投稿元:
レビューを見る
幅広く、これまでと今現在の概念・論点の紹介がされていて、まずは「知る」ことができた。
ちゃんと読むと結構な情報量だが、パラパラと見出しを見ていくだけでも、性的マイノリティを取り巻く環境のなにが問題と言われているか、つかめるのではないか。
改めて、法的にも教育的にも情報文化的にも、私が生まれ育った国が保守に逆行しつつあるのが心配になる。性的マイノリティの当事者からしたら今でも十分にディストピア。
投稿元:
レビューを見る
LGBTに関する概念や課題を見開き1頁ずつ学ぶことができる。他のLGBT早わかり本にはないわかり易さと専門性を兼ね備えた良書。
投稿元:
レビューを見る
入門書としてわかりやすく読みやすい。
心情、学校での過ごし方、社会的問題、調査方法などとても幅広く書かれている
投稿元:
レビューを見る
大学で担当してくれた先生が書いていた。性別を「グラデーションとして考える。」というものは新しかった。そしてまだまだ自分の知識の浅さを思い知らされた。読んでみて、少しは視野が広くなった気がする。
投稿元:
レビューを見る
LGBTについて基礎から学ぶには適切な一冊だと感じた。ただ、残念なのは、LG(特にG)に情報が偏っている点だ。LGBTの歴史的な経緯や人数比率からそうなるのは仕方ないことだが、BTについて知りたいと思って読んだ場合には、消化不良を起こす感じが強い。
投稿元:
レビューを見る
LGBTについて、現時点でのあらゆる問題点を簡潔に記載した本である。LGBTについて卒論を書くためにはまずこれを読んでLGBTについて現時点での理解ができる基礎的な知識を持っておくべきであろう。
投稿元:
レビューを見る
https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL= SB00519260
投稿元:
レビューを見る
一点惜しむらくは、他のレビューにもありましたが、LGに関する事項が多く、BTへの言及が相対的に少ないという点です。
が、例えば、ある人の割り当てられた性が女性で、性自認が男性で、性的志向が男性と自己認識している人がいた場合、この人は異性愛者でしょうか、ゲイでしょうか、という問いなどは、今まで自分も疑問に思っていたのですが、ちゃんと答えてくれた本は自分にとってはこれが初めてでした。
これらジェンダーに関する調査研究の入門指南をしているところも凄いなと思いました。
この中で「13人に1人はLGBTは本当か?」などという疑問も取り上げられていて、興味深かったです。
それに関連して言えば、自分(独身中年男性です)はこうしたジェンダー問題に興味があるのですが、自分のまわりにLGBTの人がいません。
と言うと、「自分が気づいていないだけ」という反論はあって、それは正しいような気がするんです。
が、自分の性的志向がどうかということはかなり親密な話なので、そもそも性的マイノリティであることを打ち明けてくれるほど親しい仲になった人が自分にはいないだけかも、と思ったら、それはそれで結構切なくなりました。自分はそういうことを話してくれるだけ信頼に足る人間ではないのかもしれない。
こればっかりは本人が言わない限りはわからないことでもあります。
もっともそれを言えば、自分自身も自分の性的志向が異性愛者なのか、LGBTなのか、それともアセクシャルなのか、あまりよくわかっていなかったりもします。仮に自分がもし性的マイノリティだとしても、それを相談できるところがなければ、ひょっとすると墓まで持って行くかもしれない。そう考えると、墓まで持って行った人も数多くいるのはまちがいないような気がします。
それと、若い性的マイノリティ向けの相談窓口はだいぶ増えましたが、例えば中年以上になってから性的マイノリティだと自覚した人向けの相談窓口ってあるんでしょうか。発達段階からすると、若いうちに気がついて、ずっとそれで中高年を迎えることが多いとは思うのですが、最近のジェンダー研究では一人の人間の中でも性的志向はグラデーションで、人生の中でも変わることがある、というのが通説になりつつあるように感じられます。そう考えると、中年期にさしかかって気づいた場合、特に男性はミドルエイジクライシスになりやすいと言われますが、それに加えて性的志向に変化が出た場合、何らかのソーシャルサポートがないと、その方は生きていくのが辛くなってしまいかねないという問題があるように感じられました。
現在は過渡期で、なかなか難しい時代でもあります。でも、この本が少しでも多くの人たちに読まれ、当事者が救われたり、周囲の人の理解が進んでみんなが住みやすい世の中になることを期待します。
投稿元:
レビューを見る
はじめに驚いたのは
P200から続くゲイカルチャーの項目。
ゲイの出会いの場としてのゲイバー、
ミクシィ、アプリ「グラインダー」、
ハッテン場。
専用ハッテン場の仕組みや間取りなど
初めて知った。
学問的にこういうのもありなんだな。
それと感心したのがBLについての記述。
「『なぜ同性愛者になったのか?』
と突きつける側が
『なぜ異性愛者になったのか?』
と突きつけられることがまずないのと
同じように、
この問い方は、問う側を透明な存在に
したまま、
問われる対象者を『特殊化』するものです。
ともすると『BL好き』を逸脱として
とらえるネガティブな解釈を誘発します」
(P219)
「マンガ研究家の堀あきこ氏は、
女性が性表現の主体から排除されてきた中で、
やおいは女性が表現の主体となれる
ジャンルであること、
また男性の性表現では重視されない関係性や
物語性を焦点かしている稀有な文化表現である
と擁護しました」(P221)
そして一番はこれ。
「『LGBT』から『SOGI』へ」(P248)。
「人権の分野で『LGBT』『性的マイノリティ』
という言葉は『SOGI(性的指向と性自認)』に
変わりつつあります」(P248)
ここまで読んできてLGBTがLGBTQIA+にまで
増えて、もう収まり切らないのは感じていたので
この話は非常に納得いくものだった。
今後多分LGBTという言葉は使わなくなると思う。
「これまで十分に語られてこなかった
セクシュアリティのこと」や
LGBTに関する調査・研究の要諦など
他の本にない内容で
非常に面白かった。
なんども繙(ひもと)きたい本だ。
投稿元:
レビューを見る
読んでて「これLGBTの本だっけ?」ってなるくらい内容が幅広く網羅されていて勉強になりました!かつ筆者の方の意見も的確に描かれていて、オリジナリティも感じました!私は特に、人を「分ける」ということについてすごく考えさせられました。分類する時点で平等なんて無いよね、と読みながら感じました。
これからもっといろんな本を読みたいけれど、その言葉の裏にあるものをしっかり見つめる作業を忘れちゃいけないなと…。LGBTの範囲に留まらない学びをたくさん得ることができました!
この本はとても幅広く書かれていますが、最後の方にタイプ別のおすすめ本も掲載されているので、より狭く深く知りたい〜という方にも役立つと思います!