紙の本
言いたいことは分かりますが。。。
2021/06/23 19:29
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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
第155回芥川賞を獲った作品だ。結構話題になっていたので、この度読んだ。言いたいことは分かるが、なんか作品に没入できなかった。主人公の古倉さんと白羽さん。この二人は特異過ぎます。特に主人公の古倉さん。こんな人はいないと思います。想像力の産物だから、いないのは当たり前かもしれないですが、ぶっ飛び過ぎてます。ぶっ飛び方が変です。言いたいことは分かりますが。
紙の本
さらっと読めるが・・・
2020/03/19 14:43
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投稿者:ちっぴー - この投稿者のレビュー一覧を見る
話題になった年よりも、相当遅れて読みました。薄くて、お話も読みやすく、賞を取った話題作だし・・・。
でもまぁ、読み物として、"お話"は面白かったかどうかは・・・。
コンビニ店員を経験された事がある方が読むと、あるあるだと思います。
そこのところは共感出来て面白いのではないでしょうか。
コンビニ店員あるあるから、段々と現実味が無くなってくるので、その辺りで少し疲れて来てしまいました。
結果、たらたらと、話題作だし読み切ろうと努力した感じです。
私的にはもっと色んな展開があった方が読みごたえがあったのではないかな?と。
最後の終わり方も、だろうね。という感想です。
紙の本
すごい!最後まで読めた。
2019/01/11 14:07
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投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書のすばらしいところは,読んでいて苦痛がないこと。最後まで読み通せました。芥川賞受賞作としては稀有なことです。でもつまらないよね。専業作家になって大丈夫かな。多くの人が高評価をしているけど,「芥川賞」に騙されているだけなんじゃない?受賞作品じゃなかったら読まないんじゃね。もちろん私もだけど…。それでも途中で止めないで読了できたのは快挙です。たいていは途中で苦痛にたえられなくて捨ててたから。一般読者にとっては,職業小説家による助け合い運動(つまりつまらない作品を当選させて読者の目を曇らせる運動)による賞よりも本屋大賞ですね。
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何と言うか…とにかく一気読みしてしまった。衝動や激情とは程遠い主人公の思考回路が新鮮で、視点が目から鱗というか…。でも家族だったら心配するだろうな。私はムラに浸かりきった人間だから、ちょっとチクリと刺さるお話だった
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芥川賞受賞作。そういえばそうだった。なんか妙に納得。
コンビニ人間。上から下まで朝から夢の中までコンビニでできている主人公。でもこれが本人にとって幸せならいいのかなー。少し違和感を感じたけども。でもだからと言って白羽の言動にも納得できないけども。うーん。
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コンビニ人間、すごいタイトルだ。
しかし、内容がちゃんとタイトルにかえってくる。
軸が何個かある気がする。福岡さんの動的平衡のようなもの(部分的に変わりながらも全体的には変わらない「コンビニ」という世界、それは主人公にとっての全体である)、「普通」なんてわからないが、ある種「均一」を強制されるようなコンビニで働くことにより「人間」となる、関わる人に影響を受け、またコンビニで働くことで役割を与えられることにより「人間」を保つ主人公。
いくつかの軸すべてが一つに向かっているのか、いや、もともとは、この作品のテーマは一つなのだろう、見事である。
合間合間に主人公が疑問に思うことが、とてつもなく哲学的な問いになっている。
まさに、「普通・正常・常識とは何か」を作品全体を通して問うている。
まっとうな人間なんていないはずなのに、いわゆる「普通」・正常でないと無理やりにでも直さなくちゃならなくなる世界に私たちもいる(そんなのおかしいよね)。
でも、主人公は必死に「人間」になろうとする、それがコンビニ人間だ。
白湯を飲むあたりに、その「何者でもなさ」を感じる。
「ねえ、指示をくれればわたしはどうだっていいんだよ。ちゃんと的確に教えてよ」
「コンビニの『声』が聞こえるんです」
「いえ、誰に許されなくても、私はコンビニ店員なんです。人間の私には、ひょっとしたら白羽さんがいたほうが都合がよくて、家族や友人も安心して、納得するかもしれない。でもコンビニ店員という動物である私にとっては、あなたはまったく必要ないんです」
一つ前に読んだ、『報われない人間は永遠に報われない』とは正反対と言っていいのかわからないが、『コンビニ人間』には整頓された、その構造美が、『報われない〜』には勢いと流れ、心地いい倦怠感があった。
2018.8.8
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現代ホラーというのか、自分から遠くもない話で怖さを感じつつあっという間に読んでしまった感じ。
人ってなんだろう、、、うまく言葉にできません。
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「普通と違う」という事で悩む話は沢山あるだろう。
だがこの物語の主人公・古倉恵子は普通と違う事に悩んでいない。
ただ、悲しむ家族の為に「普通」を模倣することにする。
マニュアルと徹底した管理体制がなされているコンビニ店員は、彼女にとって最適の場所だったのだろう。
「普通に見える」事を目指す彼女の分析力と突拍子もない行動には、思わず笑ってしまった。
そもそも『普通』ってなんだろう。
多数決で多い方が普通ってことなんだろう。
『普通と違う』って見られるのが嫌で、恵子のように普通を演じている人も、この世には結構いるのかもしれない。
普通じゃないのは悪いことなのだろうか。
どこまでが個性的と言われ、どこからが変人と言われるのだろう。
この本を読むと、いろんなことを考える。
で、ひとつの答えに行きついた。
本人が幸せなら、いいんじゃない?
