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もっと光を!
2020/01/22 18:03
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投稿者:もうもうさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
読めば読むほど、この古澤明という人物が、もっと日本社会で注目されてもよいと思いました。
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ゲート方式でもアニーリングでもない、光子を利用して実現する量子コンピュータ。
量子コンピュータの前提となるキーワード(量子もつれなど)を図解交え説明しつつ、著者が研究対象としている「光の量子コンピュータ」がどういうものか、そしてどれほど素晴らしいものなのかが解説される。
丁寧に解説されているため、なるほどたしかに光方式はよさそうだ、という気持ちになる。
商用化間近、ともいわれる量子コンピュータだが結局のところどの方式がスタンダードとなっていくのだろうか。
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量子コンピューターという言葉は知っていたが、その理論や中身はほとんどわからない。
この本を読んで、わかった!なら良いのだがやっぱり難しい。
でも書かれている内容はどれも面白く興味深かった。
量子コンピューターの実現が楽しみです。
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既存のコンピュータよりはるかに計算能力が高い量子コンピュータ。それにはいくつか種類があって、光子を使った量子コンピュータの話。
光量子コンピュータのメリットとしては、汎用型コンピュータとして使える(一般的なプログラムが書ける)、使用する電気量が少ないといった点がある。実現に期待だ。
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技術についてはよくわからないところが多かったが、最後の「研究方針」のところは大変いい視点を与えていただけた。
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著者ら日本チームが進めているのは、他の方式とは異なる光の量子効果を用いた量子コンピューターである。いくつかある候補の中でも著者は最も実現性が高いと評価している。
量子コンピューターは、セールスマン巡回問題や暗号でも使われている素因数分解など特定の得意な領域においてはけ桁違いの計算能力を発揮すると言われて、注目を集めている。
著者らは、量子コンピューターのメリットを計算能力だけではなく、圧倒的な低消費電力が既存のコンピューターに対する最大のアドバンテージになると考えている。今のデータセンターが場所よりもまず電力の確保やそのための空調能力によって制限されていることを考えると、そのメリットは非常に大きい。一方では、単位体積当たりの計算能力も気になってくるところだ。
著者の完全な量子テレポテーションの成功は、サイエンス誌が選ぶ1998年の10大成果のひとつにも選ばれて大きな注目を集めているらしい。多者間の量子もつれの判定条件や2006年当時の世界最高であるスクイーズド光の出力を得たり、時間領域多重という新しい方法を確立したり、と世界的にも有名な研究者のようだ。
まずは大型の光量子コンピューターを実現し、その後光量子通信に発展させるという構想を持っているという。期待したい。
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素人の私でも、少し理解した気になった。しかし、重ね合わせにより同時に正しく計算結果が出せる、ということの具体的イメージ(どうやって正しい出力を取り出すのかのイメージ)がわかなかった。
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量子力学、量子コンピュータと順を追ってとても分かりやすく説明してから、著者が開発に携わる光量子コンピュータのメリットそして開発の経緯を紐解きます。光量子コンピュータ開発のゴールは光チップとして20年先の実現を目指しているとのことです。モバイルに光量子コンピュータが乗る時代が来そうです。長生きしないとですね♪
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発想の斜め上感がすごい。
その発想はなかったわ。っていうのを思いついて、でもそんなのできるわけないよね(笑)と思ってるとほんとにそれを実現しちゃうっていう。いやでもまぁ、SFだしね。
え、現実なの!?
天才ってこういうものなのか・・・
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量子コンピュータって何?
本書のおかげでやっと少しわかるようになった。
色んな方式もあるようで、本書の「光」が本命なのかどうかは分らないけど、死ぬまでに使うことはできるのだろうかねぇ?
