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タイトルに惹かれて何となく買ったら、『未成年儀式』の著者だった。あれもけっこう面白かった記憶があるが、本書もリーダビリティが高くてほぼ一気に読んだ。ちょっと友桐夏を思い出す作風。
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主人公の境遇とか、怪しい感じに集められての半ば強制されてのゲームとか、ありがちと言えばありがちです。ゲームは推理劇のはずなんだけど、あんまり推理してる感じはなくてデスゲーム化してるし。
どことなく中途半端な感じでラストまでなだれ込んで、最後いきなりミステリーに回帰しますが、その後の展開はよかったかな。
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この作家さんの本で、読んだのは2冊目。非常に読みやすい作品。ネット、劇中劇と多重構造になっていますが、分かりやすく書かれている。帯にある「青春本格ミステリ」という表現がぴったりする。
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ネットでの出会いで、現実の事件?に巻き込まれるお話。
既読感があったのは、歌野晶午の密室殺人ゲームシリーズみたいと思ったからか。
同じ作家のファンが集うSNSの会員サイトから集められ、ミステリツアっぽく物語は展開するのだか、果たしてその目的は?
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「夏の王国で目覚めない 」(彩坂美月著)を読了。登場人物達の多重構造や王道ミステリー的な舞台の数々、トリックの面白さだけではなく、青春小説的な爽やかさもあってとても面白かった。そして抜群の読みやすさも読書好き、ミステリー好き以外の人にもオススメです。
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家族の中に居場所はないと感じる美咲。ネットの中に居場所を見つけ誘われたゲーム。始まる参加型の推理劇。人が消え、殺される。誰が犯人でこのゲームの目的はなにか。いくつもの謎が提示され展開も早く面白い。美咲の高校生としての悩みや家族への想いも描かれていて推理ゲームだけではなく他の部分も楽しめる。二転三転しながら謎が深まっていけばいくほど読み応えが増す。最後まで退屈せずに一気に読める。彩坂さんの他の作品も読んでみたくなった。
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チャットコミュニティでの正体隠匿状態から、推理ゲームが始まり、そしてそれが惨たらしい殺人ゲームへ…。
読後感としては、主人公の成長物語であり青春小説のような感じもうける。
革命的な部分ではないが、期待を裏切らず満足して読み終えれた。
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おもしろく一気に読んでしまった。
トリックが難しくてぜんぜんわからない。唯一分かったのは人体消失トリックのみ。ほかは開設されても一切わからない。
若い女の子の切ない感じかと思ったらそこまでそういう感じでもなかった。結局家族との軋轢的なやつも特になんの仕掛けもないまま解決してしまって、なんつーか主人公が変にこだわってたのだけが悪かったんじゃない?
事件の前と後で何かが変わって成長していないとジュブナイル小説としてダメだと思うんだけどそこはなんかあった?俺は読み取れなかった。
でも著者が大学同じだから今後とも贔屓しちゃう。
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彩坂美月が2011年に発表した作品の文庫版。高校生の美咲は、熱中する正体不明の作家 三島加深の未発表作が手に入るミステリーツアーに参加するのだが…。本作は良い意味で裏切られました。タイトルやカバー絵からもっと軽いタッチの作品を想像していたのですが、きっちりとしたクローズドサークルの作品です。とはいえ文体は難解さはなく、読みやすく、500ページ弱をサクッと読めます。読後も青春小説を読んだような爽やかさで良いです。ミステリーのトリックは弱いですが、クローズドサークルの作り方など設定の緻密さを楽しむ作品です。
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高校生の天野美咲の母は三年前にいなくなり、父は再婚して血のつながらない弟がいますが、美咲はそんな環境に閉塞感を感じています。
そんな美咲が謎の覆面作家三島加深の小説に出会い、加深の隠しサイト<月の裏側>で出会った、七人と<架空遊戯>というミステリーツアーに参加することになります。
二泊三日で、管理人のジョーカーを含む七人で劇中劇を演じて、被害者と犯人がいますが、真相と犯人を推理した者に三島加深の未発表作品を読む権利が与えられます。
参加者には役柄とシナリオが与えられ、美咲は「九条茜」という役柄でゲームに参加することになります。
最初はRPGのようなストーリーになんとなく、馴染めませんでしたが、参加者が一人、二人と殺されて減っていくにつれて物語にひきこまれました。
美咲が参加者の一人と示し合わせて行動するようになるところで完全に作品のペースにはまりました。
表紙のカバーのブルーで統一されたイラストがなんとも爽やかで、タイトルの「夏の王国で目覚めない」にぴったりだと思いました。
青春小説です。
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男女7人の一夏の物語を記録した青春ミステリー作品。
家庭で上手く自分の場所が出来ず悩む主人公・美咲がネットで出会った人々とともにミステリー劇をこなしながら、ミステリー劇・そして旅の真の目的を明らかにしていく物語。
感想としては、本の厚さ自体は分厚いがストーリーがテンポ良く進むところがとても読みやすかった。三島加深の未発表原稿をめぐりだまし遭うところは誰が本当の黒幕かという所でとてもハラハラさせられた。最後の別荘で全員が殺しあい、草薙が姿を現わしたところは犯人が彼であると錯覚してしまったがまさかの黒幕の正体には驚いてしまいそして、死んだと思っていた人間が全員生きていたとは思わなかった。そして今回の事件の真相が姉と弟の悲しいすれ違いにより起きたところ、そして事件自体は誰も罪に問われることは無いまま終わるものの、どこか切ない気持ちにさせられた。しかし、美咲が最後次に向かって踏み出した所で終わったところが希望が持てて良いと感じました。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
天野美咲/九条茜:黒沢ともよ
高瀬浅黄:小西克幸
草薙透吾:石田彰
藤森紫苑:山下大輝
青井瑞穂:富田美憂
羽霧藍人:内山昂輝
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04月-09。2.5点。
女子高生が、女流作家の小説を通じたネット掲示板に参加。
未発表の小説を巡って、ゲームに参加。
作中作をなぞり、ゲーム仕立てで事件を追う。
ライトノベルチック。うーん、犯人の動機がイマイチ理解できなかった。
筆力はあると思う。
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再婚した父に、新しい母と弟。高校生の美咲は、家族になりきれない寂しさを埋めるため、正体不明の作家・三島加深の小説に入れ込んでいた。
そんなある日、三島加深のファンサイトで「謎を解けば加深の未発表作が贈られるミステリーツアー」に誘われる。
家庭で孤独を抱える少女・美咲が、ネットで知り合った人と共にミステリーツアーへと参加する青春ミステリ小説。
美咲はミステリーの登場人物・茜として役割を演じながら、ただのミステリーツアーのはずだったのに次々と起こる殺人や参加者の失踪に直面していきます。
現実にも、「マーダーミステリー」という、物語の登場人物になりきって犯人を探し出したりするパーティーゲームがありますが、こんな感じなのかも(やったことはないですが)。
500ページ弱と結構厚い本ですが、さらさら読めて読後感も爽やか。メインはミステリーですが青春小説味もあります。結局、明確な「何か」ではなくとも、気持ちを切り替えるきっかけがないと受け入れがたい事ってありますよね。思春期ってそんな感じだった気もする。いい家族だなーと思うので、これからは上手くやっていけると良いな。
ミステリとしては、トリックなどは別としてもこの人怪しい動きしているな~というのは分かりやすいかと思います。犯人らしき人物は分かりやすくても、主人公の心理描写やどんでん返しなど魅力はたくさん。明確にどこかに閉じ込められているわけではないのにクローズドサークルとして成立しているのも面白いです。