紙の本
わずか数行の、極めて短い怪談集。
2024/02/01 01:55
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投稿者:L療法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
実話怪談ではなく、超短編/マイクロノベルと呼ばれるものに近い。
ソリッドなその形式は、詩歌の類に酷似する。
解説の大槻ケンヂは、寺山の短歌を引き合いに出したが、伊藤潤二の漫画とも似てるかもしれない、ほとんどの作品が、非常に視覚的で一枚絵が浮かんでくる。
挿絵がついてるのだが、本編と関係ない独立した怖い絵となってる、もしかしたら1コマ怪奇漫画なのかもしれない。
怪談からオカルト研究まで手広くやってる吉田悠軌初期の仕事ですが、前作と合わせて、代表作と言っていいんじゃないかな。
本書は書き下ろし。
何かジュニア版みたいなのもあるようですが、第三弾を書いてほしい。
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二冊目ともなると驚きも薄まるが・・・
例えばこの1行(1ページ)をもとに
それをワンシーンとして必ず入れることを条件に
1本の映像作品をつくったら。。。
見知った人が、実は見知らぬ他人、であることを気づいてしまった。
1.生霊・悪霊
2.時空のゆがみ
3.異世界・異星人
4.知覚している本人の狂気
その人なりの解釈と創作を楽しむという
別の楽しみもできるような気がする。
映像化しなくても、これをお題に語り合うでもいい。
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あの「一行怪談」の第二弾。今回も怖くてシュールでちょっとおかしな「たった一文」がたっぷりです。たった一文、されど一文。イマジネーションは膨らむばかり。本当に楽しいなこの本。
お気に入りは「ただ水滴が落ちるだけのCM」の話。何気ない話に思えて、だけど考えれば考えるほど怖くなってきます。うーむ、いったい何なんだろうなあ。
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書き記されたたった一行の文章たち。一つの句点で括られたそれらは、常軌を逸した文字列だった。 一文読んだだけで、心は落ち着かず、背筋はぞわりとする。 はたして、なぜ私は、ここでこんなものを書く仕事をしているのだろう。
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一行怪談第2弾。相変わらずぞわぞわする一行が1ページに書き綴られている。読むたびにどこか座りの悪い気分になってきて不安にかられるが、次のページには何が書いてあるのかと気になって読み進めてしまうので不思議。現実ではあり得ないはずなのに、どこかであったことかもしれないと思えてしまう。書かれているのは、たった一行なのに情景がありありと浮かぶのは素晴らしい!不穏な内容なのに何でもないことのように書かれているのもおもしろかった。 結論が推察できるもの、できないものなど様々な種類の物語があり得ない非常に楽しめた。これ以降続刊がでていない様子なのが非常に残念。
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句点を一つだけの、散文詩にならない物語としてのホラーを描こうとする意欲作の2巻。
前回と違い、なんだかギャグのような感じもあり、怖いよりも不思議がかった印象?