紙の本
人口減少は危機か?そうではないのか?
2019/03/31 21:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大ヒットした「未来の年表」など、人口減少による危機論が叫ばれているなか、「人口減少は対した問題ではないという見方が正しいことを逆説的に検証していきたい(本書p40)」という主旨から書かれた一冊。
しかし、本書を読んでもあまり首肯できないというか、迫り来る人口減少社会を楽観的にとらえることは叶いませんでした。
投稿元:
レビューを見る
GDP=みんなの平均給与X人口
名目GDP 個人消費、総輸出、民間投資、政府の支出
実質GDP 物価の上昇や下降を差し引く
物価上昇率は通過流通量と相関
年金 保険数理でしっかりと組み立てられている
利権の温床のGPIFはいらない
年金保険料の穴埋めに最も公平なのは所得税の一択
消費税を社会目的税にしている国はない
GPIFの積立金は年金財政の5%にすぎない
今の公的年金は、現役時代の所得大戒律は4割程度
AIを人工知能と約すること自体が世間に誤解を与えている。AIに知能はない。単なるブログラムだ。すべてはプログラム化できるかできまる
ふるさと納税の受け入れ額は2017年で3653億円。個人の住民税の総額は約12兆円。実は約3%。住民税の根幹を覆すわけではない
投稿元:
レビューを見る
あまりにも人口減少危機論が多いため、逆の論はないかと思い本書を読んだ。
基本的にマクロの視点から、社会保障や移民政策等を論じている。中には頷けない意見もあるが、移民政策で欧米を見習えば、その欧米で起きている騒乱が引き起こされる、という論には同意。
しかし、社会の人手不足の声が高まっている現状、その騒乱には目を背けそうな気がする。
投稿元:
レビューを見る
どの国でも同じ状況だと思いますが、乳幼児の死亡率が減ってきて皆が豊かになってくると自然と少子化になると思います。大昔のヨーロッパ、そしてアメリカ(新しく入ってくる移民を除く)、日本、中国の例を見てもそうです。今人口が増えている、インド・アフリカも同じ道をたどるのではないでしょうか。
人口減少が危機だ、と唱えている人の気持ちになると、人口が増えることを前提とした体制に組み込まれた中で仕事をしている人・業界にとっては、大きな変化を伴うことなので、聴きなのかもしれません。しかし一般の生活者にとってはどうなのでしょうか。この本はその観点から書かれていると思います。
以下は気になったポイントです。
・日本では過去3回、自治体が大合併した歴史がある、1888年(明治21)で7万以上の自治体があったが、1889年の明治の大合併で、1万5859の市町に再編、昭和、平成の大合併を経て、2014年には、1718となっている。人口減少で自治体が消滅するという相関関係は必ずしも成立しない(p15)
・2013年に民法改正され、嫡出と非嫡出の法定相続分の規定がなくなったが、社会的な偏見はある(p33)
・デフレは人口の減少とは無関係であり、むしろ貨幣量と大きな関係がある(p63、78)
・2017年1Qには、バブル経済がピークだった1992年同期以来、25年ぶりの人手不足感に見舞わられた(p81)
・移民政策は、人口増加、経済成長、さらには社会保障制度を支える財源増加にはあまり寄与しない(p97)
・1961年当時、日本の厚生年金制度は、当初積み立て方式であったが、インフレに弱いので徐々に賦課方式となった(p111)
・公的年金(国民年金、厚生年金)は、ざっくり言うと40年間納めた保険料と、20年間でもら年金額が同じになるように設計されている、20歳から60歳までの40年間納めた金額を、60歳から80歳までに受け取る(p117)
・年金定期便の「これまでの保険料納付額」は、累計の納付額が記載されている、厚生年金は労使折半なので、会社が半額を負担しているため、国はこの欄に書かれた2倍の額を受け取っている(p119)
・法人税は、そもそも所得税をきちんととれていれば徴収する必要のない税金だから、日本は所得の捕捉率が低いから、法人税率が下がらない(p126)
・人口減少は、この20年間ずっと続いているが、安倍政権・小泉政権以外の時は、就業者数が増加していないという事実を知るべき(p162)
・新しいモデル就業規則では、副業・兼業が新たに書き加えられていて、これまでの原則禁止から、届け出により原則自由となる(p165)
