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特攻隊振武寮 帰還兵は地獄を見た みんなのレビュー

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みんなのレビュー7件

みんなの評価4.5

評価内訳

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7 件中 1 件~ 7 件を表示

紙の本

文字通りの地獄

2019/12/05 20:31

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

歌手、大貫妙子さんのお父様である大貫健一郎さん。特攻隊員として出撃するも不時着する。しかし、同じような特攻隊員達を集めた振武寮に収容され、文字通り地獄を見る。倉澤清忠についても初めて知りました。

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紙の本

特攻隊の真実

2019/08/18 09:02

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くりくり - この投稿者のレビュー一覧を見る

特攻隊の悲劇は、時として美談として語られる。いわゆる「命を捨てて、愛するものを守る」という風に。死人に口なしなので、いかようにでも語ることができる。なんだか、美化する意図が透けて見える。そんな先入観で、「特攻隊」を描く小説や映画、ルポルタージュを排除してきた。
しかし、本書を読んで、特攻隊員に大変申し訳なく思った。彼らこそ理不尽な戦争の犠牲者だったからだ。
自ら志願したものなどほぼ皆無。だまし討ち、脅しで、特攻隊員いさせられる。生き延びて帰ることは許されないという教育が施される。しかし「命を捨てて・・・」と思っていたものなどいない。みんな自らの未来に夢を持ち、家族のことを気にかけながら特攻機に乗せられていく。遺書の見本まであったということだ。著者である元特攻隊員の大貫健一郎さんは、特攻隊員に選任されるときの心境を「死刑囚が教誨師の読経を待っているときの心境」と例えている。
特高の攻撃はただ突っ込むだけのものではなく、かなり高度なテクニックを要する。終戦が近くなると未熟なものが飛び立って行く。訓練中になくなるものもいる。そして、「敵艦まで援護する」という嘘もつかれ。戦果も最初だけで、アメリカ軍の精密なレーダー網の中で狙い撃ちにされて命を失っていく。そうだろう。アメリカも馬鹿ではない最初の不意打ちでの成功が続くわけがない。それでも、執拗に特攻は続けられる。そこには「愛国精神」の発揚、もしくは、もう他の作戦が思い浮かばないほど最後のあがきだったのだ。無知な作戦の詳細も本ルポでは暴かれる。特攻は当初多くが懐疑的であったものが、独断で突っ込み自爆攻撃したものが偶然成功したことが発端となって特攻作戦に突き進んでいく。
その後陸軍上層部は敵への攻撃よりも「華々しい戦士」にこだわる。特攻隊員は生きて帰ってきてはならない存在になっていく。

大貫氏は、出撃するも、アメリカの攻撃によって突っ込む前に機体を損傷させられ、不時着し死なずにすんでいる。
特攻の生き残りは福岡に作られた振武寮に隔離されて「なぜ死ななかったのだ」と徹底的にいじめ、暴行の「教育」が行われ食べるものも与えられない処遇がなされる。
振武寮は「命を捨てて愛するものを守る英雄」「特高という攻撃は崇高な戦術であった」という伝説を作り出すためには必要だったのだ。
大貫氏が慰霊の旅に出る。ある遺族は特攻の攻撃で死んだのではないということを認めようとしなかった。「英雄・伝説の人」という遺族にすり込まれた感情は恐ろしい。
振武寮で元特攻兵に虐待の限りを尽くす倉澤参謀は戦後のインタビューでこう語ったという。「特攻はあまり世間を知らないうちにやんないとダメなんですよ。法律とか政治を知っちゃって、人の命は地球より重いなんてことを知っちゃうと死ぬのが怖くなる」と少年飛行兵は扱いやすかったという持論を披露したという。

大貫氏の戦友・大上は広島高等師範を出て教員目指していた。特攻の出撃基地知覧で大上は「もし生まれ変わることがあったら戦争のない国に生まれたい」「なんとか教壇に立ちたい」と最後の言葉を残したという。特攻隊員の本当の遺言だろう。私たちは彼らの遺言をしっかりと受けとまなければならない。

本書は元特攻隊員の大貫健一郎氏の証言とNHKのドキュメンタリーをまとめた渡辺考ディレクターの取材によってまとめられている。大貫氏の臨場感のある証言と渡辺氏の当時の作戦の意図、情勢等の綿密な取材によって表わされている。

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紙の本

大貫妙子さんに一筆書いてほしかった

2018/08/13 13:58

3人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

親本と違って、カバーに印刷された大貫健一郎元陸軍少尉の紹介で「ミュージシャンの大貫妙子さんは長女にあたる」(親本より)とは書かれていない。順番からいって、元々、林えいだいの「陸軍特攻・振武寮」から始まって、番組が2本作られて(内1本はDVD化されている)、それから講談社から親本が出た事になる。大貫妙子さんとの縁で「特攻隊振武寮」を読んで、この本のあとがきを書いた鴻上尚史氏の本で、講談社から朝日新聞出版に移籍した。
 この本の共著者が大貫妙子さんのファンだとあるから、その縁で親本が出たのだろうか?例えば外間守善の「私の沖縄戦記」のように息子が遊佐未森と繋がりのある人でも、本人が、この分野の権威という例とは違うだろう。
 奥付の版権を見たら、二男一女のはずだが、大貫妙子さんと彼女の兄弟のどちらかの名前が印刷されている。大貫妙子さんの「私の暮らしかた」で両親を亡くした事を書いているので、ここは彼女に一筆書いてほしいところだ。「私の暮らしかた」では、当時の日米の軍用機について調べて書いているから、それなりには反映しているようだ。
 共著者の書いた「解説」は「陸軍特攻・振武寮」に依拠したところが多いのは、史料自体が林えいだいから提供されたものが多いからだ。
 文庫本版のあとがきで、この本のあとがきを書いている鴻上尚史氏の本について、対象者の事を知っているのは高木俊朗の「陸軍特別攻撃隊」の主人公格の人物だからだ。文藝春秋社はNHKの番組で長らく絶版になっていた「インパール」を再版したけれど、「陸軍特別攻撃隊」は絶版のままで、電子版もない。今、「陸軍特別攻撃隊」を再版したら売れると思うが、出さないのならば、講談社なり他の出版社なりが再版すればいいだろうに。

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紙の本

死ぬことが目的

2018/08/07 09:48

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る

特攻という100%の死を前提として攻撃方法が許されるか。そもそも戦争では、人間の命が紙よりも軽くなる。特攻であれ、生還の可能性がほとんどない攻撃であれ、戦争に勝つという目的が前提である(だから許されるとは限らないが)。しかし、特攻は、特攻に行かず命令する上級者にとって、戦果よりも死ぬこと、特攻で死なせることが目的となっていくのである。その中心が振武寮である。戦争の是非は問うことはしないが、なんと無駄に死んだ、いや見方に殺された日本兵が多いことか。

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2019/01/29 10:13

投稿元:ブクログ

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2022/01/26 12:06

投稿元:ブクログ

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2022/05/24 14:28

投稿元:ブクログ

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