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罪人のカルマ(ハーパーBOOKS)

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みんなのレビュー4件

みんなの評価3.8

評価内訳

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3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本

70年代、女性が刑事になることの不安と苦闘の記録。

2018/07/22 05:04

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る

前作『血のペナルティ』のイメージがあまりよくなかったのでどうしようかと思ったけれど、ウィルのほうにまた焦点が戻ってきたみたいなのでいいかなぁ、と。上下巻ではなく一冊でまとまってくれているのはうれしいが、600ページ超えの後味よろしくない話を読み込むには覚悟がいる。でもシリーズだから、一からはじまる物語よりは抵抗感が低いのは確か。
これは<GBI特別捜査官ウィル・トレント>シリーズ6作目にあたる。
最近半年に一作ぐらいのペースで翻訳されるのは、やっぱりそれなりに売れているということなのかしら(翻訳の方は一作おきですが)。でもサラが主役の<グラント郡シリーズ>の翻訳までは手が回らないのか、それとも版権の問題なのか、サラの過去の話だからもういいだろうなのか。翻訳物はそういうのがあるから困るよ。

現在、ジョージア工科大学の女子学生が行方不明になる事件が発生。しかし上司のアマンダの命令でウィルは事件から外され、空港勤務を命じられている。
1975年、ジョージア州アトランタ警察は刑事に女性を起用し始めた。アマンダ・ワグナーとイヴリン・ミッチェルは新米女性刑事として、男社会の警察組織の中で懸命にもがいている。二人は誰も気に留めない売春婦の連続行方不明に事件性を感じ、ひそかに捜査する。
その二つの時間軸が交互に並び、いつしかウィルの出生の秘密が明らかに・・・という話。

若き日のアマンダとイヴリン(今のウィルのパートナー、フェイスの母親)が非常に魅力的に描かれており、女性蔑視の社会の中でがんばるだけでなくそういう偏見(女にはこれはできない、的な)が自分の中にもあることに気づいて、まわりだけでなく自分とも戦うみたいなところ、すごくいい。その世代の人たちの努力があればこそ、のちの世代は楽になっているわけで(男女差別がまったくなくなったとは言えないが、その時代に比べればぐっと減っているのは確か)。またアメリカ南部は黒人差別の歴史が根強いから、女性に対するものもひどかったであろうと想像がつく。
彼女たちの努力がひそかに実を結び、味方が増えていく過程はカタルシスすら感じさせる。現在パートの話の印象が薄くなってしまうほどに。
だからこそ、『血のペナルティ』で語られた内容が非常に残念なのだ。いろいろあっても希望があるような若き二人(だけでなく、警察に勤める女性たち)のその後があんなふうになっていったなんて・・・それだけ、男社会を生き抜くのは大きすぎる負担だったのだろうか。でも同期の絆がとても強くなっているのは納得だが。
というか、この物語を補完するための前作だったのだろうか、という気がしないでもなく。

全体の3分の2を越えたあたりでやっと現在パートの意味合いがわかってきますが・・・そこまで気持ちがあるのならウィルがかわいそう過ぎないですか!、と思ってしまうのは甘いのでしょうか。この40年弱でアマンダに何があったのか・・・ひねくれすぎというか、感情を隠すことが出世には必要だったのかもしれないが、隠すなら隠すで歪んだ形で表現しないでくださいよ。
そんなわけですっかり本作の主役はアマンダになっており、ウィルもサラもフェイスも脇役。そんな中、ぶちかますアンジーの破壊力ときたら。名前のせいもあるんだけど、どうもアンジーにはアンジェリーナ・ジョリーを連想してしまう。
あぁ、こりゃまた続きが出たら読んじゃうよ・・・。

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2018/09/12 09:59

投稿元:ブクログ

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2018/07/20 20:04

投稿元:ブクログ

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