・パチンコは日本の法律ではギャンブルに入らない、三店方式といって、その場で換金せず、景品所で球数を精算して、建物の外にある換金所で換金するので、競馬や競艇とは異なる理屈(p202)
2019年5月5日
投稿元:
レビューを見る
巷で流布されている人口減少によっておこるとされている事象が本当におこるのか分析した一冊です。先進国である日本で起きている人口減少は、産めよ増やせよの時代と違い鮮明になってきていますが、その原因は今でも明確には解き明かされてはいないようです。個人的には、年金の問題が一番気にかかっていましたが、さほど気にするような問題ではないようです。他の問題でも移民に関しては、ただでさえ他国で問題になっているのに、日本で足りない労働者を補う為にわざわざ外国の移民を増やすというのは様々な問題を招きかねないということで、これは多くの専門家と同じく著者も反対しています。このように、人口減少に関して気になることが網羅されているので勉強になります。
投稿元:
レビューを見る
人口減少危機とは、職を失う可能性がある地方自治体の役員が声高に訴えているものであり、大きな問題ではないというのが著者の論旨。
ただし、人口減少の問題はそれだけではない。国防や治安維持といった、国や地域の安全を守るうえで、若い力は必須である。そこに関して特に述べられていないので残念。
投稿元:
レビューを見る
〇イデコは所得控除の対象、運用で得た利息・運用益は非課税で、受け取るときも公的年金等控除、退職所得控除の対象となる。
〇年金は保険(早逝者の保険料を長生き者に渡す)。「福祉」ではない。公的年金では40年間収めた総額と20年間でもらう年金額が同じになるように設計されている。
〇投資信託の手数料が3%程度、貯蓄型保険は10%近いものもある、掛け捨て保険だと、さらに高い手数料。
投稿元:
レビューを見る
★4.2(3.82) 2018年11月発行。2008年大蔵省を退官した著者。確かに人口減少を懸念する巷の書籍は根拠がないが、流石著者は東大数学科を出ただけあって、言っていることは一番正しいように思える。労働人口が減ってもAI等により一人当たりの労働生産性を上げるか女性の労働参加率を高めるだけで、問題ないのはその通り。また年金政策も正しい理論に基づけば、年金財政が破たんすることはないのに、何も知らないマスゴミにはあきれる。それにしても財務省をはじめとする利権を何とか食い止めないと、日本は存亡の危機に。
投稿元:
レビューを見る
ベストセラーとなった『未来の年表』の反論本。
『未来の年表』は確かに悲観的だなと思ったけど、本書はちょっと楽観的かなと感じた。まあ、後書きの最後が「楽観的に生きていこう」と締めくくられていたのである程度は自覚あるのかもしれないけど。
全体的に、安倍政権支持な内容に感じた。自分も最初こそアベノミクスは支持してたけど、最近はどうにも功績を残せている印象が無くていまいち。
結局、いまだに2%程度のインフレ率さえ達成できてないし。一つ前に読んだ本だと、それは高齢化や人口減少が影響していると書いてあったけど、この本によると人口減少はあまり関係ないらしい。著者によると、国も同じ考えとのことで、だから今の政権は少子化解決にあまり積極的な感じがないのかと納得した。ただ、そこまで問題ないとはいってもメリットはほぼない、むしろデメリットしかないように思うのでやっぱり何かしら対策はしたほうがいいんじゃないかと思う。
自分も、人口減少自体は確かにそこまで問題ないと思ってるのだけど、超高齢化社会で異常に高齢者の割合が高いのは問題だと思ってるので、やっぱり何かしらの対処はしたほうがいいのではないかと思う。といっても、もう結構どうしようもない状況かもしれないけど。団塊世代と団塊ジュニアがいなくなればある程度安定はすると思うので、それまでの辛抱だとは思う。
ところでこの本、データや確率論からどうこうという話が主で、そこは確かに納得できるのだけど、たまに著者の想像の話があってそこはいまいち納得できなかった。
例えば、「子どもをコストと見なしながら産む親はまずいない」という記述。ここだけ見たら確かに、産む時にはそんなこと考えないだろうと思いそうなのだけど、前後の文脈からして教育費の削減や子育て支援を国がしたところで子どもを産むのはお金なんて関係ないのだから少子化対策にはならないといっているように思った。だけど、1人目はともかく、2人目3人目をお金がかかるから躊躇する夫婦なんて結構いそうなもんだと思うのだけど。何かしらの教育費削減などの政策はしていいんじゃないのかと思う。教育がかけれないと国の将来だって関わることだろうし。まあ、独身で少子化問題に全く貢献できていない自分がいうのもなんだけど。
