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北欧神話を初めて知った。
内容は読みやすくファンタジー小説を読む気分で読めた。
短編集のような構成だが、順番に読み進める方が、登場人物(神々と巨人)の関係性や性格が分かって良い。
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美しい表紙に惹かれて手に取った本。
北欧神話は何度か読んだが、何度読んでも味がある。なかなか登場人物の名前が覚えられないが、巻末には用語集がついているのが親切。
現代ファタジーの元としても面白いが、民俗学的にも読めるのも面白い。
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非常に読みやすい。
初めて北欧神話に触れたがこれほど明快な入門書はないのではないか。
巻末にある用語集も役に立ってありがたかった。
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とても読みやすい北欧神話の上巻です。
ユーモアたっぷりの易しい表現で、情景が鮮やかに浮かびました。
終焉を確信しているにもかかわらず、人間的な北欧の神々は一日一日を謳歌します。
その姿勢は現代人に必要なものに思えてなりません。
下巻にも期待します。
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北欧神話にも色々な種類(エッダ、スノッリのエッダ)があって、それを著者の方がうまく織り交ぜて語っているものだとか。
この著者の名前に見覚えがあって、この北欧神話にしたので、何かで紹介文を読んだのだと思う。
北欧神話はLORのトールキンはじめ、多くの作品にも影響を与えているそうで、読んでみたかったものの一つ。
確かに話のところどころに既視感を覚える内容や名前があった。今回は読みやすく監修されたものを読んだけれど、トールキンに倣ってより原作に近いものを読めたらいい。
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10年くらい前に、北欧神話を読んだことがある。当時はそもそも神話というものが良くわかっていなかったし、随分と古い訳書だったこともあって、代表的な神々の名前しか覚えていなかった。
本書は、北欧神話を再編し、物語のように読みやすくしたもの。訳文も良く、物語形態をとり、短編集のように紡がれる北欧神話はすんなり頭に入ってくるし、とても面白く読めてしまう。
ゲームやアニメで少しでも北欧神話が気になった人は手に取ってほしい。さらっと読めるし。
私は下巻へ。ラグナロクへ向かいます。
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たいへんおもしろかった。
コミックの原作も手がけたことがあるゲイマンが、序文で、子どものころマーベルコミックで『マイティ・ソー』を読んだところから話を始めていて、ぐっと心をつかまれた。
わたし自身は子どものころ、ギリシア神話は何度となく読んだのだけど、その当時は北欧神話の存在すら(?)知らず、大人になってあちこちで出くわすようになってから、いろいろな種類の本を手にとったけど、みんな出だしで挫折してた。でもこのゲイマン版は、おそらくエッセンスを凝縮して、ゲイマンの言葉で語り直したもので、するすると入ってくる。
とにかくロキのトリックスターぶりがすごい。トール(ソー)を筆頭とするほかの神さまたちも、とにかく荒っぽくて暴れん坊。日本神話だったら須佐之男命ぐらいじゃないのかな、対抗できるのw ギリシア神話だと神々の時代から下って英雄の時代にこういう人たちが多く出てくるのかも。
笑える場面も多くて、楽しく読んだ。
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クセのない文体で噛み砕いて書かれていて、「オーディンって北欧神話なんだ〜」程度の認識の私でもあっという間に読むことができた。
神話らしい幻想的で残酷なテイストが色濃い反面、フレイヤやテュールなど人間味を感じる神々の存在も印象深い。
好きなシーンは「ロキの子どもたち」のフェンリルとオーディン、テュールのやりとり。
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序文/北欧神話の神々/始まりの前と、それから/ユグドラシルと九つの世界/ミーミルの首とオーディンの目/神々の宝物/城壁づくり/ロキの子どもたち/フレイヤのとんでもない結婚式/詩人のミード/用語集
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なぜ、この北欧神話に取り組んだかを序文でのべている。
『詩のエッダ』『散文のエッダ』から再話を試みる。
荒々しく暴力的だが、現在の人々が口にしそうなセリフでの応酬があるからか、どこか近所で起きているような身近さも感じた。
神々らしく酷いこと平気でしてますが。
オーディーンはフェンリルに復讐されても仕方ないと思った。小犬のように可愛かったのに。大型すぎたのか。
トールとロキのへっぽこコンビが好きだ。
神話でなければ親友になれたんじゃなかろうか。
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すごく読みやすい。神話って時系列も設定もあやふやで整合性が取れていないという思い込みがあったけど、これはすごくちゃんとしていて読み物としても面白かった。
マイティ・ソーにはまって、北欧神話が題材と知って読んだ。
この部分がストーリーに反映されたのかなとか考えるのが楽しい。
神、大体欲望に忠実だし怒りっぽいし約束を違えがち。
神さまって全知全能で理性的で、みたいなイメージがあるんだけど、考えてみればそんな神様いないよね。
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とても読みやすく面白かった。全ての神が善ではなく裏切りや悪巧み、闘いなどが有り、まるで人間達の物語を読んでいるようだった。是非手に取って欲しい一冊。
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進撃の巨人で気になっていたユミルってどんな存在なのかなんとなく掴めた感じ。
氷河の氷が解けてユミルとゆう巨人が出現する。その子供の3兄弟、オーディンは長男、3兄弟でユミルを殺してその身体から世界が作り上げられたとか母殺しで衝撃的。
北欧神話の神々はやがて起こる神々の終焉「ラクナロク」によって霜の巨人たちと戦って全滅してしまう運命にあることを意識している点が特徴。神々は勇猛果敢で短絡的な性格にも影響あたえていそうだし、どことなく人間臭い。
ポイントは、神々はアース族、ヴァン族、巨人族の3種族が存在すること。
アース族(狩猟系?)とヴァン族(農耕系?)は和平協定を結んでおり、ヴァン族の兄妹、フレイとフレイヤは、アース族の国「アースガルズ」に住んでいること。(人質かな?)このアースガルズは人間たちの住む世界の「ミズガルズ」と虹の橋によって結ばれている。
北欧は経度が高いので冬は寒く日が短く、夏は日照時間が長くて暑い。1日中太陽が沈まない時期もあるとゆう日本では馴染みのない気候条件の中で生まれた北欧神話。冬の夜長に輝くオーロラを見ながら、夏は白夜のもと、沢山の物語を語って聞かせてたのじゃないかなって想像しますが、キリスト教の影響によって失われた物語も沢山あったようです。あちらの神様は一神教で信じる者しか救わないし、善悪の区別はっきりしてるから、そぐわないものは排除されたのかな?
