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世界で絶賛される中村文学の到達点…とありますが、極端に生きづらい人たちばかりで読むのが辛い。
p.211「…人生というものは、一体何だろうね。」
これと似たようなつぶやきが散見されますが、回答らしきものもなく、置き去り。このような問いが今どき真っ直ぐ放置されるのは何を狙っているのか首をかしげるばかり。
異常な性描写は、勘弁してほしい。人にすすめるのはむり。疲れました。到達点ってエクスタシィのことですか?
ずっと続けてきましたが、次作を読むのは考えます。
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葉山さんもしくは桐田さんの別の物語も読んでみたいなと思った。
自分にとって向き合わなければいけないものがある人とない人。あったとしてもないこととして生きていくこと。
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何か著者の作品が段々つまらなくなってきていると感じる。大胆な緊縛描写とか深すぎる闇を抱えている登場人物ばかりとかで正直現実味がなく疲れる。帯に「中村文学の到達点」とありますが(勿論売り文句とわかっていますが)、V字の谷のような気がします。原点に戻ってもらいたいなあ。
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ミステリー?
謎はあって、それを解き明かすのもあるけれど、それは飾りじゃないか。
幾重にも歪み、捻れ、半ば壊れた男たち女たち。
手に入れるよりも、解放するために、己も相手も傷つけながらまぐわう。
そして縄。
縄で蹂躙し、縄で解き放つ。
またひときわ深みを増した中村作品。
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虚無的で厭世的な人たちの精神世界を描いたとでも言えるかなぁ。
エンターテインメントを求める自分にはちょっとわかりづらい。
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殺害された男。その現場に残された痕跡から導き出される、麻衣子という女。しかしその麻衣子は、刑事・富樫が思いを寄せる女性だった。証拠の隠蔽や証言の改ざんをして麻衣子に捜査が向かないよう奮闘する富樫。しかし彼を見つめる、もうひとりの刑事・葉山の視線が突き刺さる。
性描写が多い。麻衣子がもっと悪女で周りを振り回していくのかと思ったが、肩透かし。
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緊縛師に関わる殺人事件の物語。
2部構成にしないほうがよかったような気がする。面白かったのは事実なんだけれども、どうも読後感がすっきりしない。
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中村さんの著作は二作目。
日常を描いているものの抽象的でちょっと難しい。
筆圧は感じるがセックスの描写が多すぎる。落ち着いて読まないとちょっと日常の思考が混乱する。
著者が海外で評価されるのはなんとなくわかる気がする。
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刑事が殺人現場で元彼女(美女桐田)の名刺、持ち物を発見。殺したのは彼女。証拠を隠蔽。アリバイ捏造。殺された男は名前がない
SMの縄師。次々と出てくるSMに取りつかれた人間
女達は整形していた。先輩刑事葉山(わざと犯人を逃がし自殺に追い込んだことあり)は隠蔽に気が付いていた
刑事は殺された。殺したのは彼女。最後はせがむように死んだ。SMの師匠は中指がない。証拠の名刺の指紋のつき方から発覚。互いに銃を持ってアジトで対決。SMの師匠の銃には銃弾なし。刑事は助かる。抜いたのは桐田
犯行を自供する桐田を葉山は逃がす。
桐田「最初、桐田を葉山が口説いていたら自供していた」
「いっちゃうよ」
「最後の女はきみでいい」
SMの歴史、天皇家、神社に関する殺された男のノートを持っていたのは宮司、SMの師匠
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SMが出てきた時点で猟奇殺人事件を描いたミステリーと早合点したら精神的な束縛や日本の古代史まで話が繋がって予想の遥か上を行かれた。序盤から次々と提示される謎や中盤に訪れる“ある仕掛け”による娯楽作品の面白さと、SMをモチーフとした文章を読み解く文学的な面白さを両立させた見事な一冊。
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緊縛師の死体が発見され、その捜査をしていた刑事も巻き込まれてしまう。同僚の刑事が捜査を進めてゆくが…。ミステリーでもあるが、麻縄で縛る、SMのお話でもあり、古事記、日本の神道まで掘り下げる。性の中で恍惚の中で何かにすがりながら、苦しみながら生きてゆく姿、心の闇の部分、苦しさが伝わる。そこが普通のエロ小説と違いか。ゆらゆらの世界。難しいけれど、そのゆらゆら加減がうまいかな。心の闇、今回も読んでいて辛い。
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緊縛された遺体。犯人は元恋人。隠蔽しようとする刑事。そしてそこから事件は更なる展開を迎える。常に暗がりにいるような雰囲気の中で時に過激に時に妙な静寂感を感じる作者の独特な世界観。今回は緊縛ということで性描写が多く苦手な人もいるかもしれない。途中、話が日本古代史へ入ったり右に行ったりでちょっと広げすぎな気がして間延びしてしまった気はするが、きれいに終わったところは良かった。それにしても表紙が芸術的だなと思った。
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とある刑事が縄師殺害の事件を追うのですが、その刑事の夢の中での出来事なのか現実なのか、地に足がついていない状態で話が始まる。酷く辛いトラウマを持った人たちの感覚が事件解決を混乱させる。人は堕ちる所まで堕ちると、その先に何が見えるのだろうか。快楽で救われるのだろうか、死をもって救われるのだろうか、あるいは神が救うのだろうか、、複雑に絡み合った縄が解けて事件が解決してもスッキリとした気持ちにはなれませんでした。最後に中村さんのあとがきを読んで作者の言いたい事が理解でき、少しだけスッキリしました。
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ずっと追いかけておりますおなじみの中村文則さん。
最新作が出たので買っちゃいましたよ!
タイトルがわかりにくいのですが、ずばり「緊縛」でよかったのでは?
そう、SMプレイでいうところの「緊縛」に魅入られた男女をめぐる推理小説風になっております。
謎解きというより、救いのない殺伐とした人生の中で、
人を縛る、そして人に縛られることで自分を解放するという、矛盾した世界を描いています
まあとにかく官能的な描写が多いのですが、私は中村文則さんはいつかノーベル文学賞をとれる作家さんだとも思ってるんです。
男女の官能をいかに芸術的に描くか、が作家の力量だと。
なぜかエロをハッピーに書くと「官能小説」と呼ばれ、
アンハッピーに書くと純文学で「直木賞」なんですよね。
中村文則さんはそこまでやる?と思うくらいアンハッピーに書くことがとにかく上手い。
その「紙一重」のラインを感じていただける小説となっています。
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星2つというのは厳しすぎたかもしれないが、期待もこめて。それぞれの素材が熟成されることなくお皿にならべられてしまった、まずい料理という印象。
最も気になったのは吉川の遺品であるノート。なぜこの手法にしたのか、あまりに唐突な内容で、Yについてもほとんど謎のままというのもすっきりしない。
女性が3人登場するが、それぞれの個性もなく、混乱してしまう。中村氏はよくこの「似ている女性」たちを登場させるけれど、双子落ちのようで、あまり好きになれない。
日本の伝統であると思われがちな縄による結界や信仰が海外からの寄せ集めででしかないというあたりをもっと別のやり方で展開してほしかった。
「早すぎたんだ・・・・」という作品。