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紙の本
豊後の常民
2018/08/10 17:34
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:求道半 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大分県の名産品は、と問われれば、かぼすやどんこ、ブランド物のアジやサバなどと答えるのが一般的であろう。近年では鶏のから揚げも名物として挙げられる。しかし、それ以外の郷土料理や地誌については、残念ながら、全国的に知れ渡っているとは言い難い。
その大分県の北東部に位置する国東半島を舞台にした本作は、土俗的な内容を、年少者にも分かりやすいように、平易に語り、読者が現地に行かなくても、方言を聞いて、料理の味を想像するだけで、仮に読者が大分県民や大分県の出身者ではなくても、神仏の気配を身近に感じ、自身の先祖への感謝と万物に対する畏敬の念が湧き上がる。
岐部ののかは巫女ではないが、神仏に寄り添う者である。
純真無垢なその言動により、様々な場所が清められ、土地に根付いた不可思議な存在は活力を取り戻す。
魑魅魍魎の跋扈する世界は、神仏の加護により、住み心地が良くなる。
本巻を読むだけで大分県の歴史と風土の全てを学べるわけではないが、鬼の特異性に関しては十分に理解する事が出来る。
また本編では取り上げられなかった国東の奇祭や奇譚についても、イラストとコラムで補完されおり、読者の豆知識の量は確実に増える。
だが、だんご汁が掲載されてないのは玉に瑕だ。
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