紙の本
一番人に薦めたい上橋先生の作品
2020/12/14 00:33
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投稿者:藤兵衛 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一番好きな作品はと聞かれたら『狐笛のかなた』だが、人に薦めたい作品はと聞かれれば本書。『鹿の王』の外伝・続編だが、この本だけでも充分楽しめます。ホッサルによる比羅宇候の評価はごく短いが、ハッとさせられた。比羅宇候のように物事を見られるよう努めたい。
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希望のあるラスト
2019/08/30 06:17
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投稿者:kurage - この投稿者のレビュー一覧を見る
「鹿の王」の続編ですが、前作の内容をほぼ忘れている状態で読んでも問題なく楽しめたので、この話からいきなり読んでも大丈夫だと思います。
ふたつの医術の、どちらかがよくてどちらかが悪いとかじゃなくて、それぞれのいいところを補い合って進んでいけるような道筋が見えたところで終わっていたので、希望のあるラストでよかったです。
ホッサルとミラルの関係も上手くいきそうなきざし…?
そこが一番嬉しかったです!
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医療と二人の未来
2021/09/04 23:37
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投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
医療と政治がむすびつくと
こんなにややこしい事態になるのですね。
いろんな方向から謀略が張り巡らされて。
いずれはオタワル医療者すべてを束ね、
その命運を預かる立場にありながら、
いち医療者としての青臭い理想を捨てきれない、
あきらめの悪いホッサル。
かたやミラルは悲しいくらい諦めがよくて。
幸せの成就が悲しみの始まりだなんて人生観、
切なすぎる・・・でも、その方向性は前向きで。
今の幸せがずっと続かないと思っているからこそ、
そのときの一瞬を大切にしている。
ミラルなら、政治の力ではその真心で
医療の力を守り育てることができるかもしれない。
諦めがいいってことは、切り替えが早いってことだもの!
二人で、医療の可能性を広げていく未来が見えるようでした。
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回印象的だったのは比羅宇侯。
彼が暖かく輝きに満ちた少年時代を心の中に大事にしまっている人だからこそミラルに善き心を見出だして最も建設的な道を提示できたのだと思う。
津雅那には寒気を感じた。
清らかさに重きを置く彼が火刑で人を生きながら焼くとは。
彼が人の命を救う医師だというのはとても怖い。
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『鹿の王 水底の橋』
2019/05/03 19:56
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
オタワルの天才医術師ホッサルは、東乎瑠の祭司医である真那に招かれ、助手で恋人のミラルとともに安房那領に向かう
東乎瑠の清心教医術発祥の地である安房那に滞在するうち、ホッサルは思いもかけず東乎瑠の次期皇帝争いに巻き込まれてしまう
優れているが異教徒の医術だと祭司医から排斥されるオタワル医術
安房那の秘境花部に伝わる清心教医術のルーツをめぐる謎
次期皇帝候補の暗殺計画にしかけられた巧妙な罠
《人の命と医療の在り方を描いた傑作エンタテインメント!》
東乎瑠、独角、ヴァンとユナ、黒狼熱、ホッサル……
上下巻1100ページを越す大長編『鹿の王』から4年半の時を経て、上橋菜穂子によって紡がれた新たな物語
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鹿の王の内容を覚えていないけれど、医療のジレンマのようなことで読ませる内容でした。謀略が巡らされすぎてて混乱しがち。
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ホッサルとミラルを主役にした医療に関するお話。
わたし自身常々、考えていた命と医療の関係に迫る内容で、重たかったため読むのに時間がかかった。
さらに掘り下げて、医療のあり方や命をテーマに描いて欲しい。
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前作の主人公の1人、医術師ホッサルが主人公の一冊。
鹿の王を読んだのは随分と前だったが、続編と聞いて前作をもう一度読み直すべきかと考えて尻込んでいた。ちょっと出だしだけ読んだら存外いける。
医療と、宗教と、政治。本当に上橋さんはこの手の話の構成が素晴らしい。タイトルの意味も読み終えると「あぁ」となり、読み終えた後も2人の幸せを願える、すっきりとした終わり方。いやはや、さすがだ。
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鹿の王の続編。続きものに弱いので手にとる。基本的にファンタジー系は苦手だけど。
今回の主人公はホッサル。前作とは別のテイストで、西洋医学と東洋医学のせめぎ合いみたいなお話。前作はスケール感あったから、それと比べちゃうと何ですが、おもしろかったです。
もうちょっと最後に盛り上がるとよかったけど。
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やっと読めました!