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正直、殆ど理解できなかった。
光の周波数が10テラヘルツ以上、電気と比べると桁が全く違う。
それだけ考えてもかなり高速な処理能力をもたらしてくれるんだろうなと気づけたのが唯一の収穫か。
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専門的な所もあるので、理解出来ない箇所もある。しかし、文章自体は平易なので、大まかな概念は掴めるのではと思う
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量子テレポーテーションの章以降が難解。が、不思議と面白い。
【感想】
知人が量子コンピューター関連の企業で働いているため、「量子コンピューター」自体に興味があった。産業・メディアも盛り上がりを見せているため、手に取った。結果、読んでよかった。量子コンピューターの何がすごいのか、どう便利なのか、なぜ開発が難しいのかが分かった。加えて、巷でよく効く「量子アニーリング方式」と「量子ゲート方式」の違いもざっくりと分かった。本曰く、量子アニーリング方式は、組み合わせ最適化問題を解くことが中心であり、いわゆる汎用コンピューターのような役割は果たすことができないのである。つまり、量子アニーリング方式のマシンは、そもそも量子コンピューターと呼ぶかどうかも議論が分かれるポイントらしい。
加えて、「量子アルゴリズム」という概念を知ったのも面白かった。この本の著者は「量子コンピューターの開発」の研究をしている。ただ、私の知人は、よく考えると、量子コンピューターの開発はしていない。では何をしているかというと、「量子アルゴリズム」を汎用サービスとして提供している。本を読む前は、量子コンピューターを作ることと、量子コンピューターを動かして問題を解くための量子アルゴリズムの概念も区別できていなかった。最近よくみる量子コンピューター系のベンチャーは、量子アルゴリズムを使う機会提供をビジネスとしているのだろう。
この本の4章以降は量子テレポーテーションと、筆者の研究人生のハイライトが記述されている。何を言っているかほとんど分からないのだが、ほとんど分からない状態が面白かった。すごいことをやっているんだなぁと。
【本書を読みながら気になったコト】
量子コンピューターを語る上で必須の概念について、この本で初めて読み、理解を深めた。結果的に、この本を読んで思考をする、というよりは、理解のためのメモが多くなってしまった。
・DWAVEが2011年に世界で初めて量子コンピューターの開発に思考したと発表したことで、量子コンピューターについての注目が高まった
・>>「しかし、この量子コンピューターは、実は『量子アニーリングマシン』と呼ばれるもので、従来から研究開発が進められてきた汎用型の量子コンピューターとは全く異なる動作原理で動いている。(中略)量子アニーリングマシンとは、ある特定の問題、いわゆる『組み合わせ最適化問題』の計算処理に特化した専用マシンなのだ。そのため、これを量子コンピューターと読んでよいか否かについては、今なお五輪の余地がある」
・物理学者の神と称えられるファインマンが量子コンピューターの理論を作った。量子コンピューターの意義は従来の古典コンピューターとは異なり、計算処理に伴って排出される大量の熱エネルギーを理論上、ゼロにできること
・古典コンピューターは電子回路を使って計算処理を行い、メモリーに記録する。そのたびに、使用された電気エネルギーが熱エネルギーとなって排出されている。したがって、計算処理が高速になればなるほど大量の熱が発生する。
→スーパーコンピューターは、冷却に多くの部品、電力を利用している
・>>量子とは、簡単に言えば、原子や分子、電子、光子といった非常に小さな物資やエネルギーの単位のこと
→>>この極小の世界では、エネルギーは連続的な値手はなく、離散的な不連続な値を取るようになる。これを「量子化」という。そして、こうした量子特有の物理現象を記述するのが、量子力学という
■量子コンピューターの仕組み
*重ね合わせ
>>一個の量子において、複数の状態が同時に存在している、つまり重ね合わさっている現象のことをいう
・通常のデジタル処理では、0か1かの値で表されて、計算処理される
・量子コンピューターで量子ビットとして用いる量子は、観測するまで「0」と「1」どちらの状態にもある。これを「重ね合わせ」という
・観測することによって、「波測の収縮」が起こり、状態が確定する
*量子もつれ
>>重ね合わせ状態にある量子が2個以上ある特殊な状態で、そのうちの1個の量子を観測すると、他の量子にも瞬時に影響がおよぶ不思議な状態のこと
>>超電導のもとで流れているクーパーペアという電子対を分けた2つの電子や、非線形光学結晶に強いレーザー光を照射したときに放出される2つの光子など、特殊な重ね合わせ状態にあり、空間的に離れていても相関をもつ。こうした状態を「量子もつれ」という。
たとえば、量子Aを測定すると波束の収縮が起こり、重ね合わせ状態が壊されて「0」か「1」かのどちらかに確定してしまう。このとき、量子Aの状態が「0」に確定すると、その影響は空間的な距離に関係なく、瞬時に量子Bに伝わり、量子Bの状態は「1」に確定してしまう。
■なぜ光が量子コンピューターの量子としてよいのか
・常温で安定している。別の量子を用いる場合、極端に温度を落さないといけないケースがある
■なぜ量子コンピューターの実現が難しいか
・量子は不安定。ノイズを受けても誤りを訂正できる仕組みが必要。しかし、その誤り訂正の仕組みを作るのが困難
・光量子コンピューター開発の最終ゴールは光チップ化。それにより、モバイル機器に搭載が可能になるかも。2039年ごろの実現を目指している
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書いてある内容の1%も理解できなかった。なんかスゲーということだけわかった。ウインドサーフィンしてる著者の写真は余計だと思った。