アースガルズで自由奔放に生活している神々はどことなく現代社会に似ていそうな雰囲気で馴染みやすいな。
なかでも狡猾なロキは疎まれながらも、どことなく憎めない存在で面白い。何かあるとロキの仕業と言われるけどロキの仕業でないときは相談に訪れるとか、トールとの関係が面白いし、ロキの子供たちがなんとも面白い。
ロキが雌馬に化けて、雄馬を誘惑した時に仔馬を儲けているようだけど足が8本ある馬だとか、この子供は認知していないようでオーディンに献上しちゃった。てかロキって男だよねえww
認知されてる子は、女巨人との間に儲けた3兄妹で長男は巨大オオカミのフェンリル、ヨルムンガンドは毒蛇、ヘルは死の国を治める女神
ユクドラシルとゆう世界樹と九つの世界があるとかまさにファンタジーの世界です。
フレイヤに求婚する男が多いことに、詩人ミードの話も面白く読みやすい文章で楽しめました。
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しじみさんが、「進撃の巨人」、映画「マイティ・ソー」、そして「指輪物語」にまで影響を与えた神話だと紹介していて、直ぐに予約したが、借りるのに今までかかってしまった。どうやら神話としてまとまった書物があるわけではなくて、例えばこの英国作家が詩や散文の断片から物語を編み出したようだ。ギリシャ・ローマ神話が、北欧の貧しい国々の神話を駆逐したのだという言い方も出来るかもしれない。だからこそ未だ未完成で、その時々で「語り直し」が行われ、今まさに神話は成長しつつある、それを我々世代はリアルタイムで観ているのだ、という言い方も出来るかもしれない。
ニール・ゲイマンは幼い頃アメリカン・コミックの「マイティ・ソー」によって北欧神話を知った。そのコミックは半世紀を得て現代、マーベル社の映画シリーズとしてさまざまな省略と誇張を経て大きく変わろうとしている。ゲイマン著の本書が、ソーの腹違いの弟、ロキをまるで副主人公のように魅力的に描いているのも、コミックの影響に違いない。21世紀の北欧神話として正当な変化と言えるだろう。
北欧神話が、キリスト教文化圏の影響のない日本において、全く別の語り直しが行われた事は、私を驚かした。
世界の始めには、何もなかった。北に毒の川が流れ、霧が出ていた。南には火が燃えていた。川は火と霧の狭間でゆっくりと固まり巨大な氷河になった。南の方で氷河は火によって溶けて水になり、命が生まれた。それは性別はなく、過去未来の時に現れる全ての巨人よりも大きく、全ての巨人の祖先で自らユミルと名乗った。
おお、ここで「進撃の巨人」の全ての始まりにして元凶たる「ユミル」が出てくる。ここから人間も巨人も出現する構造は同じだし、ユミルの子供たちが親を殺すという構造も基本的には同じだ。でも漫画とは多くのところで、違う。「マイティ・ソー」とは比べものにならないくらい違う。単に雰囲気だけを借りて、日本版北欧神話を作ったような気がする。
どの国の神話も、神様は人間くさく、聞き手をあっと驚かせるエピソードに事欠かない。神様は
不死じゃなくて、ソーは圧倒的な力を、ロキは時には味方に時には裏切りを画策する知恵を持ち、神様殺しは次々と行われていく。
しかし、どうやら「ナグラロク(神々の終焉)」は決定しているらしく、それは果たして起きたのか、それとも未だなのか、起きるとしたら世界はどうなるのか、上巻ではよくわからなかった。また、人間と神々との関係も歴史も、巨人との関わり方もよくわからない。よって「指輪物語」との関係もよくわからない。
それは下巻を読むほかはないのか。
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NDC分類 K164
霧と炎が支配する世界に巨人と神々が生まれた。万物の父オーディン、その息子で雷神のトール、抜け目のないロキ。彼らをはじめとした神々は世界を形づくり、豊かにしていく。断片的な詩や散文からなる複雑な北欧神話を現代ファンタジーの巨匠ニール・ゲイマンが再話。後世の創作物に多大な影響を与えた神話が、物語となってよみがえる。
著者等紹介
ゲイマン,ニール[ゲイマン,ニール] [Gaiman,Neil]
1960年イギリス生まれ。小説、ドラマ・映画脚本、グラフィックノベル原作の執筆と多岐にわたる活躍をしている。その作品は高く評価され、ヒューゴー賞を4度、ネビュラ賞を2度、ブラム・ストーカー賞を4度、ローカス賞を6度受賞している。また、2018年にはニューアカデミー文学賞にもノミネートされた