紙の本
頭足類(イカタコ)学の入門書-海洋生物に少し詳しくなる本
2020/09/26 13:31
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いそぽっど - この投稿者のレビュー一覧を見る
【理解可能レベル】
誰でも
動物に詳しいと読みやすい
【オススメする人】
海洋生物が好きな人
「イカ」とあるが内容は頭足類全般。タコ、オウムガイ、アンモナイトなどの記述も多め。
DannaStaafさんは無脊椎動物学の博士号を持つサイエンスライター。
内容は学術書と言って間違いない(頭足類の進化系統樹が図版であったり、動物の名前には必ず学名が併記してあったり)。学術書としての質は保ちつつも文章はとても読みやすく、アマチュアでもとっつきやすい。
恐竜や哺乳類のような脊椎動物の進化を扱う本は多いけど、個人的に頭足類の進化は知らないことばかりだった。進化の背景を知って、イカタコオウムガイの生態をより深く理解できた。
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イカの進化について書かれた一冊で、タコやオウムガイ、アンモナイトについても触れている。
イカが過去4億年の環境の変化に合わせてどのように変化してきたか、ほとんど知らない事ばかりで一気に読んでしまいました。イカ視点でカンブリア紀から現代までの足取りを追うところがいい。とにかくたのしめた。
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以前、タコの話でタコの才能「キャサリン・ハーモン・カレッジ」(太田出版)を読んだが、それも結構怠い感じだったが、
この本は最後まで読めませんでした。
その理由は、やたらと横文字の名前を書き連ねるのに、図・表が少なく理解しにくいし、解説する上でそれ説明する必要あるの?っていうことを書いているからです。
学名とか言われてもね~、別に専門家になるために読んでいるわけじゃないし。
https://seisenudoku.seesaa.net/article/472426141.html
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http://public-errata.appspot.com/errata/book/9784767824994/
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軟体動物の進化の本である。進化教科書には生命の誕生、カンブリア大爆発、恐竜の時代、氷河期、そして現在のような流れになり、ストロマイトに始まり、シアノバクテリア、そしてシアノバクテリアから葉緑体となって植物プランクトン、アノマリカリス(節足動物)、アンモナイト(軟体動物)、恐竜(脊椎動物)、そしてもろもろの哺乳類と教科書ではでてくる。生物の分類群は主にエデイアカラ期にはでそろっている。
この本は中でも軟体動物の進化について記述している。オーム貝とアンモナイトは似てるけど違う生き物。(どちらも軟体動物)、アンモナイトはおそらく隕石の衝突が原因で絶滅。また恐竜の絶滅もおなじ原因。オウムガイ、貝、タコ、イカは絶滅することなく生き延びた。
現在の水産資源としての軟体動物は右肩あがり(理由不明、温暖化におく適応できているせいなのか?、餌を争い合うマグロやカツオの資源量が減っているからなのか)よくわからないという。
イカの化石がでないのはイカが体内にアンモニアを発生する機構もっているせいで、そのために軟骨が化石化しないそうである。
アンモナイトが貝殻のようなものを背負っているのにイカは軟骨しかない。殻で守るより、運動特性で生き延びる道を選んだようだ。しかし、クジラの胃をみるとイカだらけだったりするので、効率的に逃げているというより、食べられてもそれ以上に繁殖する道を選んだといえるようだ。
モルジブやモーリタニアのタコの資源量も気になるところだが、タコの資源量については記述がなかった。
系統樹やイカのイラストがわかりやすくしているが、形状の進化を言葉で説明しようとしているころは理解が難しかった。
他の本でイカの進化を勉強しようと思ったが、今のところみつかっていない。アンモナイトに特化した本はいろいろあるようです。