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<目次>
第1章 「江戸しぐさ」とは何か
第2章 「親学」とは何か
第3章 親学の社会浸透
第4章 親学の人脈
第5章 「江戸しぐさ」「親学」を貫く陰謀論
第6種 オカルト・ナショナリズムの系譜と教育現場
<内容>
「江戸しぐさ」なるものは、江戸時代ルーツではなく(まったくのウソ)、戦後たかだか30年前後のものであることを暴いた、原田氏の新作。「江戸しぐさ」に続いて、「親学」の虚像をさらし、政治とのつながりを暴いた。
そこに見え隠れする「ナショナリズム」。地球の歴史で言うと、こういう考え方は古いものだが、古いだけに何度も現れては、現実の歴史をかき回していく。今は戦後何回目かのそのブームなのかもししれない。
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2018年6月読了。
現首相閣下は「文教族」という括りに入るらしい。
どおりで世も末な訳だと何故か納得した。
「伝統と言われたら眉毛ものだ思え」とは大学の恩師の言。
198ページのホブズホームの指摘部分を読んで、久しぶりにそのことを思い出した。
後書でルイセンコ主義農業理論=科学的な裏付がない、もしくは間違っているニセ科学が政権とその政策に結び付いた時の弊について書かれているが、今の日本国内は相当に危機的な状況にあるのだと思う。
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それは疑似科学であり偽史である。
前著で見事に葬った江戸しぐさを皮切りに、本書では、省庁の権限肥大本能と親・教師の承認欲求と善意の詐欺師が醜悪なワルツを踊る「親学」を中心とした数々のオカルト教育に斬り込む。
国教のない日本に新たな国家神道の萌芽、は大げさだとしても、後世の笑いものになる疑似科学国家へ堕する崖っぷちであるとは言えると思う。
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第1章 「江戸しぐさ」とは何か
第2章 「親学」とは何か
第3章 親学の社会浸透
第4章 親学の人脈
第5章 「江戸しぐさ」「親学」を貫く陰謀論
第6章 オカルト・ナショナリズムの系譜と教育現場
著者:原田実(1961-、広島市、歴史研究家)
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似非科学、偽史学もここまで
きてしまう と
笑いごとだと 言えなくなってしまう
という危機感を 再度 新たに
心ある人と
語り合いたい
一冊です
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江戸しぐさも、親学も、聞いたことはあったが、そうか、宗教か。生長の家。
耳障りいいし、なるほどなあって思うこともなくはなかったし調べたこともなかったが、事実に基づいていないことに間違いはない。
源田先生、いつもありがとうございます。
WGIPについては、それが指示だったのか、結果報告だったのかが問題ではないような気がするので、単純に陰謀論に入れてしまうことは怖い気がするけども、何分、原本に当たれないので、そういう話があることだけは頭に入れておこう>
高橋某の本も読んだことがあったが、もともと、生長の家系のやつだったのかあ。菊と刀とかも読んだことないし、本当に、一次資料に当たらないと、どこまで本当なのか分からないと改めて思った。
2018年の著作だが、後書の最後に、統一教会のヤバさにちらっと触れているのが、まいった。
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なるほど「親学」「江戸しぐさ」が科学的根拠も歴史的事実も何もないデマ・陰謀論から生まれた、ある意味宗教と言ってよいようなイデオロギーであること、そしてそれらのイデオロギーが一部の人間にとって極めて心地よい思想であることから一部の大物政治家や教育関係者から強く支持されていることはよく分かった。これ自体は驚きであり、危機感を覚えた。その点で本書を読んだ価値は十分にあったと言える。
ただ、タイトルの「日本の教育」の現場においてこれらがどう影響しているかについて具体的に述べられているページは僅かであり、本書はもっぱら「親学」「江戸しぐさ」やそれ以外の有名な陰謀論の成り立ちを紐解き、その出鱈目さを糾弾することに費やされている。これが僕の期待では全くなかったので残念だった。
陰謀論者の主張に丹念に反論していく姿勢はこれが論文なら評価できるが、新書では冗長で退屈に感じた。「江戸しぐさが出鱈目なことはもう分かったよ…」と何度か言いたくなった。それよりも、これらのイデオロギーがどのように教育現場に入り込み、具体的にどのように日本の教育がオカルト化しているのか。本書のタイトルからそこを解き明かしてくれていると思っていただけにそこが期待外れだった。