後、外国人の移民政策には反対だけど、その理由の一つとしてはテロの懸念があるとのこと。今は外国人が少なくて目立ってしまうから起こっていないからという。そういうもんなのだろうか。で、どういうテロかというと、新幹線で東京駅から乗り込んで爆弾を置き、品川駅で降りるという手法。どう考えても、外国人より東京から乗って品川駅で降りる人のほうが目立つと思うのだけど……。こないだ、品川駅で隣に座った人が、新横浜だけで降りただけで自分は驚いたけど。
そういえば、著者はふるさと納税の制度創設を手伝った経緯があるらしく、高額返礼品があっても問題ないし、想定していたことだというよう。総務大臣が過度な返礼品は本来の主旨に反すると言ってるそうだけど、そんなことはないらしい。むしろ、それぞれの地方自治体で争奪戦をすることで、創意工夫が生まれるし地方分権の強化にもつなが��のが目的だったのだとか。まあ、確かに高額返礼品でもある程度、経済活性化になるだろうしね。自分もいいとは思うのだけど、泉佐野市のやり方は好きじゃない。
投稿元:
レビューを見る
人口減少危機論に対する反対意見。
金融政策の問題だとか。
どちらが正しいのだろうか。
互いに討論してほしい。
投稿元:
レビューを見る
学びになる部分と極論を読み分けるのがかなりの手間な本。人口減少危機論を何冊か読んだので反対論を幾つか読んでるうちの一つ。
投稿元:
レビューを見る
人口減少危機論は地方公共団体の関係者が言っている。
実際には影響はない。
人口減少対策は個別なので、他の地方の事例は役に立たない。
婚外子を認めることが人口減少防止になる。
GDPとは、みんなの給与×総人口。
総額が減っても問題ない。
人口減で価格が下がることは、直接にはデフレとは関係ない。デフレは通貨量で決まる。
年金を支える人口比が減少しても、給料が増えれば問題はない。昔は給料が低かったので年金額も少なかった。
投稿元:
レビューを見る
2021/01/06:読了
第3章「年金と社会保障の真実」は非常に為になった。
・人口減少と年金問題は、直接は関係ないことは分かった。
・iDeCoはおすすめ商品と言っている。水瀬ケンイチさんもiDeCoやつみたてNISAは良い制度だといっていた。この2つは、本当に良さそうだ。自分は今更やろうとは思わないが。
・P129の以下の記述はよく分からなかった。
「GPIFが2015年に5兆円もの損失を出したとマスコミが騒ぎ立てた。しかし、GPIFの積立金は年金財政の5%に過ぎず、仮に運用資金が全損しても給付金が5%減るだけだ」
補足
水瀬ケンイチさんの本「お金が勝手に増える」を読んで、アクティブ運用とインデックス運用(ほぼパッシブ運用と同じ)は、資本主義である限り、インデックス運用が優れていること。GPIFの運用は、債券は7割以上、株式では9割近くがインデックス運用であるため、年金はかなり安心できる運用していることが分かった。
投稿元:
レビューを見る
著者、髙橋洋一さん。
どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。
髙橋 洋一(たかはし よういち、1955年(昭和30年)9月12日 - )は、日本の経済学者、政策科学者。学位は博士(政策研究)(千葉商科大学・2007年)。学位論文は「財投・郵政・政策金融改革の経済分析:公的金融システムの大変革の理論と実践」。
そして、この本の内容。
適当なところから、コピペしておきます。
2020年代 労働力人口が5年間で300万人減り、日本経済が大打撃を受ける!
2030年代 地方の生産年齢人口が激減し、地方税収が落ち込む!
2040年代 自治体の半数が消滅の危機に陥り、行政運営に支障が出る!
2050年代 団塊ジュニア世代の高齢化で、社会保障制度が崩壊の危機に!
2065年 2.5人に1人が高齢者となり、日本は貧しい国になる!
だから、どうした?
人口が減ると、何か問題でも?
経済学者・高橋洋一が、いま話題の「未来年表」を一刀両断!
人口減少危機論を煽る黒幕の正体を暴く!!
投稿元:
レビューを見る
ここまで明確に人口減、年金破綻、消費増税の目的をハッキリ言ってくれる人は少ない。。
パチンコ依存症に目が行くから、IR法案賛成!は暴論だが、あの脱税の温床、ギャンブル依存症による社会不安は、全くその通り。
高橋さんが橋下さんを支持している理由もわかった。