紙の本
濃い人生ですね
2019/04/27 11:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「八甲田の幽霊」の話はぞっとしました。
「殺人のあった部屋」の七階が一つの境目や、部屋に飾ってある絵画の裏、そうなんですか…。
興味深い話が満載です。
それにしても「八戸の女」は、どうなったのでしょう。
投稿元:
レビューを見る
日本の路地を歩いてみる。
この人を知ったのが
カナダを縦断する旅行記だったので
フィールドワークは被差別や路地で
出自が屠殺工場の息子など
この方の背景を知っていくたびに
最初とのギャップに戸惑う。
あとがきに何故このような
路地ばかりを旅することになったが
書かれていたが
ああそうかと
だからこそこんなにも赤裸々に重いところを
横断できるんだなーと。
そこにいるババアの立ちんぼ、小笠原諸島の白系日本人
やちむん(沖縄の焼き物)に隣接するちょんの間 今は亡き伊勢志摩の売春島 W などなど
風俗が多いがそれは人間の欲望が
程よく反映されているから。
ただ路地は非日常ではない。
日常の延長線上だが普段は決して見えない
パラレルワールド。
是非迷い込んでみてください。
投稿元:
レビューを見る
上原善広さんの本は
ついつい手に取ってしまう
なんでもない人の
なんでもない日常を
さりげなく綴っていく、
でも
読み続けていると
なんでもない人の
なんでもない日常とは
実は
とてつもない
その人と独自の日常であり
とてつもなく物語性を
帯びたものであることが
浮かび上がってくる
幸せの形は少ないけれど
不幸の形はその不幸の数だけ
あるのだ
なんていう
ベタな歌謡曲の一節が
思い出される
投稿元:
レビューを見る
ここでの「路地」とは、カミングアウトした著者が呼んできた部落ではなく、旅先の鄙びた界隈、三業地の露地裏、一般に言うところの路地を指す。僕自身、そうした場末にとても魅力を感じていて、つげ義春の『貧困旅行記』を読んだりしては、若いころにもっと訪ねておけばよかったと悔いている。昭和の原風景であって、今やエキゾチックにさえ思える。ここに載る八甲田山、酸ガ湯温泉、真栄原には寄っているが、まあ通り一遍の物見で、やり手婆や立ちんぼど掛け合うなんぞ手だれた真似には及ばない。面白いくない旅ばかりと著者は振り返るが、観光ならぬ旅とはかようなものであろうにと憧れる。
投稿元:
レビューを見る
平成も終わろうとしているいま「昭和(それも高度経済成長期前夜くらい)」感丸出しな雰囲気が良い。『日本の路地を旅する』のような気骨さはなく、下世話な話題が多いが上原善広氏の程よい緩さが出ている。
描かれる世界はなんとも言えぬもの哀しさが漂い陰鬱感はあるものの、中上健次や西村賢太が好きな人には息抜きにさらっと読めて楽しめる本だ。
投稿元:
レビューを見る
この間読んだ「路地の子」はなかなか衝撃的でした。被差別部落と食肉の関係を身を持って書いた自伝的なルポで、ある意味気分が悪くなるくらいに赤裸々に書かれた本で、作者を好きになれずどちらかというとそのクズっぷりに嫌気が差すほどでした。でも読み終わってみるとその飾らないクズっぷりが妙に気になる。そしてこの本を読みました。
これほぼアウトロー私小説と言ってもいいのではないかと思います。少なくともルポタージュではないです。
しかしそういうカテゴライズが無粋に思わせる野蛮な魅力が有ります。それが色々な土地で地べたに這いつくばって生きている人とのやり取りのリアルさを増幅し、無頼な小説のようなテイストを醸し出しています。
章によって僕は評価が異なります、好きな話は胸に迫ったし、こいつムカつくと思わせる章も有りました。なんだろうな、好きじゃないけどなんだか気になるって感じでしょうか。
投稿元:
レビューを見る
あとがきによって、
非常に後味が悪いものになった。
しかも正月から読む内容では無かった。
しかしながら、人間何とか生きていけるもんだなと、
意外にも勇気をもらった。
明日から新年最初の仕事が始まる。
嫌なことや辛いことがたくさんあるだろうが、
それでも人間何とか生きていけると思いながら、
生きていけそうだ。
投稿元:
レビューを見る
国内各地の旅レポート。ただ、タイトルにも「辺境」とあるように、あまり一般的に有名なところではなく、八戸の飲み屋、北海道の過疎化が進んだ漁港町、八甲田山の幽霊伝説がある場所、福井の原発PR館、その昔売春島として有名になった三重県のW島、神戸の風俗街他、での著者の滞在記となっている。
多くは著者と、風俗嬢を含む現地女性との交際エピソードが入ってくるのだが、既に地元で同棲しているにもかかわらず、取材と称して外出した先で、いきなり現地女性と同棲を始めて帰らなかったり、沖縄の土産物屋の女主人といい雰囲気になったりと、著者のろくでなしっぷり(笑)も良くわかる、面白いエッセイとなっている。
なお、上記W島については、古くは特殊マンガ家の根本敬著の「因果鉄道の旅」でも紹介されていたり、高木瑞穂著「売春島」では、その成り立ちから終焉までを詳細に記してあるので、ご興味のある方はそれらを参照ください。
投稿元:
レビューを見る
その土地土地の風俗等について徒然なるままに書き綴った不思議なノンフィクション。というよりはエッセイ。時間潰しには悪くないが。。。
投稿元:
レビューを見る
アメトークでおすすめされていたので図書室で借りて読みました。よかった。人の不幸な話は又聞きやウワサなら笑えるのだけど、直接本人から聞いてるとこたえる...そして闇にひっぱられる。
これからも、書き続けてほしい。
新刊が出たら、購入します。
投稿元:
レビューを見る
それぞれの地方の文化や思わぬ成り立ちが知れておもしろかった。しかしこういうジャンルで作家として抜きん出るのはなかなか難しそうだ。
投稿元:
レビューを見る
全国各地のやや寂れた街で出会った人との会話がメインの旅行記。
風俗嬢と行きずりの女の人ばかりが出てくる。ワケアリの過去の話が多いが、語り口がとにかく軽いのでうっかりそんなものかなと思ってしまう不思議な感覚に襲われる。
筆者のことを知らずに本著を手に取ったが、読み進めるにつれて人となりが少しずつ分かってくる。最後まで読むと、ミステリーを読破した気分にすらなる。
投稿元:
レビューを見る
八戸の女の話はつげ義春の貧困旅行記の最初の話のオマージュか?
あの頃は自分はおかしかったとか言ってこんなのが物語として消費されるなんて女の立場からしたらこのやろうと思うけどこれでサッと話が終わる感じがめちゃくちゃ面白い、こうゆうなんでもない普通の人の1エピソードを連ねるのが社会学なのかな
一期一会としか表現できないのがはがゆいけど、こうゆうう、儚いでもないけど2度と会えないような会う気もないような人っていうことにすごく惹きつけられる
最後の方クズ加減に拍車がかかってびっくり
子供おるんかい
投稿元:
レビューを見る
八戸の女
怨念のニレ
八甲田の幽霊
酸ヶ湯滞在記
定宿
原発PR館
殺人のあった部屋
温泉芸者
売春島
新世界の女
神戸福原界隈
白系日本人
真栄原吉原界隈
やちむん
北国逃亡