鹿の王の世界の続編!続編と言っても登場人物の焦点はヴァンではなく、前回は助演くらいのホッサルたち一行。
ホッサルとミラルが落ち着くところに落ち着いて良かった。二人を見守るマコウカンの目線が好きです。読者も同じ気持ちですよ〜
守り人シリーズのバルサとタンダもですが、こうあるべき2人、みたいな関係がすごく好きです。羨ましい限りです。
清心教医術の源流が明らかになり、二人も医術の在り方、向き合い方を考えさせられる。
今の知識に固執せず純粋に人を治すことを考えて動けるミラルはすごい。ホッサルも引かれるし、周りの人々も心を動かされる理由がわかります。
欲のない人は強いな。
タイトルにもある水底の橋についてミラルの父・ラハルが語っていたけれど、表に出ずに繋がっているそれはホッサルとミラルの関係か、清心教医術と花部の医術か、渦巻く思惑か、物語の中のいろんなものを示唆しているように感じた。
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待ってました!
鹿の王続編!!!
絶対あの終わり方には続きがあると言うかあってほしいと待ち望んでいた。
でも今回は前作の続きではあるけど、ヴァン達のその後よりかはホッサルやミラル側と、皇帝争いの政治的面での続き。
とにかく毎度思うのは、上橋さんはなんでこんなにも流れる様な話を書けるのだろうと言う感嘆のため息が漏れる…読み出したら止まらない。体に染み渡る様な物語。そこには本当に国があって、人々が暮らしていて、色んな思惑や駆け引きがある。
医療で人を助けたい。
その気持ちは同じでも、助けるためどんな処置をするか、どう助けて行くかは考え方や信じるモノの違いから色んな対立が生まれてくる。医療でどこまで助けるか、どうやって何が助けになるのか…きっとこれは人が生きて行く限り永遠の議題だと思う。
読みながら自分もホッサル達と一緒になって考えてしまった。医療と人の生死がこれからどうあって行くべきなのか、完璧な答えは無いにせよ、それでも最善の方法をや答えを『探し求めて歩いて行く』事が大事なんだと感じた。
あと、早くホッサル、ミラルにプロポーズしろよな!と微笑ましくも最後は一人で突っ込んでしまった。
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平成最後のレビュー。
オタワルの未来と恋人ミラルとの関係に板挟みとなるホッサル。相変わらず、腕はいいのだろうが、結論を先延ばしに日々の治療を行っている。
そこに次期皇帝争いに伴う事件に巻き込まれ…。
医術者たちの正義っぽい言動が、結局は身内可愛さからだったのかと見えてしまう。
なんか全体的にバタバタしていて、ラストの展開の甘さにちょっとガッカリ。ミラルともハッピーエンドを願わないわけではないが、なんかうまく回りすぎている。
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ホッスルが皇帝の継嗣争いに巻き込まれていく。清心教の古くからの教えとは。 それが明かされてエフタルの医術との関わりを比べていく。 血友病の治療に輸血して血を入れ換える話も出てくるが本当に直るのかな?とも思ったけど話の筋としては結構先へ先へと読ませるとこれはやはり凄いと思った。まだ続きが書けそうなので期待します。
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#鹿の王水底の橋 #上橋菜穂子 作品中、権謀術数渦巻く密度の高いのが本作。その中を真っ直ぐ生きようとあがく主人公達。ただ思い合い、志を共に生きていきたいだけなのに…。タイトルは見えぬものが見えた時、どう感じるか?なのかな。食べ物描写が相変わらず、本筋に絡んできたり。タレ系好きよね。
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『鹿の王』を読んだのが約4年前。その時の自分のレビューに“その後のヴァンやホッサル達の話もぜひ読んでみたいです。”と書いていたのですが・・・出ました!
ヴァンは出てこないのですが、オタワルの天才医術師・ホッサルのその後の物語です。
オタワル医術と相対する、清心教医術のルーツに秘められた意外な真相が明らかになり、人の命と向き合う“医療“の在り方と背後にからむ政の思惑も含めて、興味深く展開していき、考えさせられるテーマとなっております。
ホッサルの恋人・ミラルとの関係も、身分の問題がクリアになりそうな、希望の見えるラストで良かったです。