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2018/6/16 Amazonより届く。
2020/4/6〜4/26
先日「空へ」を読んだが同じクラカワ−さんの登山をめぐるエッセイ集。「ギルー伝説の男」、「エヴェレストより高い山」、「K2の不幸な夏」が面白かった。角幡唯介さんの解説もよい。
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『空へ』「荒野へ』以前に、こんなエッセイを書いていたんだね。
結構深刻に”ヤバい”状況でも、この人の独特のユーモアや軽さがあるから、面白く読めてしまうんだね。
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本屋で見て、何となく購入。そういう直感で選んだ本は面白いことが多いが、本書もそうだった。
ヒマラヤ、アルプス、マッキンリーといった高所から、ボルダリングに近いような岩山まで、登らずにはいられない登山家たちの一風変わった行動、精神、そして悲劇まで、山にまつわる様々なエピソードがバランスよく綴られている。
イクストリームな登山をあきらめ、作家となった著者の他の本も読んでみたくなった。
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命を懸けた冒険といえば、冬山登山であり、誰もがしり込みするようなキャニオリングやボルダリングであるが、そんな危険を、危険であるからこそチャレンジするイカレタ野郎たちの美しい物語です。
この世界で有名なのは、ヘルマン・ブール、サー・エドモンド・ヒラリー、ロイヤル・ロビンズ、ラインホルト・メスナー、ジョン・ギルたちです。
収録されている12の物語はどれも素晴らしいのですが、私が特に面白いと思ったのが「クラブ・デナリ」でした。
また世界最高峰エヴェレストへの初登頂の栄誉は、ヒラリーとテンジンが1953年に達成したものですが、その後、エヴェレストより高い山があるという情報が錯綜とし、中国のミニヤコンカやK2などが候補に挙がり・・という「エヴェレストより高い山」も、名誉は偉業への勲章だというのもよくわかります。
この作者の「空へ」も読んでみたくなりました。
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『荒野へ』の著者ジョン・クラカワー氏による、山にまつわる12話のエッセー集。
ボルダリングのパイオニアの話や、エベレストを超える山を発見(?)した話などなど、一口に山がテーマと言ってもエッセイの内容は様々で面白い。それにしても凍傷や高山病にかかりながら、頂点を目指す人々のモチベーションはどこから来るのだろうか?こんな話は暖かい部屋でソファーに寝そべって読むに限る。
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「探検家の日々本本」を読むまで、この本の著者が「荒野へ」の著者と同一だと気づかなかった。
登山の趣味はないのだけれど、他者のハードな行動の記録には、心を動かされる。
精神より肉体に興味があるのかもしれない。
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傑作「空へ」「荒野へ」のクラカワーによる山岳エッセイ。書かれたのは「空へ」よりも前で、新装版だそうだ。十二篇収められており、一篇が短いせいか、もうちょっと詳しく読ませて!と、もどかしい感じもするが、九編目の表題作以降はさすがの迫力。
自分自身も含めて、クライマーたちを英雄視せず、突き放して書いているところがいい。登場する登山家の多くは、良く言えば「個性的」、まあ普通に考えてアクの強い変人と言っていいだろう。悪天候に閉じ込められたテントの中のありさまなど、実にリアルに書かれていて、もともと非アウトドア派の私など、金輪際こういうテント生活はゴメンだと思ったのだった。読んでるだけで骨まで凍えそうだし。
でも、体験談を読むのは大好き。この人たちはどうして死ぬかもしれないのに山へ行くんだろう?死ぬかもしれない「から」山にひかれるんだろうか。いくら読んでもわからないのだけど。
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登山経験も豊富なアメリカのジャーナリストによる、登山に関するエッセイ集12編。
本著、図書館で借りて読了したのですがちょっと表紙のデザインが違うので、版が古かったようで。角幡唯介氏の解説も無かったのが残念。
個人的には、山に登るというコト自体は好きです。
昔、京王沿線に住んでいて、土曜の朝まで飲んで新宿から電車に乗って、寝過ごして気が付いたら高尾山口駅。何となくそのまま山頂まで往復したこともあります。本著の険しい山々と比べるべくもない卑近な例ですが(笑
ただ、命をかけて、普通無理だろと思う登攀をする、ってのは正直理解の埒外です。
本著は、凡人から見て埒外の皆さんが、どういう行動現地や思いを持って山頂をめざしているのか、を垣間見させてくれるものです。
感想としては、「我々は皆 少しおかしい」という慣用句のまんまと言うか(笑
ただ、ロジックではなく、自分の熱情に対して正直に生き、恐怖を乗り越えていく様は、どこか眩しくすら感じます。
個人的に一番面白かったのは、最後の「デヴィルズ・サム」で、若かりし著者の熱情が迸っていて、かつそれを時間を経て振り返ることでそうした感情との付き合い方を学ぶプロセスを感じることができました。
あと、作りについて欲を言ってしまうと、もうちょっと地図や写真が豊富だとちゃんと理解できたのですが。「外道クライマー」等の現代の(?)著作とは、ここらへんが違うところでしょうか。
なお、読み方としては、本著の末尾に「クライミング用語解説」がついているので、そこを参照しながら本編を読むと「ガリーって何?」とならずにすみます。
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死と隣り合わせのクライミングに取り憑かれた人間たちを、かつて自分もそうだった著者が絶妙な距離感で描写する。
対象に対してリスペクトすると同時に憐れむような文章が楽しい。
クライミングの描写はとても恐ろしく、なぜ好んでこんなことをやるのか?と感じつつ、ちょっと惹かれもする。つまりはクライミングの魅力が自然に伝わる。
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町の誇りである大学アメフト部によって引き起こされたレイプ事件を町ぐるみで隠蔽しようとする地方都市の暗部を描いた『ミズーラ』、狂信的なモルモン教徒が引き起こした殺人事件を描いた『信仰が人を殺すとき』など、人間のどす黒いダークサイドを写実するノンフィクション作家、ジョン・クラカワー。
そんな彼のキャリアは趣味の登山に関する山岳ルポライターから始まっている。デビュー作である本作は登山を巡る12の短編集である。エヴェレストに代表されるような過酷な山を人間はなぜ登るのか。そして登山とはどのようなアクティビティなのかを知る上で非常に面白いノンフィクションエッセイ。