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芥川賞受賞作が文庫化。
作中のテンションにつられるように一気読みだった。あまりこういうハイテンションな作風のイメージがなかったので驚きもあった。過去作も読んでみよう。
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普通ってなんだろう。
企業で働く。結婚している。子供がいる。生活している。養ってもらっている。
人それぞれに価値観があって、それが人それぞれの普通。
そこに「評価」という概念が、評価を必要としていなところにも生じてくるので、みんなと同じような行動を取らざるを得ない。
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何かひとつ欠けたような人間味の薄い主人公だけど、彼女の視点から見える風景・受ける感覚が、滑らかに生々しく浮かぶ描写力おかげおかげで、自然と彼女の視点になる。物語にすっと入りこめる。
ただ、味覚や嗅覚といった嗜好に繋がる感覚は不自然な程に描かかれず、そこに違和感と、いかに彼女が特異かという点にふと気づかされる。
終盤でも彼女なりの答えをみつけるシーンは鮮烈な光がある。その答えは常人にとっては酷く異質なものなのに、不思議と収まり良く感じるのも、彼女に溶け込むほどの筆力だからではないだろうか。
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「普通の人」とはについて、「普通ではない人」の目線から描かれる作品。
所謂、精神障害者と位置づけられる人の多くがここに含まれるのだろうが、その「普通ではない人」から見た「普通」の奇妙さがフラットな文体で物語を進めていく。
「○○人間」を演じているのは自分たちの方かもしれない。
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個性とかアイデンティティーとか言ってるけど、結局普通という枠にはまってないと生きづらいのか。確かに人間は得体の知れないものを排除したがる。
普段ミステリーとかファンタジーとか好んで読んでいるけれど、それとも全く異なる感性の作品。とても興味深い。他の作品も読みたくなった。
あくまで淡々としている主人公に、ある種の狂気も感じたけれど、ホラーじゃなくてよかった。
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芥川賞のわりに(?)読みやすくスラスラと面白く読めました。
TVや小説の中の人としては、「そんな人も居るよね」と感じますが、リアルに周りにいたらちょっと…
主人公は、幼少期に「〇〇しては何故ダメなのか」をもう少し教えてあげられればとも思います。
コンビニの本部の教育係とか出来そうですがね。
白羽さんは、生理的に無理だわ。
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ブクログの話題書で見かけて、面白そうで図書館でずっと予約待ちしてようやく読了。
すごい。こんな小説読んだことない。
私は大学の時に自分のことについて悩んで、心理学関連の専攻にいた。その時にこの小説に出会えていれば。ぜひ心理学の講義で題材にしてほしい。
社会に溶け込めない主人公が、コンビニを通して社会とつながる。人は家庭や会社、集団において求められた役割を演じている。地位や環境によって人は作られるというけど、主人公はコンビニに出会えたことで改めて社会に生まれることができた。
最初、社会に馴染めない人がコンビニで働く話だから、真面目に勤務してるけど、他の店員から、あの人ちょっと変わってるよねって言われるタイプの主人公だと思ってたら全然違った。人間観察力と適応力ありすぎ。見事にコンビニの歯車になれてる。
人ってなんなんだろう。相手によって見せる部分が違うのは当たり前だけど、この人にとって自分ってなんなんだろとかその逆とかほんとによく考える。
主人公は自分にとって唯一無二のコンビニという存在に出会えたわけだから、もうそれだけで人生しめたものだよなぁ。