紙の本
みどりおとこの正体を知った今、
2022/10/09 18:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る
次に浮かんでくる疑問は…。最期だとわかっていて、会うことができない。大切に思っている肉親。その、どうにも収まりがつかないモヤモヤを半信半疑で収めようとして、収まってしまうと哀しくなって。
電子書籍
城冒険をクリア
2020/04/24 23:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
振り子の大鎌から倒れてくる銅像まで、ロールプレイングゲームのような世界観にワクワクします。数々の試練と哀しい別れを乗り越えた、4人の少年が頼もしく映りました。
紙の本
奇妙な設定
2019/01/07 12:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
夏流城(かなしろ)で4人の少年が緑色感冒に侵された肉親の死と向き合うために「林間学校」に参加します。主人公光彦(てるひこ)、二年ぶりに再会した幼馴染みの卓也、大柄でおっとりと話す耕介、そして唯一かつて城を訪れたことがある勝ち気な幸正(ゆきまさ)を迎えに来た【夏の人】または【みどりおとこ】。
子どもたちは緑色感冒にかかった親に会うことは許されないが、死を間近に控えた患者はわが子を見ることができるようになっています。その体面が可能になるように、鐘が3度鳴ると子どもたちはお地蔵様の前に行くよう指示されます。
一度城に入ると、参加者の肉親が全員死亡するまで出られないことになっている中、彼らの命を狙っている何者かがいる気配があり、不安にさいなまされながら、光彦は【みどりおとこ】の正体やこの「林間学校」の意味について考え、幼馴染で女子部の方に参加している蘇芳と壁越しに議論します。はたして彼らは無事に城から出てくることができるのか?
奇妙な設定のサスペンスミステリーで、描写される子どもたちの会話や行動は青春ドラマのようですが、みんなが肉親の死に直面しているのでかなりヘビーです。それぞれがどのように親の死と向き合うかが問われています。【みどりおとこ】の正体に関してはホラーで、グロテスクですね。このため読後感はいまいちでした。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
いやー
連綿と続くシステムの割には隙が多かったというか。
起こり得る「怖いできごと」が詰め込んであって、
読むの自体は面白かったのだけれど、
読み終わってから思うと、
伏線が伏線のまま残ってしまった感じ。
紙の本
不完全燃焼
2018/11/12 14:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねむこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
のっけから、不穏な空気満載で、こんなに薄い本の中でどう決着をつけるのかと思って読み進めましたが、とっても自然な解決。さすがですね。
ただ、あまりにあっさり終わって、残念な感じも残ってるんですが、過剰な要求でしょうか?
投稿元:
レビューを見る
2冊纏めて。
『ミステリーランド』の最終巻となった恩田陸の2部作が文庫化。
『オチが弱い』といういつもの欠点が出ている2作ではあるのだが、反面、『盛り上げ方が上手い』という最大の魅力も遺憾なく発揮されている。なんやかんやで恩田陸に求めているのは風呂敷の広げ方であって、オチではないのだ。あと、これに限らず、タイトルのセンスはずば抜けている。
しかし、折角、タイトルに『七月』『八月』とあるのだから、文庫も連続刊行にすれば良かったのにw
投稿元:
レビューを見る
夏流城での少年たち。彼らの心に同調できない、「七月に流れる花」にのめり込み過ぎていたのかもしれない。
光彦が思ったことの中の明るいほうへ向いていけるといいな。世界がどう変わっていこうとも
投稿元:
レビューを見る
NHKあたりで連続ドラマ化すると丁度良い気がする。適度にクローズな世界観だが結末としては広がりを想像させる見せ方は流石。
投稿元:
レビューを見る
講談社タイガから発売された連作です。
表紙の絵とタイトルが気になって読んでみました。 『六番目の小夜子』とか『麦の海に沈む果実』とか『蜂蜜と遠雷』とかタイトルのセンスが好きです。
何かしらの「美」を感じます。
ただ、1冊あたり160ページしかないので通勤の電車で読み終わってしまった。
賞味2日(4時間)。 ストーリーも設定は面白いけどどこかで読んだような。
投稿元:
レビューを見る
短くて読みやすかったがあっさりし過ぎている気もした。
七月〜の方は読んでいないが、蘇芳のいる女の子たちの側の話なのだろう。
投稿元:
レビューを見る
内容としては「七月に流れる花」で謎だったところ
が繋がって明らかになっていきました。
簡潔にいうと、夏の人とお城の正体と、病気の事が
明かされます。
見方が違うだけでラストの印象がこんなに違うのだと
驚きました。
彼らは前を向いてこれから死を背負って生きていく。
それは、夏の乾いた風が汗ばんだ頬を吹き抜けて
夏が終わっていく時のような懐かしくて
切なくて名残惜しいような気持ちに似ている。
私達はもしかしたら夏から「永遠なんて無い」
ことを学ぶのですかね。素敵な一冊でした。
私としては七月を読んでから読むことをお勧めします。
投稿元:
レビューを見る
7月よりもこちらのほうが怖かった。7月を読み終わった段階で謎はすべて解けたと思っていたけど、まだ謎は潜んでいた。導き出された答は多少無理があるけれど、少年達の不安な気持ちがひしと伝わってきた。
投稿元:
レビューを見る
夏流城(かなしろ)での林間学校に参加した光彦と三人の少年を迎えたのは、首を折られた四本のひまわりだった。
不穏な空気が漂う中、光彦は茂みの奥に鎌を持って立つ誰かの影を目撃する。
閉ざされた城で、互いに疑心暗鬼をつのらせる卑劣な事件が続き…、彼らは夏の城から無事に帰還できるのか。
「七月に流れる花」と同時期に城の反対側にいた少年たちのお話です。
「七月に~」を先に読まないと楽しめないので、読む順番を間違えないように冒頭に書いておいてほしいです。
事前情報を持たずに読む方も多いと思うので、そういう配慮は必要なのでは…。
「七月~」では解明されなかった謎もこちらでは明らかになったので、セットで読むことをお薦めします。
通奏低音のように流れる不穏な雰囲気は「七月~」と同じですが、前作が何となくリリカルなひと夏の寓話めいていたのに対し、こちらは冒険譚のような、少し戦闘的な感じ。
やはり少年と少女の違いでしょうか。
それにしても、同じ状況を描いている話なのに、登場人物の置かれた立場によって話の表情が変わるのが面白かった!
見る方向や立場によって全く別の様相が現れていくので、読んでいて飽きなかったです。
最後、通過儀礼を経て大人に近づいた彼らの後姿は頼もしく、眩しい。
この本でミステリーランドのレーベルも完結となるそうですが、少年少女がその時代を卒業していくという、レーベルとしても最後にふさわしいお話になってました。
投稿元:
レビューを見る
2つで1つの作品という感じでした。私はもう覗くことは出来ないけど、この世界はこれからもずっと続いて行くのだろう。
投稿元:
レビューを見る
あっという間に八月も読了。
七月と同時系列に別棟の夏の城に招かれていた四人の少年達。
そこで起こる危険は事件か事故か。
光彦は姿の見えないもう一人の存在を疑う。
誰が何の目的で動いているのか。
「夏の人」とは一体何なのか。
ハラハラする展開で一気に読んでしまった。