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シリーズ最新作。
本書は初文庫化で、『誰が駒鳥を殺そうが』は11年振りの最新作なのだとか。
暫く書かれていなかったシリーズものが復活すると、新作と旧作のテンションの違いに違和感を抱いてしまうこともあるが、本書でそういうことはなかった。余り良い読者でなかったのが幸いしたのか?w
収録作の中では『超子供たちの安息日』が一番好きなので、このシリーズの新作で、またこういうSF色が強いものを読んでみたいところ。
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シリーズ4冊目。初文庫化ってことで初読作品ありだわ~♬
読んでる時にラジオからアニメでパタリロ演じた声優さんの訃報と共に『クックロビン音頭』が流れて感慨深いものがあったぞ
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20190702
キッドに中古の霊柩車を買わせ、趣味の悪いピンク色に塗らせた発案者はピンクだった。彼女のアメリカ時代のボーイ・フレンドがそういうシロモノを乗り回していたのだそうだ。
(p.188)
棕櫚の葉のように屹立したモヒカン刈りの頭に、鋲打ちの皮ジャンパー姿の男は、キッド・ピストルズ、いっぽう、赤いメッシュ入りの染め黒髪に蜘蛛の巣のようなアイシャドーという、やはり悪趣味なパンク族風体の女はピンク・ベラドンナ。
(p.26 誰が鉤鳥を殺そうが)
隣の助手席に座って三本目のチョコレートバーをしゃぶっている女の名は、ピンク・ベラドンナ。今は黒く染めた髪(本来の色など本人も忘れている)にメタリックな赤色のメッシュを入れ、首にはネックレス代わりの犬の首輪をしている。服装などは隣のパンク小僧に似ているが、女性らしく目の周りには蜘蛛の巣のようなアイラインを入れ、極端に短い革のパンツから伸びた肉感的な脚を大胆不敵に組んでいる。
(p.187 教祖と七人の女房と七袋の中の猫)
ジェルで突っ立たせたモヒカン刈りの頭髪はクレイジー・カラーという銘柄の染料で七色に染め、安全ピンで留めた破れ T シャツに擦り切れた皮ジャンパーといったその姿は、紛れもないパンク族の扮装である 。その隣で男よりはまだ柔軟なダンスを見せていた女の方も、同じ部族に属していた。こちらも獅子のようなボサボサの金髪にピンクやパープルの馬鹿げたメッシュを入れ、その顔はといえば、まだあどけなさが残る猫面を蜘蛛の巣のような悪趣味なアイ・メイクで台無しにしてしまっている。服装はほとんど男と一緒だが、彼女はネックレス代わりに赤いエナメルの犬の首輪をしていて、ただのパンクにとどまらぬ不適なボンテージ志向も窺わせるのだった。
(p.275 鼠が耳をすます時)
モヒカン刈りの頭髪に皮ジャンパー姿の男とぼさぼさの染め髪に蜘蛛の巣のようなアイ・メイクの女が、二人して書状を手にとって、拙い字で書かれた文章に目を通していた。
(p.319 超子供たちの安息日)
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インテリでアウトローでダメ刑事の烙印を捺された最高の名探偵、いろんな要素が混じり合い一筋縄じゃいかないイカしたパンク族。
ちょっとした一時代を飛び越えファッキンリターンを果たす!
事件だって相変わらずあらゆるモティーフが混じり合い読み物の愉しさを満喫させてくれる!
私的一番いわゆるキャラ読みをしているシリーズとなっているパンクマザーグースだけども、今作は職務より自分の信じる正義を優先する部分がよりフィーチャーされてたかなって。
後半2作が超常現象感も相まって特に好き。
キャラクター的にも世界観的にもトンデモが映える。
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キッド・ピストルズシリーズ。五編収録されている。相も変わらず今作でもマザーグースがモチーフとなってそれぞれの事件に彩りを与えている。その中でも一番異色なのは超能力を持った子供たちがメインの「超子供たちの安息日」だろう。特殊設定ミステリでありながらもちゃんとした論理でもってキッドが謎解きをしていく様はまさしく本格の正しい姿といえる。