らしさは感じます。
が、人間ってこういうところがある生き物だということをそれこそ鏡のように見せられているような感覚にもなりました。
鏡をふと覗きこんで映る自身に、言葉にはしなくとも愚痴のような妄想のような願いを抱くことは、だれにでもあることかもしれない。鏡が多くの人の想念を受け入れて受け入れ続けて何年も何十年もそれがつづけば、…いつしか、あらざる力を持つことも、あるのかもしれない。
…などと思ったのでした。
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一枚の鏡を巡って繰り広げられる短編集。どの話も最後は後味の悪い終わり方だという印象。願い事が叶う鏡であるが、入院患者の女性が持っている幸せなものを全てを手に入れて幸せそうに暮らしている看護師だが、それと引き換えに、良いものも悪いものも全て引き受けるという感じで、予想と違っていて愕然とする様子と最後には女性の同じ病気で病院に搬送されてしまった時、後悔の念にかられ、後味の悪さが印象に残った。すれ違う恋物語の話も、鏡を通して互いの羨望の眼差しや欲望、嫉妬が渦巻く感情が映し出され、後味悪い終わり方。
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ヴェネツィアから流れ着いた一枚の鏡。
その鏡は持ち主の願いを現実のものにすると言い伝えられていた。
脳病院に身を置く奥様と看護婦、昔気質な鏡研ぎ職人と美青年、人気舞台女優と財界の黒幕。
禁断の鏡に魅入られた人々に訪れる、運命の行く末とは。
戦前から終戦直後を舞台に、狂瀾の愛憎劇が幕を開ける。
(アマゾンより引用)
オムニバス形式の短編集。
サーカスのお話が好きだった。
最後のお話はうわーって思った。
私も騙されてたー
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戦前から終戦直後、磨いた者の願いを叶える鏡に翻弄された人々。精神を病んだ人達の脳病院に身を置く奥様と看護婦、職人男性とナルシスト疑惑の美青年、少女歌劇で上り詰めたスタアとパトロン、敗残兵の奇術師と弟子、サーカスに拾われた双子姉妹。魅力的な切り取り。猿の手的神秘も真相付きの程好さで怖くなくほっとした。
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願いを込めて磨くとその願いが叶うという謎の鏡を巡る五つの物語。
人を呪わば穴二つ、という感じの話もあれば、願いが叶った後に真実が分かるという皮肉な話もあったり、内容は様々だが、共通するのは願いを叶えるためには人の命が失われるということ。
何となく昔読んだ『悪魔の花嫁』のようなテイストも感じる。
真実は、鏡が願いを叶えるのではなく、人が自分の中の歪んだ欲望に忠実になってしまった結果なのだから、当然の結末と言って良いのだろう。
唯一良い話といえる『奇術師の鏡』、残された彼の幸せであることを願う、
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ホラー系、連作短編集。
ヴェネツィアから流れ着いた一枚の鏡。その鏡は持ち主の願いを現実のものにするというが・・・。
脳病院に身を置く奥様と看護師、鏡研ぎ職人と美青年、舞台女優とパトロン、敗残兵と奇術師、サーカスに拾われた双子姉妹、戦前から終戦直後を舞台にした残酷な物語。
欲望には限りがなく、手段も選ばなくなる。
後味の良い話ではなかった。
(図書館)
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短編なのでサクサク読める。
面白かったので、私は好きなテイスト。
・泣きぼくろの鏡
結末は予想出来たが面白かった。
無限ループを連想させる。
・ナルキッソスの鏡
せつない話だった。
これまた予想通りの結末だが、面白い。
・繚乱の鏡
1番面白かった!!
榊は鏡にお願いではなく、自分の心の欲望を聞いたのかと思ったら、結局次のエピソードでどーなったか書いてあった。
・奇術師の鏡
栄作は嫌なやつやなーと思ってたが正志と奇術をするよーになって、いいやつになってきた。
結末は予測通りやけど、正志はどーなるんやろ?
・双生児の鏡
あ〜あって感じの結末。恋愛モノが嫌いやから途中一瞬つまらんかったけど、なるほどと。