投稿元:
レビューを見る
・前4800-4000年 馬は食料として家畜化
・前3300年頃 車輪付きの乗り物
・前2100年頃 チャリオット(二輪車)
・前200-1800年 銅と錫を採掘
・印欧祖語の単語を調べると、周辺部族との接触を通じて流入したものもある。
投稿元:
レビューを見る
はなしはとても面白いが、読むのは大変、半分学術書、真面目に正確にかこうとするあまり、論理展開が見えにくいため読みづらかった。
あまりに大変だったのでいちぶおんどくした。
投稿元:
レビューを見る
タイトル,表紙が「銃・病原菌・鉄」を彷彿とさせるが,かなり専門色が強く,少なくともエンターテイメント的ではなかった.
内容は,いわゆる「印欧語」がどこで発生して,それがどのように広がっていったかを,馬や車輪が言語上で占める位置,また馬の骨など考古学上の遺物,といった証拠を積み重ねることにより解き明かしていく.
投稿元:
レビューを見る
”ステップからの放射性炭素年代に影響をおよぼした新たな問題は、川の水に溶けている古い炭素が魚によって吸収され、魚をたくさん食べる人の骨に入ることだった。ステップの考古遺跡の多くは墓地で、ステップ考古学の放射性炭素年代の多くは人骨から測定したものなのだ。人骨に含まれる窒素15(15N)の同位体分析から、人がどれだけ魚を食べたかを知ることができる。初期のステップの墓地で見つかった遺骨の窒素15を測定すると、牛の牧畜民を含め、ほとんどのステップ社会の食生活において、魚が非常に重要であったことがわかる。摂取した食料の50%ほどになることもよくあった。これらの人骨で測定された放射性炭素年代は、食べた魚に含まれていたふるい炭素に影響され、あまりにも古い数値がでてしまったのかもしれない[海洋などの「貯水池」によるリザーバー効果という]。これは新たに発見された問題で、いまだに広く合意にいたる解決策はない。誤差は100-500放射性炭素年の範囲になるはずで、年代測定した人が実際には炭素14のカウント数によってわかる年代より100-500年後に死んでいたことを意味する。 ――上巻P.190”
興味深いが、面白くない。そういう本である。
原題が"The Horse, The Wheel, and Language"であり、内容がこのようであれば、何を狙ったかは察せられようというもので、つまりは対象ではない読者が手にとることを目論んだはずで、そのような読者は先に述べたような感想を抱くことになる。
ラテン語がヨーロッパ諸国のもとになっているというようなことを聞き知ったのは十代までのいつかで、印欧祖語についてはその後、しかし、どういうものかを深く追求せずに来た。
本書の最初のトピックは印欧祖語の原郷を探るというもので、その手段として各言語に含まれる語彙に着目したというものである。
自らの文化にないものを命名するときに言葉を借用することがある。これを利用して、ある言語が祖語から分岐した手がかりを単語に求めるというものである。
祖語にもととなる単語が存在しなければ、そこから分かれた言葉にも祖語由来となる単語は存在しない。祖語にもととなる単語が存在し、分かれた言葉に存在しない、存在しても借用語である、となれば、それが分かれた言語が発祥した時期を探る手がかりになろうというものである。
なんと興味深いテーマであろうか!
しかし、記述は学究的で、同業者むけ、少なくとも考古学者むけと思え、読み物としては全く面白くない。発見したことにある程度の確信があり、それを物語として語ってくれるわけではない。俺はこう考えるけど、という段階であるようだ。
さらには図表でさえわかりにくいものがあり、それを明確に説明していないあたり、読者の方をむいてはいないと理解させられる。
上巻だけ頑張って読んでみたが、続きを読む気にはなれない。