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人生の岐路に立つ人々が世界各地の美術館で出会う、運命を変える一枚。アート小説の第一人者が描き出す、最新短編集。
ラスト1編の不意打ちに落涙ー。
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絵画をテーマにした短編小説集。
群青 The Color of Life
(ピカソ 盲人の食卓 メトロポリタン美術館)
デルフトの眺望 A View of Delft
(フェルメール デルフトの眺望 マウリッツハイス美術館)
(フェルメール 真珠の耳飾りの少女 マウリッツハイス美術館)
マドンナ Madonna
(ラファエロ 大公の聖母 ピッティ宮・パラティーナ美術館)
薔薇色の人生 La Vie en Rose
(ゴッホ ばら 国立西洋美術館)
豪奢 Luxe
(マティス 豪奢 ポンピドゥーセンター・国立近代美術館)
道 La Strada
(東山魁夷 道 東京国立近代美術館)
の6品収録、()内はテーマの絵画です。
一つの絵が人生に強く影響する物語集で、中でも10年前の作品である最初と最後の作品は物語が訴える力強さを感じました。
特に最後の作品は感涙しました。
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1編ごとに、ある1つの絵画をテーマ(モチーフ)にした短編集。その絵画をまたじっくり見てみたくなる。特に最初に収められている群青というお話が心に残った。アートは生きていく上で(生体活動という意味で)必要不可欠なものではないかもしれないけれど、生きる意義・支えになるものだと感じた。
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絵画を題材にした作品こそ、原田マハさんの真骨頂。しかも常設展示。期待は高まるばかりでした。最初の作品のインパクトはありましたが、私の中では徐々に失速。絵画の描写は素晴らしいのに、それに当てはめているストーリーの部分が卑近すぎてバランス取れてないように思えました。勝手なことを言ってるのは重々承知してますが、楽園のカンヴァスみたいなのはもう読めないのかなあ。
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IT長者の愛人になるためアートギャラリーを辞めてしまった女性の話や、メトロポリタン美術館で働く人、年老いた母のいる画商の話など、絵画に関わる短編集。全体的にまあまあ。
いい時のマハ様はこんなもんじゃないぞっ、と呟きつつ、、
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久しぶりの原田マハさんの作品を読みました。
常設展示を一つのモチーフにしているのですが
話の内容というか筋はあまり関係がない気がしました。
ただ、美術館に入って、常設展の空いている感じと
その中を見て回ってぱっと気に入る絵画に出会う感じは
とてもうまく表現されていると思います。いつもの
作品の感じですが。
ただし、小説の内容としてはあまり感情を入れてよめる
内容ではないものもあったと思ってしまいました。
それでも
ピカソの群青
フェルメールのデルフトの眺望
ラファエロの大公の聖母
東山魁夷の道
はよかったと思います。
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本当の感動は作品を見終わったあとについてくる。
見た人の一日を豊かにし続ける。
それが名作というものだ。
東京国立近代美術館の常設展示室の東山魁夷の「道」
全部捨てた。そうしたら、道が見えてきた。
表参道で200円の水彩画を売る男。
美術館で絵を見てもらう約束をした。
2度目は絵の審査の応募作品での再開。
作者に会いに行くと、
そこには幼いころに生き別れた兄の娘とチケットの半券が。
*マセラティ グランツーリズモ V8 2009年
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3.8
美術館で働く主人公女性達の、人生のターニングポイントとなった場所・・常設展示室。
個人的には、二話目の「デフルトの眺望」と、最後の「道」が良かった。
病によって視覚を失う事が判明した、メットの教育部スタッフ・美青。
ーパブロ・ピカソー 盲人の食事
父の介護を無職の弟・ナナオに任せ世界を飛び回る大手ギャラリーのディレクター・なづき。
ーフェルメールー デルフトの眺望
一人暮らしの母が気に懸かりながらも、なづきのアシスタント・ギャラリストとして飛び回るあおい。
ーラファエロー 大公の聖母
パスポート取得に訪れた、初老の男に騙される田舎の役所勤めの女・多恵子。
ーゴッホー ラ・ヴィ・アン・ローズ
ギャラリーの商談で知り合ったIT起業家の愛人となった女・紗季。
ーアンリ・マティスー 豪奢
芸大の教授にして、戦後新人芸術家の登竜門となった「新表現芸術大賞」の審査員・翠。幼くして別れた兄との邂逅。
ー東山魁夷ー 道
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【いちぶん】
ほんとうの感動は作品を観終わったあとについてくる。たとえばその作品を観たのが美術館なら、そこを出て、食事をして、電車に乗り、帰宅し、眠る直前まで、観た人の一日を豊かにし続ける。それが名作というものだ。
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絵画に関わる女性と、有名絵画。作品にまつわるストーリー。常設展示室内の景色がしんとした静けさとともに感情の波を連れてくる。短編なので読みやすく、登場する作品も有名なものばかりなので想像しやすかった。
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マハさんらしい、アートにまつわる物語。いつもながら、美術の知識のない私を知らない世界に連れていってくれる。
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短編かつ、美術館ではたらく女性ってちょっと鼻につくかなと思ったが、「道」はわかっている結末ながらもつい感傷的な気分に。最後の最後に名画ではなく、絵を描き続ける人を画家と言うなら、無名の画家の作品が主題となっていて、つい涙が出そうに。
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短編集。
絵画と関わる話、どの話も良かったなぁ。
『道』は、あぁ、最後に兄とわかってなんかホッとした。こんなことがきっとあるんだと思う。
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正月は何となく読書に身が入らず、あれこれと読み始めたが最初に読了したのが本書と言うことになった。短編6編と言うことも読みやすかったし、ストリーテーリングはさすがと思わされた。しかし全編を通して幸せになりきれない女性たちの話ですこし物悲しい。これまで読んできた中でもハズレはなく、いまや私にとって鉄板作家になりつつあるようだ。
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6編。自分にも好きな絵・画家さんがいて、展示があると美術館に足を運ぶ、詳しくはない、でも、気に入っていてというのがあって。この本に出ててくる人ほど、強い作用はないけれど、読んでいてああそうなんだなと思えたりする。絵の魅力にも引き込まれる。この中で一番を選ぶとすると『道』、兄弟のお話、思いが凝縮だ。