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特別な脳による特別な症状を持つ人々について報告した本です。論文のような味気ない感じではなく、それぞれの所へ訪れる際の描写や、それぞれの人の生活や内観などを聞き出しており、物語のようになっています。オリバーサックスの本のような作りです。いくつかは聞いたことがある話でしたが、発達性の脳内地図の喪失、トラに変身したと思い込む狼化妄想症、ミラーニューロンの抑制が不十分で他者の痛みを強く体で感じる例は、初めて聞いて興味深かった。脳がいろんなバランスの上に成り立っていて、特殊に見える例が多くあること、みんな自分の世界を当然と思っているけど、人それぞれで感じている世界が違う可能性があることが、よくわかった。
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全てを記憶してしまう人。自宅で道に迷う人。自分が死んでいると思う人。
信じられないような、でも実際に存在する人達に会ってルポした本。
どれも興味深いケースばかりで中でもミラータッチ共感覚というのはとても気になった。
脳に興味がある人なら読んで損はない一冊です。
すっごい面白かったー!。
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実話とはにわかに信じ難い、9人の特殊な感覚が語られている。脳の一部の些細な違いが大きな影響を及ぼすらしい。通常の人に働く脳の動作とは異なった動きで様々な現象が立ち上がるようだ。脳が精神を含む身体を支配している謎は解明されないだろう。本書の中にある言葉で、'脳が人にも理解できるぐらい単純なら、人はその単純すぎる脳では脳を理解できない'は言い得て妙である。タイトルは、原題の'Unthinkable'の方が深みがある。
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自分の感覚では信じられない、ある意味、自分の認識できる世界の外にも世界があることを気づかせてくれる。読んでいて、「あらゆる主観的体験は本質的に錯覚だ」というフレーズを思い出した。
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「世界中の「奇妙な脳」を持つ人々に
会いに行った!」(帯より)ことが書かれた
ルポタージュ。
9つの事例が取り上げられていますが、
その中で個人的に興味深く読んだのは
「自宅で道に迷う人」「狼化妄想症の男性」
「「自分は死んでいる」と思っている男性」
「人の痛みを感じる医師」でした。
狼化妄想症の男性は実際に人を襲うし、
死んでいると思っている男性の脳は
生活しているのに脳の活動が低下し、
昏睡状態にあります。最後の医師は
困難を抱えつつも自分の特性を仕事に
活かして生活しています。
脳の研究がさらに進めば、これらの困難は
解決するのかもしれませんが、
脳はまだまだ不思議な領域です。。
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脳に何らかの障害を持つ人々にインタビューし、その事例から脳の不思議さを紹介する。著者がインタビューイに寄り添って共感を保ちながら、見て聞いて経験したことを素直に紹介している。脳についてがっつりと知りたい人には物足りないかもしれないが、不思議な物語を読んで、どこか自分にも同じような症状がありそうだと共感できるところが面白いところだ。自分の周辺にいる人々の行動を思い出して、もしかすると前頭葉のこの部分に何らかの異常があるのではないかと想像するのも楽しい。
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人間の脳の複雑な機能
膨大な数の人間がいる中で、特別な脳の動きをする人たちがいて
個々人の脳の働きによって、よくも悪くもいろんな人格の人間がいるのは、しょうがないんだと思えた(苦笑)
序章から
世界を旅して、特別な脳を持つ人たちに会って、
我々の脳がどう機能しているかを理解する事ができた。彼らの話を通して、脳があるときは素晴らしく、あるときは予想もできないような危険なやり方で我々の人生を形作っていることを知った。同時に消えない記憶を持つ方法や、迷子にならない方法や、死ぬときの感覚などもわかった。さらに一瞬で幸せな気分になれる方法も、幻覚を見る方法も、良い判断をする方法も教わった。ゴム手袋を自分の手だと感じる方法も、自分の現実を直視する方法も、さらには自分が生きていることを確認する方法まで学んだ。
第1章 過去を一日も忘れない“完全記憶者”ボブ
第2章 自宅で道に迷う“究極の方向音痴”シャロン
第3章 鮮やかな色彩を知る“色盲の共感覚者”ルーベン
第4章 一夜で人格が入れ替わった“元詐欺師の聖人”トミー
第5章 “幻聴を聞く絶対音感保持者”シルビア
第6章 発作と戦う“トラに変身する男”マター
第7章 孤独を生きる“離人症のママ”ルイーズ
第8章 “三年間の「死」から生還した中年”グラハム
第9章 “他者の触覚とシンクロする医師”ジョエル
終章 ジャンピング・フレンチマンを求めて
ホムンクルス感覚図
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文章中の論文の関係者に教えたら、
全然論文の意図と違う
使い方をされていたらしく、
全体への信頼感が一気にダウン。
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・脳が我々にも理解できるぐらいに単純であったら、我々は単純すぎて脳を理解できない。
・我々の現実というのは、感覚によって制御されている、コントロールされた幻覚にすぎない。
・脳は混乱を嫌う。矛盾する情報が入ってくると、脳は新しいシナリオを作ってなんとか理屈を通そうとし、異常な体験をだいたい最も単純なストーリーにはめ込もうとする。
・二人の人間を分けるものは皮膚の層しかないということを学ぶと、とても自分の小ささを感じる。
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脳の話を読むのが好き。自分の知らない自分の脳のスペックに「へ〜」を連発したり、意外な不確かさと頼りなさに人ごとのように呆れたり。
自宅ですら迷子になったり、オーラが見えたり、人の痛みをリアルに感じ取れたり、登場する9人の特殊な能力は、脳のエラーから得られたもの。ということは、彼らは私と全く違う存在なわけではなくて、何かが過剰なだけ。そう思うと、9人の脳だけじゃなく、全ての脳が、やっぱり摩訶不思議で興味深い。
自分の人生の全ての日の出来事を記憶しているのは、記憶力が優れているわけではなく、記憶の取り出し方が優れているという話。つまり、私の脳にも、私の人生の出来事が保存されているんだ!と思うと、くらくらする。
そして彼の、「その人のことをとてもはっきり覚えているから、本当に失ったような気がしない」という言葉。その人のことを何度も何度も思い出し考えて記憶を強化すること。それは私にもできることだ。
これ、推しについても言えるかも。実体がそばにいなくても、いろんな姿を何度も思い出すことで、脳を騙して、しあわせを感じてるのかもね。
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・数字に色が見える人。色と感情がリングしてる人
共感覚
関連する脳領域が同時に覚醒する
・すべてを記憶してる人
記憶を保存する能力は一般人と同じだが、記憶を探し出すのが上手い。
嫌な記憶を鮮明に覚えているため、具体的に反省ができる。
・共感性羞恥
他人の動きを見るだけで、あたかも自分がやっているときと同じように活動するミラーニューロンがより活性化されている。本来は感覚神経がミラーニューロンの活動を抑制するが、抑制できないと共感性が高まる。