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紙の本
鉄道にはどうして哀愁があるのだろう
2018/12/06 16:22
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画というのは単にドラマ性を世界に広めただけでなく、映像による記録という側面も忘れてはならない。
日本映画でいえば昭和30年代に制作された映画に映る街の景観などは現在ほとんど残っていない。それを知る手立てといえば、その当時に封切られた映画を観るしかない。
鉄道も同じことで、いつの時代でも人気の高い蒸気機関車は今でもイベントなどで走る姿を見ることはあっても、それも限られた話だ。
さらには効率化などで多くの鉄路が廃線になって、かつて人々の生活を支えていた駅舎も多くは消え去った。
この本は、映画評論家川本三郎が映画の中に写し取られた鉄道の姿を北海道から順に南下し九州までめぐる夢のような旅である。
「あとがき」に川本さんは「鉄道ファンが、あの映画にこの鉄道が出ていたのかと知り、また、映画ファンが、あの映画にこういう鉄道が出ていたのかと知ってもらえらばうれしい」と書いているが、どちらにファンにしろきっとワクワクするだろう。
ここに紹介されている映画は何本になるのだろう。
数はわからないが、やはり山田洋次監督の「男はつらいよ」シリーズが圧倒的に多い。
シリーズ5作めの「望郷篇」は蒸気機関車愛の、これこそ鉄道映画といえる一品であるが、この作品だけに限らず、さすが全国を旅した寅さんだけあって、鉄道とは切り離せない。
個人的には深作欣二監督の「蒲田行進曲」(1982年)に出てくるヤスの故郷の駅のことを知りたかったが、残念ながら載っていない。
紙の本
川本氏による映画で登場する鉄道風景についてのエッセイ集です!
2018/10/03 08:47
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、評論家であり、また大の鉄道ファンでもある川本三郎氏による書き下ろしエッセイ集です。本書は、様々な映画で登場する鉄道の風景を綴った作品で、その中には今やすでに廃線になった路線も含まれており、非常に懐かしい記憶を呼び起こしてくれます。鉄道ファンにはたまらない一冊ではないでしょうか。
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